第26話

「自分は殺人鬼らしいから、捕まえて

くれとこういうんです」

「らしい?」

「どうやら何かのショックで

記憶喪失になったようです」

「記憶喪失」

十文字は無自戒の昔の顔を

思い出していた。

「すぐに面会したい」

「ハイ」

部下が十文字に返事した。


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