二人姉妹と貴族の恋人のとある複雑な恋愛人形劇

二人姉妹と貴族の恋人のとある複雑な恋愛人形劇

　私の名前は、ライラ。貴族の娘で、読書をすることが大好き。ただ、私には少しだけ変わった趣味があるの。

　でも、最近、知り合ったとある貴族の男性は、私がそんな趣味を持っていることを、すごく気に入ってくれたみたいで、すごく気が合うの。

　彼は、とても頭が良くて、とても強いみたい。よく冒険譚を聞かせてくれるの。その中でも、特にお気に入りのものは、彼が、大きな蛇のような魔獣を倒したっていう話。とても面白くて、何度もその話ばかり聞かせて欲しいって頼んでしまうわ。

　会うたびに、どんどん彼のことが好きになっていくようだわ。

　ただ、そんな私でも、実は彼よりも、もっと好きな人がいるの。それは、私の妹のアイラなんだけど、すごく可愛くて、すごく私に似ているの。何をやるときもいつも一緒で、彼とのデートをするときも、実はいつも妹がそばにいるの。妹も、私の事を、同じくらい好きだって言ってくれる。

　本当に良い姉妹だと思うわ、私たちって。

　私の名前は、アイラ。貴族の娘で、体を動かすことが大好き。ただ、私には少しだけ変わった趣味があるの。

　でも、最近、知り合ったとある貴族の男性は、私がそんな趣味を持っていることを、すごく気に入ってくれたみたいで、すごく気が合うの。

　彼は、とても頭が良くて、とても強いみたい。よく冒険譚を聞かせてくれるの。その中でも、特にお気に入りのものは、彼が、大きな蛇のような魔獣を倒したっていう話。とても面白くて、何度もその話ばかり聞かせて欲しいって頼んでしまうわ。

　会うたびに、どんどん彼のことが好きになっていくようだわ。

　ただ、そんな私でも、実は彼よりも、もっと好きな人がいるの。それは、私の姉様なんだけど、すごく可愛くて、すごく私に似ているの。何をやるときもいつも一緒で、彼とのデートをするときも、実はいつも姉様がそばにいるの。姉様も、私の事を、同じくらい好きだって言ってくれる。

　本当に良い姉妹だと思うわ、私たちって。

　私はライラ。今日は、デートの日。昨日の夜から、楽しみで眠れなかったくらい。妹のアイラは、「はじめてのデートじゃないんだから…、でもその気持ちすごく分かる！」って言ってくれたわ。もちろん、そのアイラは今日のデートにも一緒に来てくれてるの。アイラを置いて遊ぶなんて考えられないんだから。

　呼び鈴が鳴る。玄関まで迎えに行くと、彼が手を挙げてくれた。

　簡単な挨拶をして、私たちは、客室へと向かったわ。

　カップを三つ用意して、紅茶を淹れる。彼は少しだけ怪訝な顔をしたけど、すぐになんでもない風に普段の様子に戻る。

　…紅茶は嫌いだったかしら。

　紅茶は嫌いだったかを、彼に聞くと、彼は大丈夫だと言ってくれた。気を遣わせてしまったかもしれないわと、少し落ち込む。

　そんな私を励ますように、彼は会話をはじめてくれた。

「今日は何を話そうか。」

「また、蛇のお話が聞きたいわ。」

　そう言って、私はアイラにも同意を求める。アイラも、同じように頷いてくれた。私も、アイラも、彼の話す蛇の冒険譚が大好きなのだ。

「また、その話かい、もっと別の話でも良いんだよ。」

　彼は、うんざりとした様子で、そう提案してくれるが、この話が良いのだ。

　私とアイラが、蛇の話をねだるようにすると、渋々ながらも、話慣れた様子で話してくれた。

　やっぱり、彼のする蛇の話は最高だわ！と、アイラと頷き合った。

　その後は、彼とアイラと三人で読書をした。

　しばらく三人で没頭していると、夜も遅くなってしまったため、今日のデートは終了だ。

　少し、寂しいけど、さよならを言って、別れた。

　あーあ、彼がもっと早い時間から遊びに来てくれたら、もっと長い時間を一緒に過ごせるのに。

　私がアイラにそう言うと、「何か用事があるんじゃない？」って返してくれた。

　私はアイラ。今日は、デートの日。昨日の夜から、楽しみで眠れなかったくらい。姉様は、「はじめてのデートじゃないんだから…、でもその気持ちすごく分かる！」って言ってくれたわ。もちろん、その姉様は今日のデートにも一緒に来てくれてるの。姉様を置いて遊ぶなんて考えられないんだから。

　呼び鈴が鳴る。玄関まで迎えに行くと、彼が手を挙げてくれた。

　簡単な挨拶をして、私たちは、外へと向かったわ。

　外では、彼と一緒に木登りをしたわ。彼は、木登りはあまり得意じゃないみたいで、木を登っている彼を、木の上から姉様と一緒に応援したわ。

　木登りが終わると、私たちはかけっこをしたわ。

　彼が私と姉様を捕まえる役。

　私と姉様は、一緒に彼から逃げたわ。捕まっちゃった時も、姉様と顔を見合わせて、笑い合ったわ。だって、彼って、とても足が速いんだもの。

　体を動かして疲れた私たちは、庭の草原の上に寝転がった。とても、風と太陽が気持ちいいの。彼も姉様も、同じように気持ちの良さそうな顔をしている。

「蛇のお話が聞きたいわ。」

　そう言って、私は姉様にも同意を求める。姉様も、同じように頷いてくれた。私も、姉様も、彼の話す蛇の冒険譚が大好きなのだ。

「また、その話かい、もっと別の話でも良いんだよ。」

　彼は、そう提案してくれるが、この話が良いのだ。

　私と姉様が、蛇の話をねだるようにすると、渋々ながらも話してくれた。

　やっぱり、彼のする蛇の話は最高だわ！と、姉様と頷き合った。

　話が終わった後も、草原で寝転がり穏やかな時間を送っていたら、日が暮れそうになってしまったため、今日のデートは終了だ。

　少し、寂しいけど、さよならを言って、別れた。

　あーあ、彼がもっと遅くまで遊んでくれたら、もっと長い時間を一緒に過ごせるのに。

　私が姉様にそう言うと、「何か用事があるんじゃない？」って返してくれた。

　私はライラ。今日は彼と珍しく昼間にデートをしたんだけど、彼ったら、「外に遊びに行かないのか？」なんて、言ってきた。

　失礼しちゃうわ、私が体を動かすのが苦手な事くらい知ってるはずなのに。

　まあ、断るのも悪かったから、散歩くらいならしてあげたけど…。

　アイラも私と一緒に怒ってくれている。

　やっぱり、私はアイラが一番大好きだわ。

　私はアイラ。今日は珍しく夜に彼とデートをしたんだけど、彼ったら、「読書はしないのか？」なんて、言ってきた。

　失礼しちゃうわ、私が読書をするのが苦手な事くらい知ってるはずなのに。

　まあ、断るのも悪かったから、読書くらい付き合ってあげたけど…。

　姉様も私と一緒に怒ってくれている。

　やっぱり、私は姉様が一番大好きだわ。

　私は、アイラに問いかける。

「ねえアイラ？」

　私は、姉様に問いかける。

「ねえ、姉様？」

　私はアイラに問いかける。

「もし、私とアイラが同じ人を好きになったら、どうする？」

　私は姉様に問いかける。

「もし、私と姉様が同じ人を好きになったら、どうする？」

　アイラは私に言う。

　姉様は私に言う。

「「もちろん、応援するわよ。」」

　私は、アイラの言葉に安心する。

　私は姉様の言葉に安心する。

「「…当たり前よね。」」

　私は、そう呟いた。

　私はライラ。今日も彼とデートの予定。もちろん、アイラも一緒にいる。

　でも、最近は前ほどデートが楽しみじゃない。だって、最近の彼は少し様子がおかしいから。

　アイラも同じように、最近の彼は変だと思ってくれてるみたい。

　本当、どうしちゃったんだろう。

　私はアイラ。今日も彼とデートの予定。もちろん、姉様も一緒にいる。

　でも、最近は前ほどデートが楽しみじゃない。だって、最近の彼は少し様子がおかしいから。

　姉様も同じように、最近の彼は変だと思ってくれてるみたい。

　本当、どうしちゃったんだろう。

　彼は、ライラの家の扉を開けると言った。

「今日は、外で遊ばないのかい、アイラ？」

　彼は、アイラの家の扉を開けると言った。

「今日は、読書をしないのかい、ライラ？」

　アイラは答えない。

　だって、当然だ。

　アイラは、

　ただの、人形なのだから。

　彼が、それを知らないはずがないのに！

　私も姉様も答えない。

　だって、当然だ。

　私は、アイラで、姉様は、姉様という名前の人形で、誰一人ライラなんて言う名前じゃないからだ。

　彼が、それを知らないはずがないのに！

　私はライラ。

　彼……マグウィンが、デートの最中に、私が大好きな、アイラと呼んでる人形に向かって、急に話しかけたの。今まで、そんな事一度もなかったのに。

　マグウィンは、私がお人形に名前をつけて遊ぶ趣味をとても気に入ってくれてたけど、その遊びに付き合ってくれたことは、一度もなかったの。

　最近は様子がおかしいと思ってたけど、本当にどうしちゃったのかしら。

　私はアイラ。

　彼……マグウィンが、デートの最中に、ライラなんていう知らない名前を、急に出したの。姉様は姉様っていう名前の人形だし…。

　もしかしなくても、これって浮気よね？名前を浮気相手と呼び間違えるなんて、よく聞く話だし…。

　マグウィンは、私がお人形に名前をつけて遊ぶ趣味をとても気に入ってくれてた、珍しく気の合う人だったのに、もし、浮気なら、とても残念だわ。

　だから、マグウィンに直接聞くことにしたの。

「ねえマグウィン、あなたもしかして、ライラって言う名前の子と浮気とかしてないわよね？」

　そう聞くと、マグウィンは顔を真っ青に染めて、口を震えさせ始めたわ。どういう状況かしら、これ。

「お前が、アイラで…ライラは…どっちだ？それとも、お前がライラなの…か？やっぱり、アイ…ラ？」

　何だか重症みたいね。少し落ち着くまで待ってあげましょう。

　それから、マグウィンがぎりぎりお話ができる程度に落ち着くまで待った後に、詳しくお話を聞いた。

　どうやら、マグウィンは、ライラという私と顔がそっくりで、私と同じように人形の好きな少女と、二股をかけていたらしい。

　だけど、二股をかけてる内に、私とライラが、どんどん混ざっていっちゃって、今じゃどっちがどっちか分からなくて怖いみたい。

　とても、許せる話じゃないけど、こんな様子を見ると責めるに、責められないわ。

　顔面蒼白で、一気に老けて見えるようになってる。

　まあでも、因果応報じゃないかしら。二股なんて、本当に許されないことなんだから。

　後日、そのライラさんに二人で事情を説明して、謝りに行くことを無理矢理マグウィンに納得させた。

　私はライラ。

　ある日、突然私とそっくりの女の子と、マグウィンが訪ねてきて、マグウィンの二股のことを説明してくれたわ。

　とても、許せる話じゃないけど、こんな様子を見ると責めるに、責められないわ。

　顔面蒼白で、一気に老けて見えるようになってる。

　まあでも、因果応報じゃないかしら。二股なんて、本当に許されないことなんだから。

　私は、憔悴しきったマグウィンから目を逸らして、アイラと言う名前の少女の方を見る。

「ねえ、アイラも人形が好きなのね！しかも、私、人形にアイラって名前をつけてたの！すごい偶然！。」

「そうなんだ！私とライラってすごい似てるわよね。」

　次には、二人同時に、同じ言葉を発していた。

「「私たちって、友達になれるんじゃないかしら！」」

　そして、二人で顔を見合わせて、同じような顔で笑った。