1052 言葉のトラップ

 今度ネットで流される眞子の新作映像が、本人無許可だと言う事が判明。

それ故に、何かおかしな映像が含まれてないか気に成った倉津君は必死に眞子を説得するが、本人はアッケラカンとした様子で『私はそんなに間抜けじゃないから、そんな映像がある筈がない』断言される。


だが、眞子が少々お間抜けなのを知ってる倉津君は『さっき階段を上がる際に下着が見えてたのを気付いてたか?』と問うと。

眞子は「なにそれ?なんで言ってくれなかったの?」っと怒り始めたので、倉津君は焦るが。

そこに崇秀が救いの手を差し伸べてくれたのだが……大丈夫なのか?(笑)


***


「なんで?」

「夜のオカズにセーブする為だ。今晩辺り、オマエで一発抜こうって腹積もりなんじゃねぇのか?」


ブッ!!


このアホンダラァだきゃあ!!

救いの手を差し伸べるフリをして、なんちゅうしっぺ返しをかましてくれやがるんだ!!


真実を、そう易々と伝えてんじゃねぇよ!!



「もし、それが本当に事実なら、それはまあまりにも人として最低だね。寧ろ、良くもまぁそんな事が考えられたもんだね。ってか、私達って姉弟だよ姉弟!!姉弟を、普通、そんな目で見るぅ?」

「いや、眞子、ちょっと待ってくれ!!それは濡れ衣だ濡れ衣!!俺は、んな事考えてねぇって!!大体にして俺には、奈緒さんって立派な彼女が居るんだぞ!!だから、そんな不埒な事を考えてねぇって!!」


密かに考えてましたがね。


だが、此処はキッチリとその真実を覆して置かねば……



「あぁ、そうかぁ。考えてもみたら、そりゃあそうだよね。世界一素敵な彼女である奈緒ネェが居るんだったら……そこは安心しても大丈夫かぁ」

「眞子助、本当に、そうかい?」

「へっ?」

「この旦那は、本当にそう考えてるかい?14年間も一緒に居たんだから、その辺は、眞子助が一番良く理解してるんじゃないのかい?」

「おっ、それはまた上手い言い回しだな」

「やり方を教えてさえ貰えば、俺も学習はするさな」


モジャ公、おんどりゃあまで、おかしな学習すじゃねぇよ!!

そんでから、そんなもん俺にとっちゃあ、ちっとも上手くねぇからな!!


だから、変に学習すんな!!


……ってか!!

折角、上手く纏まりそうだったのに、余計な事を言ってんじゃねぇよ!!この鳥の巣頭!!


仕舞いには、テメェの頭の中に、島田の雛鳥を飼うぞ!!

年がら年中、鬱陶しい位、頭の上で『ピィピィ』囀らしたろか!!



「あぁ、そう言われると、なんか微妙。……やりそうな気がしてきた」

「やらねぇつぅの!!信用してくれよぉ!!大体、姉弟でオナニーなんかするかよぉ!!幾ら俺がヤクザモドキだからって、そこまで人間落ちぶれちゃ居ねぇよ」


今後二度としないって心から誓うから、此処は俺の面子の為にも信用してくれよぉ。


さっきのパンチラの件も『眞子は姉妹、眞子は姉弟』って念じながら、出来る限り脳内セーブからデリートする様にするからよぉ。



「あぁうん。じゃあ信用する。でも、今度からは、ちゃんと下着が見えてたら教えてよ。……但し、さり気なくね」


それって……オィちゃんの誠心誠意が届いたのかい?


だったら、このチャンスを逃す手はないから、今度こそ失敗しねぇように弁解しないとな!!



「おぉ、解った。そこは任せとけ。誰にも、わかんねぇ様に教えてやるよ」

「ありがとう。あんな酷い事を言っちゃったのに、真琴ちゃんって親切なんだね」

「いやいや、こんなもん当たり前の事だ。眞子は大切な姉弟だからな。けど、さっきは俺の方こそ悪かったな。言ってやれば良かったのにな」

「うぅん。姉弟である真琴ちゃんを信用してない私が、どうかしてたよ。さっきは疑って、ごめんね真琴ちゃん。許してね」

「あぁ、いや、俺の方こそホント悪かったよ」

「そっか、そっか、じゃあ、此処はオアイコだね。……でも、ついつい一回位、抜いっちゃったのかなぁ?もしそうでも、しょうがないんだけどね」

「あぁ、ホント悪ぃなぁ。実は一回だけな、一回だけ。あぁ、でも、あれだぞ。それ以降は一回も無いから安心しろ」


いや、だってよぉ。

眞子を意識するとか、しないとかの云々かんぬんの話は除いたとしてもだな。


出逢った初日に全裸ですぜ全裸。

しかも、近年稀にも見ない様な美少女の裸ですぜ旦那。

特にあの時は眞子が姉弟だって知らなかった訳だから、男なら心に深くセーブして、一回位、出来心でチンコ握っちまうって。


理屈としては、ただ、それだけのこったよ。


まぁ……抜いた時は、眞子が姉弟だって事が判明した後だった様な気がしないもでないが……そこは気のせいと言う事にしとけ。



「・・・・・・」


……うん?

それはそうと、なんで眞子の奴、そんな心底嫌そうな顔を俺に向けてんだ?

しかも、すっげぇ汚物でも見る様まで、俺に目を向けられてるんだが……なんでだ?


いや、だからよぉ。

そんな顔しなくても、抜いたのは、その1回だけだって言っ……て……


・・・・・・


……うん?


うぅぅ~~~ん!!


うううぅぅぅ~~~~~ん!!


あぁぁあぁぁぁぁあぁっぁあぁ~~~~!!

……ってオイ!!なに余計な事を暴露ってんだよ俺!!



「……ヤッパ最悪だったよ」

「うわぁ……流石に、これを自分の口からリアルに聞くとキツイな」

「正直、ちょっと、からかうだけのつもりだったんだが。……まさかの現実とはな。こりゃあ、ドン引きレベルさな」


うわ~~~ん!!

みんなして、俺を、そんな目で見るなぁ!!


あれはだな、ホンの些細な出来心だったんだよぉ~~~。



「いや、あの、あのよぉ……」

「ホント、最悪だよ。……コッチ見ないでよ。気持ち悪い」

「いや、だからな、眞子。そうじゃなくてな……」

「いい加減、見苦しいぞ、オマエ」

「いや、崇秀、頼むから聞いてく……」

「いや、克明に説明されても困るだけさな。今の旦那の言い訳だけは遠慮する」


誰も聞いちゃくれねぇ。


・・・・・・


……あぁそうかい、そうかい。


あぁあぁ、そうですよ、そうですよ。

どうせアッシは姉弟である眞子でズバッと一発抜きましたよ!!

もっと解り易く言えば、あの時点で眞子が姉弟だと判明してたのにも関わず抜きましたよ!!


もぉ腹立つから、シュークリーム喰いながら、最終手段で誤魔化そぉ~~~っと。


なにを言っても、今更、やっちまった時間は戻らねぇんだからな。


俺の渾身の一撃でも喰らって、全て忘れ去りやがれ!!


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


倉津君、眞子の単純な罠に引っ掛かって、結局は自分で暴露してしまいましたね(笑)


まぁ言うて、まだ彼も欲望を抑えられない年代なので、そう言う事をしてしまっても仕方がない事だと思いますし。

なにより、それが『浜辺美波さん級の美少女である眞子の裸』が対象に成っていたのなら、尚更抑えようがなかったと思いますです。


ほんで眞子自身も、普段から肌の手入れなんかも念入りにやってますので、それを『倉津君に抜くな』って方が酷ってもんですよ(笑)


……っとは言え、倉津君にとっては恥ずかしい真実であるのも違いない話。

彼は、これを、どうやって誤魔化すつもりなのか?


次回は、その辺を書いて行きたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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