1000 評価の差

【通算話数1000話達成!!٩( ''ω'' )و】

小テストをし、各々の成績に合わせた個人面談をした眞子だったが。

その中でもウッチー(内田さん)だけがC判定だったので、彼女は凹み気味。


当然、それには気付いていたのだが、まずは今やってる勉強会を締める為に……


***


「うん。じゃあ今日の所は、取り敢えず、これで終了ね。後は、個人的な勉強をして貰えば大丈夫だと思うよ」

「おっしゃ!!今日は成績も良かったし!!んじゃまぁ帰って、もぉちょっと暗記でも頑張ってみっかな!!」

「そうだね。それ、良いと思うよ。それにね。今の点数に、後10点上乗せ出来れば、坂田君の受験する『中州口』も狙えるんじゃないかな」

「えっ?マジで!!俺とかでも中州口高狙えんのか!!」

「うん。でも、多言高とはテストの出題形式が完全に変わるから、今からの変更は、かなり大変だと言えば大変だけどね」


問題は此処。

多言高校と、中州口高校では、受験問題を作る先生が違うから、当然、出題される好みが違う。

なので口では、あぁ言ったけど、実際の話で言えば、今の時点からの受験高校の変更は、かなり厳しい。


でも……全くやり方が無い訳でもない。


例えばね。

私立である中州口高校を併願で受けて合格した後、公立の他言高校を受けるのも有りだし、いっその事、先願で中州口高等学校を受けて、一本に絞るのも有り。

まぁそうやって、仮に中州口高校に落ちたとしても、今の山西君なら、多言高校なら余裕で受かるだろうからね。

問題を高校別に出してるから、問題の難易度が自体が個別で違うんだけど、山西君の偏差値は、多分、42ぐらいなら余裕であると思われる。


でも……最終的に高校を選択するのは本人の意思でしかないし『家庭の経済的な問題』も有るから、此処は一概には、なんとも言えないけどね。



「大変かぁ。……あぁ、でもよぉ、三太と同じ学校に行きたいよな。マジで中洲口高目指して頑張ってみっかな」

「まぁまぁ、その辺は、私じゃなくて、先生と相談してね。流石に、後で『辞めときゃ良かった』って言われるのは、私も辛いからさ」

「んな事、言わねぇつぅの。……つぅか、今日は、なんだか妙にヤル気が沸いて来てるから、受験先云々より、家に帰ってジャンジャン勉強やってみるわ。特に暗記なら、どの高校を受けても対応出来る筈だしな」


そそ、そう言う考えが大事なんですよ。

受験先の問題はあるだろうけど、暗記物は憶えれば憶える程、何処の高校を受けても対応出来る。

そんでこう言う部分を考えながら効率化を図りながら勉強する事こそが、非常に合理的なやり方だしね。


さっきの山西君との個人面談で、その点に気付いてくれたのはホント嬉しいですね。



「あぁ、うん。それは凄く良い考えだと思うよ」

「だよな。……オイ、三太。この勢いで帰って勉強やっから。帰ろうぜ」

「そうだな。思った以上に、俺も判定が良かったからヤル気が出てるしな。もぅ一丁、帰ってやるか」

「おぅともよ!!」


良い事、良い事。

勉強は理解力が高まれば高まる程、ドンドン面白くなるし、基本的な部分でも、自分の知識ラインの向上にもなるからね。


だからもぉ、遠慮せずにドンドン勉強をやっちゃって下さいな。



「んじゃま、帰るわ。……向井、ありがとうな。いつも悪ぃな」

「あぁ良いよ、良いよ。これ位なら、いつでも言ってくれれば用意するよ」

「……マジで良い奴だよな。オマエって」

「そうかなぁ?……まぁまぁ、そう想って貰えるなら、1ランクでも上の学校を狙ってみて」

「おぉ!!任せとけ!!……三太、帰ろうぜ!!」

「あぁ、そうだな。あぁ、それと向井さん、同じ受験生なのに、いつも協力してくれてありがとうな」

「うん、気にしなくて良いよ」


うむうむ、ヤル気が出てるのは、とても良い事ですよ。


頑張れ♪


そう言って2人は機嫌良く席を立ち上がった。

まぁその勢いなら、家に帰ってからも必至に勉強をやりそうな雰囲気ですね。


ホント、こう言う光景を見ると、勉強会を開いた甲斐が有るってもんですよ♪



「あっ、じゃあ私も、山西達と一緒に帰ろっかな」

「そうだね。じゃあ、私も三太達と一緒にお暇するね。向井さんありがとう」

「はいはい、頑張ってねぇ」


……っで。

妙に仲の良い4人は、いつも通り4人組で一緒に帰って行く。


本当にこの4人って仲が良いよね。

ひょっとして、誰かと誰かが付き合ってたりするのかな?


……それを聞くのは野暮ですね。


下世話で、すみません。



「じゃあ宮、そろそろ私達も、お暇しようか」

「うん。……じゃあ、向井さん、ありがとう。私達、この後、まだ塾があるから、そろそろ行かせて貰うね」

「うん。いってらっしゃい。あぁ、でも、宮ちゃんは、あんまり無理しない様にね。今、良い感じで来てるから、自分のペースを崩さない様にしてね」

「あぁ、うん」

「あれ?私は、向井ッチ?」

「マッキーは……そうだねぇ。今よりも、もぉちょっとだけ頑張ってみようか。A判定もかなり近づいて来てるしね」

「OKOK。……まぁまぁ、それじゃあ、それも踏まえて、取り敢えずは宮と塾に行って来るわ。ウッチーも、また明日ね」

「えっ?あぁ、うん。いってらっしゃい。またね」


あぁ……今回も順調に成績をキープしたまま塾に行く2人の姿を見て、ウッチーが完全に凹んじゃってるねぇ。


でもね。

こう言う勉強関連の話は、なにもかもをハッキリしとかなきゃいけないから、下手に嘘は言えないんだよね。

実際、実力が伴ってないのに『合格出来る』なんて軽々しく言えないしね。


受験ってものは、所詮イレギュラーの塊だから。


さて……それじゃあ、これで他のみんなの件も一段落ついたし、そろそろ最後に成っちゃったけど、ウッチーの話に取り掛かるとしますかね。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


成績の良い子と、あまり成績が芳しくなかった子では、自身に掛かるプレッシャーが変わって来るもの。

ですが、それは今までしてきた努力の成果なので、此処だけはどうしようにも成らない。


特に勉強なんて物は、本人次第で、どうとでも成る様な話ですからね。


かと言って、成績が芳しくなかった人間を放置しちゃったのでは、勉強会をしている意味がないので、此処からが、眞子にとっては正念場に成るかもしれませんね。


さてさて、そんな中。

そんな風に成績の良くなかったウッチーに対する個人面談を始めるのですが。

眞子は上手く、ウッチーの勉強に対するモチベーションを上げる事が出来るのか?


次回はその辺を書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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