1024 崇秀のツボ?
お茶を入れに行った眞子の元の来てくれた静流さん。
そこで「一緒にお風呂に入ろうか」っと言う提案を受けたので、一応、崇秀に確認を取った所OKを貰う。
それが嬉しかった眞子は、空いてる席があるにも拘らず、崇秀の横にピッタリとくっ付いて(笑)
***
……まぁまぁ、そうこうしてる内に。
風呂の状態を見に行ってくれたお母さんが、30分程してから部屋に帰って来るんだけど。
この状態を見た瞬間、当然……笑われた。
まぁ、そりゃあそうだよね。
コタツの席が一杯余ってるのに、ワザワザ崇秀の横に座ってたら普通は笑っちゃうよね。
でも、それがまた良い。
笑われてでも、眞子は崇秀にくっ付きたいのです♪
「あらあら、2人並んで仲の良い事ね」
「だろ」
「あら、どうかしたの、崇秀?なにか反論して来るのかと思ったら、やけに素直じゃない。……独占欲でも出たの?」
いえいえ、静流お母さん。
これに関しましては、崇秀の独占欲と言うよりは、私の独占欲が強いと言った方が、より正確だと思われます。
崇秀の横で幸せを感じたくて、狭い所に無理矢理入っちゃってますからね。
「あぁ、独占欲だ。羨ましいか?」
「あらら、これまた素直な事で。……じゃあ、お母さんも一緒に、そっちに入っちゃおうっかなぁ」
あっ、あっ!!良いですね、良いですね!!
お母さん、是非、そうしよう、そうしよう!!
私も、それしたい、それしたい!!
あの……それで出来ればなんですが。
眞子を真ん中に挟んで、2人でギュウ~~~ってしてくれたら嬉しいです。
崇秀とお母さんから感じる温かさを、もっとも~~~と眞子は自分の体で体験させて欲しい子なんで♪
なので是非、その方向でお願いします。
「アホか。鬱陶しいから、対抗しようとすんなババァ」
Σ(゚д゚lll)ガーン
崇秀とお母さんにサンドイッチにされると言う、私のささやかな夢がぁ……
しかも、また私の大切な大切な静流お母さんの事を「ババァ」って言ったな!!
許しませんよ!!
なので『なんて事言うのよ!!』って言おうとしたんだけど、その瞬間、何故か崇秀は、握っている私の右手を強く握った。
それも、結構強い力で……
「えっ?……」
私は、一瞬、何事が起こったのか解らず。
呆気にとられながらも、手を強く握る崇秀の顔をジッと見たんだけど、特に表情になにか変わった様子は無い。
それにより、この行為の意図する所が、更に解らなくなって、私は沈黙するしかなかった。
「あっ……」
「あらら、眞子まで、お母さんのフォローしてくれないの?」
あっ……いや……その……誤解ですよ。
あっ、でも……誤解じゃないのかも……
「あの、そうじゃなくて。その……そういうんじゃなくて……違くて」
「ふふっ、嘘嘘。邪魔者のお母さんは、先に風呂に入ってるから、眞子は後でおいで」
「あぁ、うん……お母さん、後で、絶対に行くから待っててね」
「はいはい……ふふっ、若いって良いわね。ご馳走様」
そう言ってお母さんは、少し微笑みながら、この場を立ち去って行く。
当然なんだけど、なにか全てを見す越されている様で照れくさいです。
「……そう言うんじゃないんだけどなぁ」
私が、その言葉を発した瞬間、崇秀の握っていた手の力が、通常の強さに戻った。
……でも、一体、今のは、なんだったんだろうか?
「ねぇ、崇秀」
「んあ?なんだよ?」
「さっきは、急にどうしちゃったのよ?あんなに強く手を握っちゃってさぁ。吃驚したよ」
「別にぃ。オマエに対する自己顕示欲を表しただけだが」
「自己顕示欲って……崇秀が?なんの為に?」
なに?どういう事?
なんで崇秀が、そんな嫉妬みたいな真似をする必要がある訳?
それ自体が、もぉ意味が解んないんだけど?
「なんの為にはねぇだろ。俺なりに、オマエが傍に居て欲しいって気持ちを表したんだからよ」
「そうなの?でも、またなんで?」
必要なくない?
そんな必要性0じゃない?
「いやな。大した話じゃねぇんだがな。オマエさぁ、さっき飯食った後に、自分から率先してお茶を淹れに行ってくれただろ」
「あぁ、うん。行ったねぇ」
「実は、それがスゲェ嬉しくてな。コイツを、絶対に手放したくねぇなぁって思ってよ」
えっ?なに?
たった、それだけの事で?
それ……どう言うツボよ?
崇秀の感覚は良くわかんないなぁ?
「いや、そんなの当たり前の事をしただけの事だと思うんだけど」
「だろ。俺もそう思う」
はい?
じゃあ尚更、私に対する自己顕示欲なんて示す必要なんてなくない?
それにさぁ。
今の展開だったら、どうやっても『私を絶対に手放したくない』なんて話には、ならないんだと思うんだけどなぁ?
なんのこっちゃ?
「だったら、尚更『なんで?』って話にならない?」
「ならねぇよ。だってよぉ、それを当たり前だと解釈してる奴って、最近じゃあ、結構、居ねぇ世の中なんだよ。だから、そう言う気遣いを自然に出来るオマエって、実は大したもんなんだよな」
「そぉかなぁ?……あぁ、でも、お世話に成ってる家のお手伝いする位、当たり前の事なんじゃないの?それ以前の問題として、お母さんにも、崇秀にも、いっぱい親切にして貰ってるんだから、寧ろ、これ位しか出来なくて申し訳ないぐらいなんだけど」
「そっか。そりゃあ、尚更良い心掛けだな」
そぉかなぁ?
ホント、どう考えても普通だと思うんだけどなぁ……これって、そんなに喜んで貰える様な事なのかなぁ?
その証拠として、奈緒ネェは、ホント何も言わなくても、こう言う行為が極自然に出来る人だから、私も、それを見習ってるだけの行為なんだけどなぁ。
実際、男性で体験した『女性が魅力的だなぁって感じる部分』は余す所なく取り入れて来たしね。
男性だった時に自分がやって貰って嬉しかった事を、女性に成って再現出来ない様な怠慢じゃ話にも成らないし。
・・・・・・
……うん?いや、ちょっと待って。
違うね、これ、なにか違うね。
ひょっとしてこれは、そう言う類の問題じゃなく。
もっと、別の意図があって、崇秀は、こんな態度を取ったんじゃないのかなぁ?
まぁ、何所かに、なにかの確証がある訳じゃないんだけど、まだなにか、深い部分で崇秀は隠し事をしてる様な気がして来た。
なんだろう?
なんかまだよく解ってないけど、此処は一発!!探りを入れてみましょうかね。
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【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>
崇秀のツボは、男女問わず『気遣い出来る』って言う点の様ですね(笑)
まぁ一見すれば、この気遣いと言う部分も極々普通の行為なんですが。
これ、認識するのは簡単でも、実行に移せてる人って、意外と少ないんですよね。
実際、最初は出来ていても、慣れと共に出来なくなっちゃう人なんて言うのも居ますしね。
それ故に、それを自然にし続ける事の出来る人間こそが、崇秀にとっての価値は高いんですよ。
……って言いますのもね。
崇秀レベルの出来る人間に成っちゃうと。
当然の如く、その付き合う相手もレベルが高くなるのは皆さんもご承知の上だとは思うんですがね。
そう言う人達って、こう言う些細な部分ですら見逃さない人が異常に多いので、相手に隙を見せない為にも、自身のパートナーも気遣いが出来る人間じゃないと話ならなくなる。
そう言った面も踏まえて、眞子の気遣い出来る性格を高く評価している訳ですね♪
……っと言うのが、表の話。
どうやらそれ以外にも、崇秀は、なにやら考えている事がある様ですし。
眞子も、それに何か勘付いた様子。
なので次回は、その辺についての話を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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