エピローグ。結婚式、その後また会うまで
エピローグ。結婚式、その後また会うまで
レンはまずタキシードを着替えて椅子に座って待っていた。 時間は午後1時近くになっていた。
しばらくして、あかりがウェディングドレスを着たまま姿を現した。 ウェディング撮影の日、スタジオで着ていたウェディングドレスだった。 肩が露出していて、肩と胸のラインをつなぐ紐がシースルーになっている白いウェディングドレスを着たアカリの姿は眩しいほど美しかった。 そして、あかりはれんといっしょにカップルリングをはめていたし、れんがプレゼントしたネックレスとブレスレットもはめていた。 両手ではブーケを持っていた。
あかりはれんに近づき、はにかむ笑みを浮かべて言った。
「準備できた。 結婚式はどう進めるの?」
レンはアカリをじっと見つめていたので、しばらく答えられなかった。
「何してるの?私の声聞こえないの?」
「うん。 結婚式は簡単だよ。 誓約さえすればいい。 そして、あとは写真を撮るのが全部だよ。」
「じゃあ、新郎と新婦の入場からしないと。」
アカリはブーケを片手に、片手でレンの手を握って教会の一番後ろに行った。 椅子はすべて折れて両側の壁の方に片付けられた状態だったが、あまりにも小さな教会だったため、一番後ろから前まで歩いてもすぐだった。
しかし、レンとアカリは司会者の言葉もなく、そのまま手を握って入場して歩き始めた。
そして、一番前に立ってお互いに向き合った。 司会者も司式者もいないのでレンが言った。
「これから新郎の芹沢蓮君と新婦の渡辺あかりちゃんの結婚式を始めます。 まず新郎の結婚誓約があります。」
レンはそのように言って咳払いをして,自分に誓いを立てた。
「新郎の芹沢蓮は渡辺あかりを新婦に迎え、永遠に愛することを誓います。」
レンは誓約を終え、アカリに尋ねた。
「花嫁は永遠に新郎を愛することを誓約しますか?」
今度はあかりが答えた。
「花嫁渡辺あかりは芹沢蓮を新郎として迎え、永遠に愛することを誓います。」
あかりちゃんの誓約が終わると、れんはあかりに近づいた。 アカリはそれがどういう意味かを知ってレンに近づき、2人はキスをした。 カメラマンのカメラのフレッシュが爆発し続けていた。
誓約のキスを終えた後、レンがアカリと一緒に前を向いて振り向いた後に言いました。
「これで新婦の渡辺あかりと新郎の芹沢蓮の結婚を宣言します。新郎と新婦の行進があります。」
レンとアカリは手を握ったままわざとゆっくり歩いた。 カメラマンがしきりにフレッシュを爆発させ、写真を撮り続けた。そして、マネージャー一人でレンとアカリを眺めながら拍手をした。
行進を終えた後、レンはあかりに言った。
「あと記念撮影だけだよ。」
結婚式は5分足らずで終わったが、記念撮影はいろいろなポーズで20分ほどかかった。 レンができるだけたくさん撮ってほしいと頼んだからだ。
記念撮影を終えた後、レンとアカリは頭を下げてカメラマンとマネージャーに感謝の意を表した。 そして、着替えの後、タキシードとウェディングドレスを返却した。
レンはシャツにスーツスタイルのズボンに履き替え、アカリは肩のラインが少し露出した白いミニワンピースに履き替えた。
レンは教会を出るときにアカリに言った。
「初めて見るようだが、そのワンピースもきれいだ。 今日はずっと白い服を着た花嫁だね!」
「今日着るために買っておいたの。 やっと私たち結婚したねか? 君が私の新郎だというのか?」
「うん。そして、君はもう私の花嫁だよ。」
「私、まったく…···世界で一番幸せな花嫁だと思う。 18歳の誕生日に世界で一番愛する男と結婚する花嫁が私以外に他にいるだろうか。」
あかりは夢見るような姿で言った。
「たぶん…··· なさそうだけど? あかり、もうご飯食べに行こう。」
「私もお腹すいた。」
二人は車に乗って目的地の渋谷に向かって出発した。あかりが食べたいと言ったランチメニューはステーキだったので、渋谷のステーキハウスに向かった。
前にも外食をしたことが何度もあったが、結婚式を終えてからか他の時とは気持ちが違った。
レンはあかりを眺めながら言った。
「あかり、おいしく食べてね。」
「うん。君もおいしく食べてね。」
食事を終えてコーヒーを飲みながらレンはアカリをしばらく眺めていた。 ところが、あかりはれんを見て、怪しそうに尋ねた。
「なんで涙を流すの?」
「私が涙を流したのかな? あかりがとても愛しいし、あかりが私の花嫁になったことが本当に嬉しいからだよ。」
「私がそんなに愛しいの?」
「当然だよ。世界で一番美しい花嫁なんだから。」
「世界で一番美しいかは分からないけど、私は世界で一番幸せな花嫁だよ。」
「あかり。君、ハンドバッグをちょっと貸してくれない?」
「何で?」
「私が君のために書いておいた手紙があるから、いつでも読んでみて。」
レンはアカリからハンドバッグを受け取り,バッグの奥深くに手紙を入れた。 そして、立ち上がりながら言った。
「私、トイレに行ってくるよ。」
「うん、行ってらっしゃい。 そして、手紙まで書いてくれてありがとう。」
そう言うあかりの目元には涙がにじんでいた。 レンはトイレに行く代わりに急いで会計を終えてステーキハウスを出た。 そして、そこでしばらく肩を震わせながら号泣した。 5分くらい泣いたかな? レンはあかりにメッセージを送った。
<あかり、本当にごめんね。 そして、永遠に愛してる。 私が愛した女は今までも君だけだったし、これからも君しかいないだろう。>
レンはそう言って、涙をぬぐいながら足を運んだ。 もうアカリと別れる時間だった。 10年後、レンが住んでいた世の中に戻る時間だった。 もうアカリと過去の世界で2ヶ月という時間を一緒に過ごしたので、帰ったら40代後半になっていると思いますが。
ところが、足を運ぼうとした時、あかりのメッセージが来た。
<レン、本当にごめんね。 私の手紙読んでみて。>
何か気配が変だった。 レンはステーキハウスに戻り,座っていた席に戻った。 あかりは席にいなかったし、テーブルの上にあかりが残した手紙だけがあった。 手紙は紫色の封筒の中に入っていた。 レンは切羽詰った声で職員に尋ねた。
「あの、ここに座っていた女性客がどこに行ったのか見れませんでしたか?」
「あの白いワンピースを着た女性の方ですか?」
「はい。」
「先ほどハンドバッグを持って出かけられました。」
「え?」
レンは素早く外に出てみたが、アカリの姿はどこにも見えなかった。 レンはアカリを探していて見えなかったので、アカリが残した手紙を読んでみた。
レン。今日は一番嬉しい私たちの結婚式の日だよ。 君の花嫁になって本当にうれしい。 多分私は世界で一番幸せな花嫁だと思う。 こんなに私を大事にしてくれて愛してくれるあなたの花嫁になるからね。
昨日の昼、リナさんという女性が私を訪ねてきた。それで君についての話を聞くことができた。 君がどんな過程を経て過去の世界に来るようになったのか、そして君がどんなことを甘受してくるようになったのか。 君が私をあれほど愛しながらも、私とセックスすることを拒否した理由も分かった。君はどうせここから私と永遠に一緒にいられないから、私を純潔な花嫁にしておいたまま、私が他の男に会って幸せに生きていくことを願う気持ちだったと思う。もちろん、私を大事にして大切にしようとするあなたの気持ちも感じられる。
リナさんの話を聞いて、多分あなたが今日結婚式を終えたら私のそばを離れると思って、あなたに手紙を前もって書いておいたの。 そして、私もリナさんと契約を結んだ。 私の寿命が短縮されることを甘受して10年後の世界に君に会いに行くことにね。 私が未来に行く条件は月に1歳ずつ年を取ることだ。最初は28歳の姿で君の前に現れて君より20歳年下になるだろうが、2年経てば君より年上になるだろう。 君が私と一緒にいたいと言うまでは君と一緒にいたい。 ただ君の花嫁としてだけ生きて死にたい。
もうすぐ10年後の世界に出発するから、そこでまた会おう。学校前のバス停に行くからそちらに来てくれ。 愛してる!
-永遠の君の花嫁あかり
レンは手紙を読んだ後、手首につけていたタイムスリップウォッチをのぞき込んだ。 未来に戻ろうと決心すれば、行く場所も指定できる」と話した。 レンは場所を学校の前に設定した後、タイムスリップウォッチのボタンを押した。
レンが到着したところは10年後、いやレンが住んでいた現実世界の学校の前だった。 そこにはリナが立っていた。
「え?リナさん。 あなたがどうやってここに?…···」
「芹沢蓮さんを迎えに来ました。 渡辺あかりさんが芹沢蓮さんに会おうと私と駆け引きしたんですよ。」
「いったいどうしたんですか? アカリを放っておくだけで、どうしてアカリの前に現れたんですか?」
レンは怒って言った。
「二人の愛があまりにも切実で、ただ見守ることができなかったんです。 私はもともと時間天使なのですが、なぜか愛を叶えてくれる恋愛天使のようになりましたね。 レンさんがアカリさんに会いたくて過去に行ったように、アカリさんもレンさんに会いたくて来たので、それを十分に理解してください。 そして私が二人に負けましたね。」
「それはどういう意味ですか?」
「今レンさんの顔を一度見てください。」
「え?」
レンは携帯電話を取り出し,自撮りモードに変え,顔をのぞき込んだ。 レンは40代後半の顔ではなく、20代後半、28歳の顔だった。
「あれ?これはどういうことですか?」
「レンさんとアカリさんの寿命短縮はなかったことにします。 二人の愛に神様も、私も感動しました。」
「え?」
「あそこのバス停の前でアカリさんがあなたを待っているので、どうぞ行ってみてください。」
レンはそれを聞くとすぐに通りの向こう側に走った。バス停の前には28歳のあかりが立っていた。 そして、レンを見てレンのところに走ってきた。
「レン!」
あかりはれんのところに駆けつけてれんの胸に抱かれ、涙を流しながら言った。
「絶対に別れないよ。 絶対に。永遠に君の花嫁として生きていく!」
レンもアカリを抱きしめたまま言った。
「あかり、愛してる。 永遠に愛してる!」
-おしまい-
*読者の皆様に
今までこの小説を読んでくださった読者の皆様に心から感謝いたします。 新作を準備中なので、新作を連載することになったらまた読んでいただけると嬉しいです。 準備が整い次第、またお伺いします。 ありがとうございました!
-ユイより。
女子高生と同居することになった! Arimura Yui @ariyui1020
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