第2話 生き残れた人

今だから言うけど、私にはスターになれるチャンスがあった。

どうやら類稀な音楽の才能があったらしい

けど あたしはそれを蹴った。


引き換えに奴らは私の体を要求した 何という恥知らず!

速攻断ったら、あたしの音楽人生はそこで終了した。


ありとあらゆるコンテストで落選した。

地方の小さなものまで手を回して。ちょっと笑えた。


音楽はなくなったけど、代わりに大切なものは守れた。


あたしの心と体だ


音楽はできなくなったけど別に死ぬこともなく、毎日楽しく生きてます。

その恋人ともわずか半年で別れたけど


それでも


あの時恋人を選んだ事を後悔していない。

音楽をなくして

恋人もいなくなったけど


大切なものは残った

人間としてのプライド

女としての尊厳


ねえ あなたたち  

もっと賢くなりなさい。


それをどうか忘れないで


あと簡単に騙されるなよ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

私は弱い人が嫌いだった 水都suito5656 @suito5656

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ