ペンギンマン

ペンギンマンと呼ばれるのは嫌だった。


僕はペンギンが嫌いではなかったが、特別好きなわけでもなかった。


毎日餌をやるうちに、ペンギンはよく懐くようになった。


ペーターに、ギールに、ピーコ


名前までつけてみた。


でも、僕は青い鳥を開発したいのだ。


毎日つまらなくて仕方なかった。


こんなはずじゃなかった。


同僚のエス君に相談してみた。


エス君は、「社会人としてその態度はよくないよ。やりたくなくてもやるのが社会人だよ」と僕を責めた。


そして、エス君は僕がそう言っていたよ、と周りに噂を流していた。

 

僕は自分が孤立している気がしてきて、だんだんとしんどくなってきた。


しんどくても毎日ペンギンに餌をやり続けた。


でもペンギンに餌をやっても世界は平和にならない。


それにペンギンのことはよくわからない。調べる気持ちにもならない。


青い鳥を開発するには研究所の偉い人にならないと行かないかもしれないが、こんなんじゃ、出世なんてできないんじゃないだろうか。


気が狂いそうだ。

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