好きなものの章

サーカス感想文!

第1話 シルク・ドゥ・ソレイユの話

 サーカスが好きだ。


 あの、非日常を詰め込んだようなテントの中が好きだ。


 サーカスが好きになったのは、今から4,5年ほど前にシルク・ドゥ・ソレイユの日本公演『KURIOS(キュリオス)』を観てからである。


 シルク・ドゥ・ソレイユのそれぞれの公演にはちゃんとストーリーがある。キュリオスは、スチームパンク的な世界を舞台に、11:11という特別な時間一分間の出来事を題材にしたストーリーらしい。多分。(4,5年ともなれば、うろ覚えなのでご容赦願いたい)


 そんなストーリーの情報を一切入れずに、サーカスたのしみだな~と呑気にショーへと向かった私であったが、その公演で自分でもびっくりするほど感動してしまったのである!


 まずは、テントの外観から話そう。黄色と青色のでかいテントが大都市のビル街の中に建っているのだ。その光景は異質である。それはもう、砂漠のなかのオアシスのごとく。ちなみに、先が異様にとんがったテントの形を見る度に、私の頭の中にはなぜかタージ・マハルがちらつくのだ。


 テントの中に入ると、これまた非日常な空間なのである。食べ物や飲み物も売っているし、グッズなども山ほど売っている。まるで一つの街のようだ、と初めて行ったときに思ったような気がする。(何せうろ覚えなのだ)ホットドッグ的な何か軽食を食べたような記憶がある。食べ物やグッズが売っている場所は待機場所なのだが、置いてある美術小物も世界観に合わせてある。それはもう、すでに公演が始まってしまったのかと思うくらいに。


 外にあるお手洗いすらもずらりと個室が並んでいる。それも、仮設トイレではなくて、まるで建物の中みたいなトイレなのである。


 入場開始になると、公演のある大きなテントの中に入ることができる。ステージのあるテントは、外とは違い(もちろん夜公演もあるが)夜なのかと思うほど暗い。客席へと向かうための階段についている足下のライトがイルミネーションみたいにきらきらとしている。非日常だ。


 広いステージは、ぐるりと円の一周のうち二百七十度くらいが観客席である。正面中央の席はもちろんお高いチケット席である。私は側面前方の安い席と側面前方のまあまあ高い席で公演を見たことがあるが、正面でサーカスを見たほうが話の内容は分かりやすいと思う。ステージに近いければ近いほど演技がダイナミックなので、できるだけ前方で見るのが個人的には好きだ。


 もちろん、ステージ全体を見るために後方で見るのも良いと思う。席は好みに応じて、である。


 サーカス本編に入る前にまあまあな文字数となってしまったため、次の話でキュリオス編とアレグリア編へと分けようと思う。


 さあ、夢のような世界を一緒に見に行こうではないか。


 


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る