いびつな羨ましさ

 何かを羨ましいと思う瞬間は誰にでもあると思う


人間は他人と比較しながら生きる生き物らしく、自分も例外ではないらしい


一般的に言えば


お金を持っていたり、社会的地位があったり、良い人間関係があったり等があるかもしれない


ただ、私の羨ましさは「何かを得ている事」に対してではなくて、もっと根本的なところにある


何かを得た時にそれを「幸福と感じる感覚」だろうか


先ほど羨ましさの例を挙げたが、そんなものはもちろん獲得していない


平均的な収入だとか、もっとハードルの低いありきたりなものについてもである



 なぜ何かを求めるのかといえば


それを手にした時に意味があるから


幸福を感じられるから


そのように考えれば、自分が何かを求めないのはすごく自然なわけである


手に入れても大した幸福感を得られないのであれば


そうであればあるほど


手に入れるための苦労が重くのしかかる



 そうした感覚を持ったならば


何かを得ることができた人間と言うのは


それを幸福と感じる事ができるという点で


羨ましく思う


それが普通の人間なのだから

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