第25話
「もう、異世界に行こう」
俺はそうノアに言った。
「正気か?」
「俺がもともとここに来たのも、異世界へのポータルがあるか見たかったのもあるん
だ。だから、せっかくなら入りたい」
「でも、未知の領域なんだろ?命の保証はないぞ?」
「ダンジョンに潜っている時点で命の保証はないさ。
しかも、俺のダン友がここに行っているんだ。
だから、行きたい」
「それならいいけど、俺はいかない。というかいけない。
俺の立場を知ってるだろ?」
そう、ノアは探索者兼社長だ。
だから、彼が死んだらその会社が崩壊してしまう。
しかも、彼の会社は彼の生まれたフランスで大きな権力を持っている会社だ。
もちろん俺はそのことを知っている。
だから、最初から彼はついていけないことを知っていた。
だけど、一人だと心細い。
まあ、決めたのは自分だから。
俺は、光が差すポータルへと入った。
「おぉ、、、、」
そこには、平原があった。
ただただ広い、平原があった。
ここが異世界だと言われても、ほとんどの人は信じないだろう。
そのぐらい、普通の平原だ。
ただ、変わっていることとすれば、モンスターが大量に沸いていて、そのどれもが不穏なオーラを放っていたからだ。
俺は、いったん異世界から出ようとすると、見えない壁が俺を遮った。
転移系魔法も使えなくなったみたいだ。
つまり、俺は異世界に閉じ込められた。
俺は、何をしたらいいのかわからないからとりあえずそこら辺にいるモンスターを狩った。
だけど、元の世界のように簡単に倒せるものではない。
本当に、俺がここから出るまでに生きていられるのだろうか。
少しだけここがどんな世界か見たかっただけなのに、元に戻れなくなってしまった。
なら、せっかくだし御子を探すか。
俺もまあまあ強い部類に入るみたいだし、少しは役に立つだろう。
俺は、どんどん奥へ進んでいった。
すると、遠くにかすかな魔力を感じた。
あれは、おそらく人間の魔力だろう。
俺は、反応がある方へと向かった。
すると、そこにはモンスターと戦っている数人の探索者がいた。
しかし、元の世界の人間ではないように見えた。
もしかして、異世界人?
「おい、あいつは何だ?!」
「あの反応、、、もしかして異世界人?」
そうだ、彼らにとっては俺が異世界人だ。
俺は、彼らと話した。
話によると、この世界は5つの国からできているそう。
そして、この世界は最初からダンジョンがあって、全員が探索者だそう。
つまり、こっちの世界とはぜんぜん違うということだ。
俺は、元の世界へ戻る方法と、御子を見なかったか聞いた。
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短編書いてます。
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