第26話 『将軍』

 フォロー、☆評価など誠にありがとうございます(^-^ゞ


 ◆ ◆ ◆


「ああン? 誰かと思えば、ジャリガキアリシアじゃねーの? お前、まだイキてたのかよ?」


 開口一番、粗暴な言葉を吐くエレナ。最早、冒険者時代の知的なイメージは欠片もない。


「しかも、タクミとレティシアまで居んじゃねーの? 無能が取り巻き連れて、報復にキタってか。マジ爆笑ウケるんデスけどぉ?」


「うるさいうるさいうるさーい! 私の部屋で、乱痴気騒ぎしてるヤツに言われたくないわ!」


 確かに人の部屋で、シャンパンタワーをしてる奇人など初めて見た。しかもエレナを囲んでいる男どもは、いずれもパンイチイケメンマッチョ……ダイヤも大概だったが、まさかその上をいくとは(呆)


「おいおいッ!? 今日はアタシにとって、めでてぇ『記念日』だぜェ!? 盛大に祝ってナニが悪い?」


「……記念日だと?」


 レティシアが眉をひそめた。エレナは、よくぞ聞いてくれたッ! と言わんばかりのドヤ顔だ。


「この度アタシはァ、ボンクラアリシアを助けた功績が認められましてェ! 魔王様の『右腕』なる将軍ジェネラル様との『婚約』が、正式に決定きまりましたァ~! はい、拍手ゥ!」


――パチパチパチパチッッ!!


 もちろん拍手をしているのは、取り巻きの男どもだけだ。俺とレティシアは、呆れ果てて何も言えねぇ。アリシアの顔が、真っ赤になった


「何が記念日よっ! そもそもアンタ、何もしてないじゃないっ!?」


 確かに俺とアリシアが戦ってた時、エレナは隅っこで震えてただけだ。


「ハァ? おめおめと逃げ帰ったのは事実ダロ? そこでアタシが、“ありのまま” 将軍様に報告してやったってワケよ。アリがとな、アタシの『踏み台』になってクレて」



――ゴゴゴゴ……!


 アリシアの髪が逆立った。これがホントの怒髪天くってヤツだ。


「……二人とも手出し厳禁よ。あの売女バイタは、私が直接屠ってやるわ」


「ヤれるモンなら、ヤッてみろや! てか、よくも異界にいた頃は、アタシをアゴで使ってくれたなァ!? 『追放』されてザマミロってんだ、バーカバーカ」


……◯学生のケンカかよ。


「……こんなのが、元メンバーだったとは。嘆かわしいにも限度があるぞ……」


「レティシア、テメェもテメェだッ! 冒険者時代に『鍛練』とか称して、頭脳派インテリのアタシに鉄ゲタ履かせて何キロも走らせやがって! ◯んだらどーしてクレんだ、アァ!?」


「ギルドの看板パーティーと聞いていたから、あれくらい余裕でこなすと思っていた。なんかすまんな?」


……いや、それ馬でも逃げ出すぞ(汗)



「騒々しい。なんの騒ぎだ?」

「あっ、ダーリン♪」


 さっきまで◯指を立てていたのに、急に猫なで声を出すエレナ。変わり身が早くて草。


 振り返ると、全身ド緑(!)のスキンヘッドという濃すぎる男が腕組みをして立っていた。エレナが『ダーリン』と呼んでいたから、こいつが将軍ジェネラルか。ここまで強烈なイロモノとは……。


「む? なぜ追放したアリシアが、ここにおるのだ?」


「聞いてよダ~リン。アリシアったら、追放された腹いせに『反逆』しようと謀略シテるのよ~。わざわざお仲間まで連れてね」


「誰が反逆者よ、もう完全に頭に来たわ! ◯ぬよりヒドい目に遭わせてやるから!」


 あーあ、完全にアリシアの忌諱ききに触れちゃったよ……どーなっても知らんぞ(南無)



 ◆ ◆ ◆


 Next……ざまぁ回 ②

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る