第18話

 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 メンズコスメの開発も進み

 撮影の準備も始まる



 本日、夕方からの打ち合わせには

 被写体のアンバサダー…

 俳優の木村きむら じんさんと

 マネージャーに扮した

 須賀すがさんが もれなく付いてくる


 私1人、顔バレしないかと

 ハラハラしてるのは言うまでもない…



 我が社の担当は

 企画開発課から 同期の 南野みなみの しゅん


 営業課からは

 同じく同期の 黄桜きざくら さき


 撮影スタッフは

 カメラマン 郷布ごぉふ 奏弥かなやをはじめ

 アシスタントの 難田なんだ 君羽きみは荒根あらね てる

 尾安おやす 美菜みなのぞみ 香苗かなえ

 雑用・お世話係に 羽玖井はくいアミ…


 そして、さきっちょ直々に口説かれ

 興味本位で

「僕も行くっ!(*´꒳`*)」と返事した

 弟のさとし



 目をキラキラさせた郷布さんは

 サトを見つけると


「ヤダァ〜♡さとしちゃん!」


「こ、こんばんは…」

((((;´・ω・`)))ブルブル


「すっかりオトナになっちゃって♡

 おネエさんが色々教えてあげようか?♡」


 サトは、

 初めて撮影に連れてきた時みたいに

 私の後ろに隠れた…

 と言っても、当時より

 背が高くなってるから

 全然隠れてない…


「姉ちゃん、助けて…ヒィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ」


「だから言ったでしょ!

 郷布さんがいるよって(*°∀°)・∴ブハッ!!w」


「初めて会った時より

 パワーアップしてるし(´^`*)ムー」


「確かに!(*´艸`)」


 当時のサトは

 郷布さんに話しかけられるたびに

 私の所に走ってきて

 涙目になってたっけ…

 それくらい強烈なカメラマン(*´艸`)



 さらにサトは…


((*•/(•ω•* ))ヒソヒソ

(それにしても 木村さんとゆうさんが

 並んでるとオーラが凄いね〜)


(。 ´-ω)(ω-`。)ヒソヒソ

(うんうん…そうだね…)


((*•/(•ω•* ))ヒソヒソ

(みんな、知らないんだよね…

 優さんが"U"だってこと…)


(。 ´-ω)(ω-`。)ヒソヒソ

(そうだよ…だから絶対

 余計なこと言わないでよ!)


((*•/(•ω•* ))ヒソヒソ

(わかってるよ…姉ちゃんが優さんを

 気になってる事も 言わないし…)



 ・・・・・・ん?


「ちょっと!サ、サト!!!! 違うってっ!!!!!」


「:( :*'н'*)::;プルプル…ズボシ…プルプル」



 さきっちょの、(;¬_¬)シズカニシロ目線…


「す、すみません…:( ;´꒳`;)」



 視線を感じて そちらを見ると

 須賀さんが口を押さえて

 こちらを指さして笑ってる…


『わ、笑うなし…( *¯ ³¯*)』



 *・゚・*:.。.*.。.:



 打ち合わせに時間が掛かり

 時計も20時を回った


「サト、今日はもう帰って大丈夫だよ!

 詳細は 帰ってから話すから

 昨日のカレー温めて食べてて…」


「わかった!姉ちゃんも頑張って!(*´꒳`*)

 じゃあ、お先に…」


 すると…


「あ、帰りますか?

 僕も帰るので送りますよ!」


 そう声をかけてくれたのは

 須賀さんだった


「いえ、それは…」

 と言いかけたけど


「良〜いんですか?.。゚+.(・∀・)゚+.゚」

 喜んじゃったサト…



 普段から サトは須賀さんと

 メッセージのやり取りをしていて

 "もし僕に兄さんがいたら

 こんな感じなのかな?"なんて

 嬉しそうに話している



羽玖井はくいさん、弟さんは

 僕が責任もって送りますので」


 にっこり笑って話す須賀さん…

 ここでは 木村さんのマネージャー…

 話し方にも気をつける


「すみません、お言葉に甘えます:( ;´꒳`;)」


「はい(*´罒`*)」


 何かを含んだ笑い方…



「その顔やめてください!(ボソッ)」


「変態なので許して…フフッ(ボソッ)」



 そういうの困る(´^`*)



 *・゚・*:.。.*.。.:



 〜じん side〜



 Goff化粧品社屋での打ち合わせも

 何度か来るうちに、

 スタッフさんとも仲良くなり

 和気あいあいと話し合いが進む


 何より、打ち合わせでの

 羽玖井はくいさんの気配りが徹底していて

 南野みなみのさんや、黄桜きざくらさんも

 信用しきっているのが わかる


 カメラマンは クセが強く

 苦手な感じだったけど

 羽玖井さんのカメラマンへの

 "持ち上げ"が後押しして

 気分良く撮影のコンセプト等

 わかりやすく話してくれる


 "こういうサポート…

 俺にも欲しいなぁ…"


 今回の撮影には

 智くんも参加すると聞いて


 "スカウトのチャンスだ!"


 そして


 "まずは…弟くんを味方に!"…という

 悪巧みも同時に湧いてきた



 。゜⋆。゜⋆



 打ち合わせの合間に

 羽玖井さんが智くんに

 帰宅を促してる会話が聞こえて



ゆう、ちょっと…」


「ん?どうした?」


「智くん、帰るみたいだ…

 お前も曲の方やらなきゃだろ?

 送ってあげたら?」


「そう!仕上げしなきゃなんだよ!

 先、帰っていいか?」


「いいよ!あとは俺残るから…」


「わかった!

 帰り気をつけろよ!

 じゃ、あとで!」


 智くんを優が送ることになった



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 〜ゆう side〜


 車に乗り込むまで無言…

 智くんもわかってるなぁ〜


 バタンっ…

 車に乗り込むと


「智くん、お疲れ!」


「優さんもお疲れ様です(*´꒳`*)」



 エンジンを掛けて車を走らせた



 *・゚・*:.。.*.。.:



「智くんもメンズコスメで

 モデルデビューか!凄いな!」


「元々興味はあったけど

 そういうチャンスもなかったし

 今回のことも

 最初は姉ちゃんも反対してたんです…

 咲さんが僕に

 この話を持ってきてくれた時に

 姉ちゃんを説得してくれたんですよ!

 結構頑固だから

 折れるのに時間かかって(ノ∀`笑)

 優さんも姉ちゃん扱うの大変でしょ(*´艸`)」


「(´▽`*)アハハ、そうそう!

 アミさんって もの凄く頑固だよね〜!

 ……ん?」


「引っかかりましたね 優さん(*ФωФ)フフフ…

 やっぱり…姉ちゃんと

 仲良くなってる( *¯ ꒳¯*)ニヤリ」


「えっ…い、いや…

 そんなに仲良くなんて…」


「ふふふ…ジジイの言う通りだ(ノ∀`笑)」


「え?なに?

 ゲンさんに何を吹き込まれた?!」


「優さんが姉ちゃんのこと

 アレしてるど…って…」


「アレってなんだよ、弦さん(ノ∀≦。)」



 智くんが、真面目な顔をして言った



「姉ちゃんには

 幸せになって欲しいんです…

 姉ちゃんの幸せが…僕の幸せだから…」


「・・・・・・」


「僕は 姉ちゃんに

 生まれた時から

 ずっと守られてきたんです…

 僕も守ってあげたいけど

 まだ子どもだから…無理で…」


「・・・・・・」


 ポンポン(*-ω-)ヾ(・ω・*)

 智くんの頭を撫でた


「偉いな、智くんは…」


「優さんも子ども扱いするぅ(´^`*)ムー!」


「まだ 子どもなんだろ?」


「あ──っ!姉ちゃんに言ってやるぅ!」


「ほ〜ら!子どもだ!」


「(´艸`)プッ!」



 智くんは智くんなりに

 アミさんのことを一生懸命 考えている



 俺は…今すぐにでも言いたいけど…

 今の立ち位置からじゃ

 無責任なことは言えない



「今日は姉ちゃんのところに泊まります」


「じゃあ、行先は【CHIMNEY】だね!」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 〜Goff化粧品 社屋〜



 21:30過ぎ…

 ようやく打ち合わせが終わった


「木村さん、お疲れのところ

 大変遅くなってしまい

 申し訳ありませんでした!」


 俊マネが木村さんに深々と頭を下げた



「いえ!皆さんの

 コスメに対する熱意が伝わって

 今、ものすごく感動してます!

 一緒に良いものを作りたいですね!」


 疲れているはずなのに

 爽やかな笑顔で木村さんは返事をした



「そう言っていただけて、嬉しいです!」

 さきっちょも喜んでいた



「撮影スタッフも 頑張るわよぉぅ♡」


 郷布さんもスタッフを引き連れて

 内股で歩いて会議室を出て行った



 みんなと少し離れたところで

 後片付けをしていたら



羽玖井はくいさん…」


 木村さんに呼ばれて振り返る


「はい!」


「今日は、これで仕事は終わりですか?」


「はい!会議室片付けたら帰りますよ!」


「送っていきます…

 |ノд・)…というか

 僕も優の所に行くので…ヒソヒソ…」


「いえいえ、送ってもらう訳には…」


「行き先、一緒なんだし

 遠慮しないで…ね!!!(*^∀゚)b」


 はぁぅ!ウインクされたァ…



しゅんの"ちもいウインク"と

 全然違う…w』



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 〜しゅん side〜



 時間押したなぁ…゚゚\(´O`/)°゜゚

 とりあえず ここまで順調だ…


 木村さんも 気さくな人だし…

 マネージャーの須賀さんも

 めっちゃかっこいいし…

 2人のオーラがやべぇし…°ㅁ°)マブシイ…


 智くんの"郷布ごぉふ拒絶反応"

 相変わらず可愛かったなぁ( ´꒳​` )フフッ


 明日は…いよいよ…

 さ、さきと 見舞いデート…

 いや、デートじゃないな…


 フェッ…




「(  >д<).;': ぶえっくしょい!やばっ!

 咲、俺帰るわ…((((;゚Д゚))))ブルブル…」


「ちょっと、大丈夫?!風邪?」


「いや、誰か噂してるだけだ!

 か、風邪じゃないぞ!

 明日の見舞いは

 予定通り行くからな!(( ๑`•ω•))σ」


「人に指さすな…(´^`*)」


「あ、わりぃ……」


 早く帰って寝よう

 風邪なんか引いてたまるかよ…




※いつもありがとうございます!

ある人のイラスト、

近況ノートに載せてます!

良かったらぜひ(◍´꒳`◍)

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