1029 お姉さん2人の正体……は良いんだけど、えぇ~~~!!
静流お母さんと一緒に風呂に入っている2人の女性。
自己紹介をして貰い、名前だけは解ったものの、一体、何者なのか?
***
「えぇっと、じゃあ、中山さんはGUILD関連の方なんですか?」
「うぅん。あたしは、静流さんに以前から目を掛けて貰ってた、ただの会計士。GUILDのランカーじゃないわよ」
あぁ、秋奈さんは会計士さんなんだ。
でも確かに、これから大きく展開するであろう『Ns`F』にとって、会計士さんは、今まで以上に必要不可欠な存在だね。
納得納得。
……ですから、その会計士の技能を、暇な時にでも良いんで私にも教えて下さいね。
技能プリーズ♪
「中山さんは会計士さんだったんですね。納得です」
「そうだよ。でも、私と違って、菜摘はGUILDランカーなんだよね」
「そうなんですか?えぇっと、じゃあ菜摘さんは、なんのランカーさんなんですか?ヤッパリ美容師さんなんですか?」
「違うよ。私は『事務系列テレアポ部門のランカー』。『Ns`F』全般の予約を担当する予定の人間よ」
はぁ~~~、GUILDランクには、そんなのまで有るんだぁ。
しかしまぁ、色んな業種に手を伸ばしてるなぁ。
今、菜摘さんの話を聞くまでは、その部署が存在してた事すら全然知らなかったですよ。
「へぇ~~~っ、色々なGUILDランクがあるんですね」
「まぁでも『事務系列のGUILDランク』は半年前に始まった処だから。そんなにランクは宛には成らないけどね」
「……とか言ってるけどね。この子、大人しそうな顔をしてるけど、神奈川で一番のテレアポ成功率を誇る、とんでもない営業畑の子なんだよ」
それは凄い……
だって、テレアポって言えば、電話だけで商談を成立させる人の事だよね。
それで神奈川県で一番に成れるだなんて、菜摘さんって、どれだけ交渉が上手いんだろ?
だったら是非、此処も勉強させて貰おっと。
交渉の上手さって、人間関係を円滑に進める為には、ある意味、必須な技能だしね。
「ほぇ~~~、お2人共、凄い方なんですね。驚きですよ」
「いや、あの、眞子さん。全米GUILDランク、ベース部門3位のアナタが言うセリフじゃないですよ」
「あぁ大丈夫です。それは、多分なにかの間違いなんで」
「えぇ?」
そんな訳ないじゃないですか。
私なんて、まだまだそんな人から褒めて貰える程の大した腕じゃありませんよ。
まさに素人に毛が生えた程度の存在。
私なんて、なにも大した事ありませんよ。
「ねぇ3人共。盛り上がってる所悪いんだけど、ちょっと質問して良い?」
「あっ?えっ?あぁなんですか?」
「あのさぁ。さっきから話題に上がってるGUILDランクって、なんなの?」
「「「ブッ!!」」」
お母さ~~~~ん!!それ、本気で言ってるの?
もしそうだったら、凄いボケだけだよ、それ。
「あぁ、いやいや、全然知らない訳じゃないのよ。GUILDって言えば、ウチの崇秀が『登録』させて貰ってるパソコンの会社の事でしょ。流石に、機械音痴の私だって、それぐらいは知ってるわよ」
「「「がぁ!!」」」
マジデスカお母さん……
そのとんでもないサイトの主催者は、お宅の息子さんですよ。
それを使って世界中で色々なコネを作ったり、年収が数100億を上回る程、稼いでるんですけど……
・・・・・・
あぁ……だからか!!
さっき買い物に行った時『家計』なんて言葉が出たんだ!!
此処が少し変だとあの時点でも思ったんだけど、お母さん、崇秀がGUILDの長だって事を知らなかったんだ。
……あぁでも、それが正確に解っちゃった以上。
此処で、それを公表しちゃっても良いものなのかなぁ?
だって母親の立場としたら、他人から聞くより、崇秀本人の口から聞いた方が嬉しい筈だもんね。
難しいね。
「いや、あの、静流さん。そのサイトって……」
あぁヤバイ!!
そんな事を考えてる内に、お喋りお姉さんが全部話してしまいそうだ!!
これは明らかに不味い!!
「あぁ、お母さん、お母さん。そのGUILDってサイトはね。音楽サイトじゃなくて、総合サイトなの。だから菜摘さんも登録してるって事なんだよ」
「あぁ……総合サイトね。総合サイト。あぁ、そうなの……総合サイト?」
絶対に解ってないね、こりゃあ。
多分、この様子だと『サイト』の意味すら解ってないと見た。
「けっ、けど、その総合サイトを簡単に作っちゃうなんて、最近のコンピューターって凄いのね。そんな器用な事も出来ちゃうのね」
……ダメだ、こりゃあ。
やっぱり、なにも解ってくれてないみたいだね。
「ははっ……そっ、そうだね。でも、本当に凄いのは、そう言うサイトを考えて、作って、運営してる人だよ。だから決して、コンピューターだけが凄いって訳じゃないんだよ」
「へぇ~~~、そうなの。けど凄い人が居たもんね。そのGUILDってサイトを運営してる人って、どんな顔してるんだろね?一度で良いから見てみたいもんだわ」
えぇっと、その人なら、確実に、此処の家の中に居ますけど……
多分、自室でタバコを吸いながらパソコンか、楽器弄ってると思いますよ。
「ははっ……本当だね。是非、逢ってみたいよね」
なんて、お母さんに向けてニガ笑いしながら。
他のお姉さん2人をチラッと見てみると、空気を読んでくれたのか、なにも言わずに頷いてくれた。
ご協力に深く感謝致します。
「ははっ……ヤバかったぁ。一瞬、眩暈した」
そうですね。
今のお母さんの発言には、色んな意味でビックリしましたもんね。
そりゃあ、眩暈を起こしそうに成るのも頷けますよ。
「あぁ、そうだね。……じゃあ、そろそろ上がらせて貰おうか。その眩暈、多分、風呂に長く居すぎて、のぼせたんだよ。きっとね」
「えっ?あっ、あぁ、そうだね」
そう言って、お2人さんは風呂を出ようとする。
上手く誤魔化したもんだ。
……でも、お母さんは、何も気付いた様子もなく。
「ごめんね。なんか長湯に付き合せちゃったね」
……とか言ってる始末。
お母さんって本物の天然さんなんだね。
でも、そんなお母さんも可愛い♪
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>
中山秋奈さんは会計士。
西野菜摘さんは電話の担当者。
当然2人共、以前から静流さんにお世話に成ってるからこそ転職してきてくれた感じなんですが。
実は2人共、中々のやり手なので、GUILDにもNs‘Fにも大きく貢献してくれる事でしょう♪
……っとまぁ、それはさておき。
静流お母さんが『GUILDの存在をよく解ってない』っと言う恐ろしい様な大ボケをかまして来ましたね。
まぁまぁ、この大ボケお母さん。
美容師なので朝が早い事は、もぉご理解頂けてるとは思うんですが。
此処に移転する前は、朝から晩まで一人で仕事を回していましたし、技術の向上にも余念のない人なので、その他の余計な情報を仕入れてなかったんですね。
それ以外の時間は【人から相談を受ける事も多かった】みたいですしね。
そんでまぁ、そんな中にあって、お客さんからGUILDの話を聞く事もあったのですが。
『あぁ、そんな大企業に【登録】させて貰って、崇秀も頑張ってるね』って位の認識にしかならなかったんですよ(笑)
まぁ崇秀が【今のGUILDに自分が納得出来てないから】みんなに口止めしてた面もあるんですがね(笑)
さてさて、そんな中。
中山さんと西野さんがお風呂から去って、此処からは親娘の時間に成って行く訳なんですが。
そこではどんな話が飛び出すのか?
次回は、その辺を書いて行きたいと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
もぉこれ以上は、静流さんの大ボケは炸裂しないと思いますんで(笑)
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