第14話 ワイはどーすればええんやッ!? (ざまぁ回)

「――イクぜッ! ギルドの借りもまとめて返してやらァ!」


 口火を切ったのはダイヤだ。俺に向け、無数の蒼い火球を飛ばしてくる。スカウト時の恨みらしいけど、余裕ぶっ込いてたのはお前だろ。


「――反射リフレクトっ!」


 新たな創作スキルの『反射』は、いわゆるバリア系だ。これくらいのスキルなら、余裕でね返せる。火球は全弾ダイヤに直撃し、ケツに着火した。


「あ"ひ"ぃい"い"い"いッ!? ケツがぁああッ、ケツがあぁああああッッ!?」


 ダイヤは暴れ回って、なんとか火を消し止めた。暴れたぶん城内を破壊しまくったので、こりゃ高くつくぞ……(汗)


「テメェ……ヤッてくれたなァああッ!?」


「……やったのはお前だろ。これ以上暴れられても迷惑だから、次で楽にしてやる。熱閃ファイアボルト


 トラウマ(?)の熱閃を前にダイヤは、ニヤァと唇の端を吊り上げた。


「バカめッ! バリア持ちは、お前だけとでも思ったカッ!?」


――ばりーん!


 熱閃はあっさりバリア(笑)を貫通、そのままダイヤの眉間にぶっ刺さった。ただでさえ紅いダイヤの肌色が、ますます紅潮した。


「憤怒ゥウゥウウウウウウウウッッ!! もう許さんッ! エレナッ、俺に『狂化バーサク』のスキルを掛けろヤッ!」


「……っ!? 正気なのっ!?」


 これには流石のエレナも驚いた。そりゃそーだ……タダでさえア◯なダイヤが、理性を失ったら空恐ろしいわ……(ガクブル)


「いいからヤレッ! 俺が全部、オワらせてやっからヨッ!」

「……どうなっても知らないわよ?」


 エレナは半ばヤケクソで、狂化を重ね掛け(!)した。をいっ、何を考えて……!?


「グヘヘヘヘ……キタぜキタぜェえェエエエエッッ!? 究極のプワァがァあァアアアアッッ!!」


――バキバキバキッッ!!


 巨大化(!)したダイヤは、天井を突き抜けた! おいおい……進◯の巨人じゃあるまいし、ホンマええ加減にせえよ?

 さらに巨大ダイヤはカパッ! と口を開き、膨大なエネルギー波を吐き散らした! いかんっ、このまま放置してたら、王国が崩壊する!


 俺は『アレ』で、一気に仕留めることにした。ぶっつけ本番だが、手遅れになる前に片をつける必要がある。


分裂弾バレットスピリッツっ!」


――ガガガガガガガガッッ!!


 俺の掌から発生した光球が無数に分裂し、ダイヤを穿うがった。虚空渦ブラックホールが全てを呑み込む『究極の一』ならば、この分裂弾は『数の暴力』だ。

 それにこれなら範囲を指定できるので、場所を選ばないのが強みだ。


 ダイヤは泣きむせび失禁しながら、敢えなく『狂化』は解除された。泣きっ面に蜂というか、最初から巨大化すんなよ……(呆)



 ◇ ◇ ◇


「あで……? ココはドコ……? ボクはダレ……きよぱらっ!?」


「くっだらねぇ自演してんじゃねーよ」


 俺の拳骨で、ダイヤは正気に戻った。蜘蛛糸ウェブシュートで念入りにふん締まって、身動き一つとれない。エレナは愛想が尽きたのか、あっさり姿を消した。


「クソォ!? どーしてこうなったッ!?」


「んなもん知らんし、少しは自分で考えろ! 城を破壊した分も、きっちり請求しとくからな? ギルドのツケも合わせてな!」


 ったく、いい年した大人(?)が情けない。というか、一生分働いても完済できるのか?


「ハァ? 異界に戻っても、処刑待ったナシだしッ!? 働くか◯ぬかの二択とか、ワイはどーすればええんやッ!?」


「安心しな。異界よりずっと、安全な場所に送ってやるぜ。職安ギルドという『地獄』にな」


「フォオォオオオオオオオオオオオオオオッッ!! 働きたくないでござるッ、絶対に働きたくないでござるッッ!! せやッ、ナ◯ポや! 最弱なワイを助け……」


「義務も果たさねぇで、人のカネにたかるな! このウ◯コ蝿がぁああああっっ!!」


 俺の神◯打法で、ヒトモドキは豪快にかっ飛んでいった。まっ昼間から、汚ぇ花火を打ち上げちまったな……(反省)

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