1046 受験勉強とは……否、勉強とは
受験勉強をする為に、崇秀の家にある眞子の部屋を訪れた倉津君。
だが、そのあまりにも女の子女の子した部屋に緊張してしまい、色んな質問をぶつけてしまうのだが。
そろそろそんな時間も終わり、本格的に受験勉強の時間へ!!
***
……ってな訳でだ。
本日分の受験勉強を、此処で漸くスタートさせる訳なんだが。
まず一発目のお勉強は『英語』のお時間。
まぁ英語と言ってもだ。
此処で障害になり得る様な大きな問題は、殆ど無かったりするんだけどな。
なんせ俺は、基本的に英会話の方がOKだから、単語の発音や、文法には問題はなく。
文章題から解答を導き出すだけなら容易い訳だからな。
ただ英語に関して唯一の問題があるとするならば、そうやって単語が読めても、中々スペルが書けねぇ事。
解り易く言えば、単語を書く際に『e』『a』『u』で有ったり『r』だったり『L』だったりとか、微妙に単語の綴りで面倒臭い違いが有るだろ。
アレ……俺、どうにも苦手なんだよな。
まぁ本来、英会話の様に発音だけなら『相手に意味さえ通じりゃ良い』と思える所なんだが、受験や、テストじゃ、そう言う訳にも行かない。
だから、これこそが、唯一、俺にとっての英語の大きな落とし穴って訳だ。
そこで、この落とし穴を埋める為に、眞子が提案してきた勉強方法ってのが『発音記号』による単語の構成の違いを見極める事。
まぁ、そうは簡単に言ってもだ。
此処は、ちょっと説明しがたい話なんだがな。
単語を構成するスペルと、発音記号を、自分の目で確かめて見てみると解る話なんだが。
発音によって、微妙なニュアンスの違いを発見出来ると思うんだよ。
まぁ、口で説明すると少し解り難い説明に成っちまうんだがな。
実は、その違いを追求していけば。
意外と簡単に単語の構成って奴が見破れて『英単語のスペルの法則』を憶えられたりするんだよな。
……っとは言え、このやり方は、発音が正確無比に出来る事が絶対条件だがな。
そんでまぁ、それを踏まえた上で、毎日毎日『日課の単語テスト』を繰り返して行けば。
日に日に、そう言った細かい部分が見えてくる物が大きくなってきて、スペルの間違いが少なくなる。
故にだ。
まだたった一週間勉強しただけに過ぎないのにだな。
日々の100問テストで、大体90点位は取れる様に成ってきたんだよな、これが。
まぁ要するに、単語を真正面から捉えて丸々憶えるもの結構なんだが。
こう言う少々面倒な作業をしてでも、違う方向からアプローチを掛けるのも1つの手って訳だな。
自分に能力に合った勉強方法が、成績を上げるって話でも有るな。
因みに、今日の100問中『92点』じゃったよ。
故に、これにて……本日の英語終了。
……さて、此処で10分程休憩を挟んで次は『現代国語』
俗に言う『現国』だ。
だが、これに関してはな。
奈緒さんの勉強方法と大した変化が有る訳じゃねぇんだよ。
あの方法を、少々アレンジをしてるだけなんでな。
……っでまぁ、そのアレンジって言うのがだな。
前に奈緒さんに教えて貰った方法を、徹底的に簡略化し。
楽器を使わずに、脳内で、物語に音楽を付け加えるだけの事なんだよな。
要するには、これによって、ただの文章だった物に、脳内で音楽を加え。
更に、その音楽から、脳内で、文章内の状況を映像化する。
早い話、如何に完璧に『創造力』や『インスピレーション』を鍛えるのかが課題になる訳だ。
まぁ以前、奈緒さんに教えて貰った時は、これを明確に映像化した方が、より解り易いと思っていたんだが。
それについては、大きな間違いで。
確かに映像化したの方が、最も解り易いのも否めない話ではあるんだが。
何所が出るか解らない高校受験で、全ての問題に成り得る物の映像化を計るなんて、最初から無理難題。
第一にして、そんな手間暇を掛ける時間も無ければ、経費すらない。
要するに、そんな無駄をするぐらいなら、もっと安上がりに思考を変換させ。
頭の中の想像力を鍛えて、如何に『脳内で映像化』し易い状況を作れるかが課題にするべきだったと言う事でもある訳だな。
なんせ国語は、答えが必ずしも文章の中に有る教科。
おかしな勘違いさえしなきゃ、自ずと点数は取れるとの事だ。
これが眞子の言う『現代国語』の点数の取る方程式らしい。
……現代国語終了。
……っで、20分程のティータイムを挟む。
それにしても、なんとも優雅な勉強の仕方だな。
そんで、眞子が淹れて来てくれた紅茶を頂いた後、再び授業を開始。
次は『世界史&日本史』の授業。
まぁ此処は、いつも通り本を読むだけの話で、別になにか特殊な事をする訳でもないんだがな。
ただ此処に、普通となにか違いが有るとすれば。
歴史に於ける眞子の勉強の仕方は、一切合切、教科書を使わない事なんだよ。
まぁそれ自体が特殊と言ってしまえば、特殊な話なんだがな。
此処で読むのは、教科書に有らず『歴史小説』
……では、何故『歴史小説』なのかと言う話に成るんだが。
答えは至って単純な話で、教科書を読むより、小説の方が文面的にも面白いからだ。
それにな。
歴史の年号だけを憶える上辺だけの無駄な勉強をするより。
その時に起こった事件を、歴史に沿って、より理解した勉強の方が色々と有用だろ。
故に、結論を言えば。
意味も解らず、クダラナイだけの教科書を見て、嫌々暗記をするよりもだ。
歴史小説を読んで、興味を持ちながら歴史を紐解いて行った方が、モノを憶え易いって結論に至る訳だ。
それで必要な所を、自らの手でノートを取れば、更に憶えられると。
ここは、急がば回れって法則が当て嵌まる訳だな。
まぁ、敢えて、この勉強方法の唯一の欠点を上げれば、小説を読むペースが異常に早くないとやっていけないって事。
最低でも1日1冊は読まないといけないからな。
……っと、もぅ1つ、これは眞子から出された歴史の宿題なんだがな。
『歴史のゲームをやれ』って宿題なんだよ。
根本的に、なにがなんだか、よく解んねぇかも知れないけどだ。
こう言った歴史シュミレーションゲームなんかをやってると、自分の立場を優位に進める為に、自然と優秀な武将が出て来る場所や、使えてる大名ってのを憶えるだろ。
まぁゲームなだけに『全てが正解』って訳じゃねぇんだが、ある程度優秀な武将の名前を憶えて置けば、その人物に対しての興味も自然に湧いてくるだろ。
例を挙げるならば『なんでコイツは、こんなに強いんだ?』『なんでコイツは、こんなに頭が良いんだ?』って言う極々一般的な感覚だ。
それで、それ等を自らの手で調べる事によって=歴史の重要人物や歴史の内容を憶える。
そう言う遊び心を踏まえた勉強の仕方が、俺には合ってるんだとよ。
……にしてもだ。
コイツ……全く持って、とんでも無い事を考えやがるな。
ある意味、これは……教師や、学校の授業を全否定してる訳だからな。
そんな風にしながら『ジリリリリリ……』っと言う、目覚ましの音と共に
なんの苦痛な時間もなく、楽しかっただけの、今日の3時間の授業が終わって行く。
現在時間は20時過ぎって処だな。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
受験勉強って、様々なやり方があるのですが。
自分にその方法が合ってるのか?合ってないかを考えずに、型にだけ嵌ったやり方をしてしまうと『嫌気がさしてしまう』っと言う現象を体験した事が無いでしょうか?
そぉ……勉強と言うのは、自分のやり方を模索するからこそ効率が上がるんですね。
……っで、こうやって効率さえ上げてしまえば。
勉強する時間も少なくて済みますし、それに伴って自由な時間も増える、っと言う話。
早い話、頭の良い人のやり方を真似て勉強してるだけじゃ【実は何も勉強が出来ていない】って話でもある訳です。
さてさて、そんな風に倉津君に合わせた勉強が終わった様なのですが。
今日分のノルマをキッチリ達成した以上、此処からは自由な時間。
眞子と部屋の中で2人きりと言うシュチュエーションの中、倉津君は、どんな時間を過ごすのか?
次回はその辺を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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