12.31. 大晦日!ー前編・中ー
人生最大の家出を年末に経験しました。はなねです。
前編・上の続きからまいります。
とにかく歩き続けました。人の気配を感じない夜の街は、正直居心地が良かったです。
たまに通る車も、法定速度なんて無視したようなスピードだったり。すれ違う人も、昼間と違って顔が見えないので、あまり気にせずに歩けました。
あとは車が全然通らないので、赤信号の時にてくてく渡ったりもしました。本当はダメだけどね。
家出ですが、深夜の散歩ははじめてだったので新鮮でした。
家を出てから2時間くらい歩いた頃でしょうか。とある十字路に出ました。
その時私は「家に帰る」選択肢と、「このまま家出を継続する」選択肢を持っていました。
まだ気持ちの整理がついておらず、且つもっと遠くまでいきたかったはなねは「このまま家出を継続する」方を選びました。
その十字路の横断歩道を渡った先は、よく車で通る道なので迷うことなく進んでいきました。
コンビニやスーパー、ホームセンター、ラーメン屋さん、いろんなお店の前を通りましたが、警察署の前を通った時は若干ひやひやしました。内心、補導されないか心配していたのです。
でもその心配は杞憂で終わりました。よかった。
さらに歩いていく中で、ある思いが頭に浮かびました。
そろそろ座りたいなぁ。
そう、普段運動しない私がずっと歩き続けているのです。疲れないわけがなく。
早く家に帰りたい、という甘えが頭によぎりましたが、それだけは嫌だと思い頑張って歩き、塾や開業医が多い通りへ出ました。
そこには24時間営業の無人のコインランドリーがあり、見ると椅子やソファがたくさん。
座りたい欲MAXの状態でコインランドリーに入店。洗うものなんてないけど。
ソファに座ったその時、壁に貼ってあった注意事項の貼り紙が見えました。
『コインランドリーをご利用の方以外の入店はお断りしております。長時間のたむろ、店内飲食等が確認され次第通報いたします』
というような内容で、コインランドリー使うわけでもなく、あわよくばおにぎりを食べようと考えていたはなねは震え上がりました。
このままだと通報されるー!と焦り、間違って入っちゃいましたの体で素知らぬ顔をして退店。
ふぅ、危なかった。
そのコインランドリーの近くには、私が現在師事しているピアノの先生のレッスン室があり、レッスン室の近くには公園があります。
そうだ、公園に行こう!
すぐに公園に行って、ちょっと夜露で濡れているベンチに座り、ツナマヨのおにぎりを食べました。ブランコ乗ってくればよかったかも。
公園やその周りには街灯がたくさんあります。
明るかったので、なんとなく冷たいなぁと感じていた自分の手を見ると、なんと紫色になっていて、しかもしわしわ。
どうしても気になって、すでに通信制限がかかっているスマホで調べてみると、気温は−1℃、体感気温は−2℃とのこと。
これはやばい!と思い、近くのコンビニへ。
温かいお茶を買い、トイレで少ししゃがみこんだ後、外に出ました。暖房便座のお世話にはなりませんでした。
さすがに冷えてきたので、いやいやながらも家に帰ることにしました。雪国の冬の深夜を舐めていたわけではありませんが、さすがに手袋を持っていかなかったのはアウトだったなと反省。
家出少女・はなねの家出はもうすぐ終わります。
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