第7話

「無自戒」

一緒に目覚めた仲間(?)の

一刀斎アヒルが無自戒に声を掛けた。

「何だ、アヒル」

「その、呼び名はよさんか。

人を本物のアヒルみたいに」

「じゃあ、何だ、一刀斎」

「「あ」はしっかり隠してるか」

「あ?なんのことだ」

「惚けるな、天皇様の言語中枢から

取り出した{あ」だよ」

一刀斎は当然のような顔をしていた。

しかし、正午にはどうにも身に覚え

がなかった。

「あの、あ、があればいずれ天下は

オレたちのもんだ」

「どうして」

「今にわかる」

一刀斎はドンと自信ありげに

胸を叩いた。


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