第2話この世界
おれは異世界に転生した。この世界はどんなところなのか知らない。
しかし、マンガやラノベみたいな異世界とは全然違う。
おれの生きていた世界も相当にご都合主義だったけれど、この世界はそれに輪をかけてご都合主義だ。
神様はいるし、魔法も存在する。
貴族に騎士がいるのはいいとして、冒険者という職業まである。
マンガとかでよく見る異世界そのものだ。
こういうところならきっとおれの才能だって生かせるはずだ。
おれは心のなかで『褒められて伸びるタイプなんで』と付け加える。
こうしておれの異世界生活は始まったのだ。
翌日も午前中はお勉強だ。
今日も昼食の後は自由時間になるらしい。
勉強は楽しい。
元の世界でやればまず間違いなくバカ扱いされるような内容の難しい問題も、この世界ではそうではない。
むしろ、まったく知識のないおれにとっては、逆にとてもわかりやすく感じられるほどだ。
だがいくら勉強が楽しくても、ずっと同じことの繰り返しでは退屈になってくる。
だから午後は自由時間だ。
自由時間といっても、いきなり街に遊びに行くわけにもいかない。
金もないし、こちらの世界の常識も知らないし……。
そういうわけで今日も午前中はおとなしくお勉強だ。
今日の講師はレイラさんではなく別の女性だった。
ちなみに講師は基本的に一人につきっきりというわけではなく、それぞれの得意分野によって複数の講師がつくことになっているらしい。
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