道場訓 五十八 勇者の誤った行動 ㉓
俺は頭の中に1つの
すると同時に
「元勇者・キース・マクマホン、貴様はもう終わりだ。この魔法が使えない特殊牢に入れられていればまだマシだが、あれほどの大罪を犯した貴様は間違いなく
ふざけんな、そんな目に
俺はすかさず思い浮かべた
「おい、今すぐ王宮に連絡してくれ。王宮だったら俺に
そうだ、こうなったら王宮に俺の
そう思っていると、
「王宮は貴様に
元勇者……だと?
そのとき、俺の背中にじくりとした汗が浮かんできた。
「おい、まさか……」
俺が言いたいことを
「そうさ、王宮は貴様の勇者の称号を
そして俺はそのまま崩れ落ちて
「つまり、お前はもう勇者さまじゃねえんだよ! もちろんあんな大犯罪を犯したんだから、間違いなく冒険者の資格も
「分かったら大人しくしてろ、クソ野郎! うるせえからもうギャアギャアと
そう言うと
一方の俺は完全に事情が呑み込めず、頭の中がグルグルと回っていた。
嘘だろう?
マジで俺はここで終わりなのか?
俺の人生はこんなところで
すぐに俺は頭を左右に振った。
嫌だ、こんなところで終わりたくねえ。
絶対にここから抜け出してやる。
そして俺をこんな目に
直後、俺は脳内に復讐するターゲットたちの顔を明確に浮かべた。
まずはカチョウ、アリーゼ、カガミの3人だ。
こいつらはたとえ
まずは生爪を
その次は足も同じことをして痛みと恐怖を極限まで与えたあと、最後に死ぬまでゆっくりと全身を切り刻んでやるぜ。
続いてのターゲットは銀髪の修道女だ。
あいつも絶対に見つけ出してこの世の地獄を見せてやる。
もちろん、その前に女に生まれたことを後悔するほど犯し尽くす。
泣こうが
犯し尽くしたあとは
そして最後はケンシンだ。
思い返せばあいつをパーティーから追放したあとに俺の人生はおかしくなった。
こんなことならクビにして追放なんて
しかし、今さらそんなことを
どちらにせよ、あいつもターゲットに入れないと気が済まなかった。
だが、もっとも復讐をしたい相手は他にいる。
「くそったれが、王宮の奴らめ……よくも俺から勇者の称号を
トカゲの
王宮はこれ以上、自分たちの名に
しかし、1度は俺を勇者として認めた事実は消えやしない。
そして、これを機に王宮に対する
それでも王宮が俺の勇者の称号を
おそらく王宮も
もしかすると、俺への
不始末を犯した元勇者を
「どいつもこいつも俺を
などと
「くくくっ……いいね、アンタ。普通の人間ではお目に掛かれないような負のオーラを感じるよ」
俺は顔だけを勢いよく振り返らせた。
この
「アンタ、この
俺に話しかけてきた
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