1053 本当の受験勉強とは?

 眞子に嵌められて、ついつい『自身の姉弟である眞子で抜いてしまった事実』を自ら暴露してしまった倉津君。

当然、此処に居る全員から白い目で見られるのだが。

此処でその汚名を返上すべく、最終手段を用いて誤魔化そうとして……


***


「ぴゅ~~ぴゅぴゅ~ぴゅぴゅ~~♪……あぁ、そう言えばこのシュークリームってマジで美味いよなぁ。流石メルクだぜ。超うめえぇぇ~~~」

「うわ~~~っ、普通、此処でそう来る?これは、あまりにも哀れだ。見るに堪えないよ」


言うな、眞子!!

まだそれ以上言う様なら、またオマエで何発も抜くぞ!!


その時は、俺が干からびてミイラになる位まで抜き続けるからな。



「ぴゅ~~ぴゅぴゅ~ぴゅぴゅ~~♪……どうやったら、こんなに美味しいシュークリームが作れるのかなぁ?あのオッサンだけはマジ天才だな天才」

「流石に、これは無様すぎて直視すら出来無いレベルさな。……酷いな」


黙れ、モジャ公!!

マジで黙らねぇと、テメェの頭の上で、島田ひよこ楽団の演奏を永遠に聞き続ける事になるぞ。


しかも、そのモジャ頭の中に数匹入れるから大合唱になるからな!!


このままだと、夜も眠れない日々を過ごす羽目に成るんだからな!!



「ぴゅ~~ぴゅぴゅ~ぴゅぴゅ~~♪……あぁ、今度、奈緒さんにも1度買って行かないとな。喜ぶかなぁ~~~、奈緒さん?おぉ、オマエ等も遠慮せずに喰えよ」

「オマエ……一応、言っとくがな。それ、なんにも誤魔化せてないからな」


わかっとるわい!!



「……ってかオマエ。今の流れからして、まさか真菜ちゃんまで、その魔の右手で抜いたんじゃねぇだろうな」


『!?』


ヒッ……ヒデェよ。

それは、正真正銘、本当の本当に濡れ衣だぞ。


それだけはマジでしねぇってよ……



「ハァ~~~っ、崇秀よぉ。幾らなんでも、その認識は悲し過ぎるぞ。眞子で抜いた事実は認めるけどよぉ。頼むから、流石に、そこを疑うのだけは勘弁してくれよぉ。そりゃあ、あんまりだぞ」


あまりにも酷過ぎるぞオマエ。

幾らなんでも、それだけは、絶対に断言してしてねぇよ。


確かによぉ。

俺は、妹の真菜を密かに溺愛してるし、アイツが可愛いと思ってるのも事実なんだがな。

それは何処まで行っても妹として溺愛してるだけであって、産まれてこの方、そんな卑猥な目で、アイツを見た事なんか1度もねぇんだからよぉ。


だから、そんな目で見るのだけはマジで勘弁してくれ。



「つってもなぁ。この有様じゃあなぁ」

「まじで、それだけはねぇってばよぉ。此処だけは信用してくれよ」

「あぁ、崇秀。それだけは絶対に無いよ。此処だけは断言しても良いよ。流石に、それを言っちゃあ可哀想だよ」

「そっか。まぁオマエが言うなら、そこは安心して信用に値するな」

「そうさな。眞子助の言葉なら信用しても良さそうさな。なんせ14年間、旦那を監視して来たんだからな」


いや……あのよぉ。

確かに、事実はそうだし。

フォローを入れて貰ってる分際で、こんな厚かましい事を言うのも、なんなんだけどな。


なんでオマエ等は、そうやって眞子の言う言葉だけは、そんなに簡単に信用しちゃう訳?

ひょっとしたら、俺を庇う為に眞子が嘘付いてるかも知れないんだぞ。


まぁ事実、絶対に真菜でだけは抜いてないんだけど、そりゃあねぇんじゃねぇか?



「あのなぁ、オマエ等……俺の言葉も、偶には信用しろっての!!」

「旦那。そいつは聞けねぇ相談さな。アンタが眞子助で抜いた時点で全てのOUTが確定しちまってるからなぁ。どう聞いても、戯言にしか聞こえないさな」

「そう言うこったな。残念だが、誰も聞けねぇ様な無理は言うな」


ですよねぇ。


まぁ……眞子で抜いた男の言葉じゃ、なに1つ信憑性がねぇのも、当たり前だわな。

なんてったって眞子も、俺にとっちゃあ、妹の真菜と同じ大切な姉弟なんだもんな。

それで出来心とは言え、ついつい抜いちまったんだから始末が悪いわな。


そう疑われても、仕方ねぇよな。



オナニー淫獣で、しょみましぇんねぇ。



……でもな。


今回の一件でだな。

『やって言い事』と『やって悪い事』の分別が付いて、非常に『良い勉強』に成りましたよ。


故に、今後の俺は、大切な兄弟である眞子では、絶対に抜かん!!


1998・11・17『眞子では抜かん宣言』発動じゃ!!



……って!!ちょっと待てぇい!!

この話って、受験勉強の話じゃなかったのかよ!!


なんの話だよ、これ!!


ただ単に俺が、無駄に恥掻かされて『良い勉強』させられただけじゃねぇかよ!!


今さっきまで、真面目に勉強してたのによぉ……最悪だよ。



マジで……責任者呼んだれや!!


***


―――次回予告。


眞子「・・・・・・」

真琴「あの……眞子さん。予告が始まってますけど」


眞子「自分の姉弟で抜くなんて最低だよ。……喋り掛けないでよ」

真琴「いや、ホント、悪かったって。2度としねぇって誓うから、もぉ勘弁してくれよぉ」


眞子「……絶対だよ。もぉ絶対にヤメテよ」

真琴「あぁ、勿論、神に誓ってしないとも!!……だから、今回だけは許してくれよぉ」


眞子「そっか。……じゃあ、もぉ許してあげるよ。お仕舞いね、お仕舞い」

真琴「マジか!!神だなオマエ……いや、女神ですね眞子様(ほっ……)」


眞子「もぉ調子良いんだから……さてさて、そんな訳で、次回は」


『Mojya magic』

「モジャ・マジック」


眞子「……っを、お送りします。細川君の技術が炸裂する話だよ」



眞子「あぁ、ところで真琴ちゃん」

真琴「おぉ、なんだ?……あぁ、いや、なんでごぜえますか眞子様?」

眞子「あのさぁ。私で抜いた時って気持ち良かったの?」

真琴「ブッ!!……出来れば、そこだけは聞かんで下せぇ」


眞子「男って……哀れ生き物なんだね(私、眞子に成れて良かった。男以前に、真琴ちゃんみたいな人生ヤダもんね……ほっ)」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>

これにて第一章・第六十一話【Let`s study!!(勉強しようぜ!!) 】はお仕舞に成るのですが、如何でしたでしょうか?


まぁまぁ、今回のお話については、最後の方が『これ、なんの話やねん?』って思われた方も多いかもしれませんがね。

本来、受験勉強と言うものは『自身の将来を見据えてやるもの』であって、刹那的な物でしかない高校や大学に合格する為だけにやるもんではない、と言う事実はご存じでしょうか?


もっと解り易く言えば、高校や大学に合格する為に勉強をするのであれば。

その学力や学歴に見合った『人間性』や『モラル』等が身に付いていないと【なんの意味もない】って事なのですが、ご理解は頂けたでしょうか?


まぁ、これ自体が非常に解り難いお題なので、基本的には敬遠されがちな話ではあるんですが。

例えば、各都道府県にある様な有名国公立の大学に合格したとしても【人間性が糞でモラルがない人間】では、社会に出た時役に立たない人材にしかなり得ない……なんて話をよく耳にする事はありませんか?


そうなんですよ……こう言う非情に勿体ない人材を少しでも減らしたかったので、今回の様な回りくどい話を描かせて頂いた訳ですよ(笑)


って事なので。

次回から始まる第一章・第六十二話『Mojya magic(モジャ・マジック)』では『自身の持っている才能を如何に上手く使って知名度を上げるか?』っと言うお題の元、お話を書いて行きたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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