chapter 25

「な……嘘だろ……」


 常盤サクラの見るも無惨な亡骸に、天王寺ら数名の武装した職員らは口をあんぐりと開けて、ただただ突っ立っていることしか出来なかった。


 フ、フフッ……


 笑いを堪えきれない。

 いや、堪える必要なんてないのか。


 笑わせてもらいます。


 そうか、これが?


「いや」


 なんだ、違うのか……


「これは勝利のウマ味だ。敵を打ち負かしたときのご褒美だ。だが、それは人間が感じるもので、お前が楽しむものではない。見ていて面白いもの……芸術っていうのは、そういうことだろ?」


「なにが芸術だ! ふざけんじゃねえ! お前これどうしてくれんだよ! 人間の屑がこの野郎!」


「ああ、君に言ってるんじゃないんだタケシくん。それじゃあ、僕はこれで」

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