第21話 解決……? ——読者への挑戦——

 今回の一連の事件は長い期間に渡っている上に、手掛かりがあるように見えて点在しているのか全容を掴みづらい。

 そもそも、ボーガンでの殺害未遂(?)、毒殺予告による脅迫、そして殺害は同一の犯人による犯行と考えて問題ないのか。

 第一、本当に南雲先生は殺害されたのか。

 一つ一つに対する疑問はもっとあるが、まずこの点を考えなくてはならないような気がする。


 殺害とすれば、青酸カリをワイン中に仕込めたのは先生が自室に持って行ってから先生が飲むまで。

 ふと思ったが、夕食時にワインを飲まなかった先生は夜にはワインを飲んだ。そして、そのワインには毒が入っていた。

 ワインに毒を仕込んだ犯人はいつ先生がワインを飲むことを善としたのだろう。

 話を戻して、青酸カリを仕込めた時間はだいぶ限られてくる。

 そう考えてみると、仕込めた人物というのも限られてくる……。


「犯人が判ったかもしれん」

「本当ですか、先輩!」

 目を爛々とさせ、胡桃が寄ってくる。

「うん、でも先生には嬉しくない結論かもしれん。今回の事件にはトリックなんぞなくて全てロジックで解けるんや」

「凄いです、先輩。前に続いて今回も!

 で、犯人は誰なんですか!?」

 この時の私は嬉々として、推理を語った。僅かに残った引っ掛かりを捨てて。




 ということで、舞美が判る推理を語ります……というところでお邪魔させて頂いて。

 まぁ、判っているならさっさと続きを出せ、って話なんですが。そう言わず……。

 ここでも所謂"読者への挑戦"をやらかしたいと思います。

 第一章で懲りなかったのか。実際、読者様の中には筋道立てて殆ど推理を当てた方もいらっしゃいましたので、言うならこれはリベンジかもしれないです。

 かと言って、無茶な推理を要求するつもりは毛頭なく、今まで通り論理的に答えられるように書いてきたつもりです。

 さて、今回の"読者への挑戦"で問う内容はこれ。


 南雲先生が殺されたと仮定した今の段階で、推理し得る犯人の名前をズバリ答えて下さい。先にも述べた通り、そこに至る要素は既に提示していますし、論理的に答えることが可能な筈です。

 今まで通り、回答、質問等はどうぞお気軽にコメント欄で。

 皆様の挑戦、心待ちにしております。

                       A.T.

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