第25話 眠れないのは猫のせい
深夜0時の少し前、なぜか猫が悲し気な声で鳴くため眠れず。様子を見に行くと吐いた跡があった。あ、うん・・・と思いながら片づけるが今度は猫が走り回って眠れず。あの、いつもの寝床(ペットテント+ヒーター)に入ってもらえると暖かいのですが、と説得するも聞いていただけず。仕方なく暖房をつけて部屋全体を温めながら加湿の為にお湯を沸かす。それでもしばらくは暴れてたけど少し経ったら少なくとも走るのは止めた。そして驚いたことに部屋全体を温かくすると私まで眠くなってきた。人間って温かい方が力が抜けるから眠くなりやすいのかもしれない。そういえばワタシ・・・ニンゲン・・・いや、猫も温めたら眠くなるはず・・・とか思いながら猫を見ているとなぜかテーブルの上で停止していた。しかもあからさまに私に尻を向けているのでこれは構って下さいのポーズ。カリカリは追加したら勝手に食べて寝て欲しいんだけど。上にチュールをかけろ?いやそれロイカナでちょっと高いやつなんだからそのまま食べなさいよ。嫌なの?あっそう。
サイキックトークをしながら静かに夜は更ける。一瞬の眠気はとっくに冷めてしまった。チュールがけのカリカリを食べた後今度はソファーでこちらをチラッと見ながら尻を見せて座った。次はソファーに座って猫が気が済むまで膝に乗せなさいだそうだ。さっき3時間ぐらいやったでしょうが。普段は勝手に寝るくせに今日は何なの?
仕方なく諦めてソファで寝ることを決意し布団を取りに立ち上がると、猫も諦めたらしくいつものテントに入っていった。あ、うん。ありがたいです本当・・・テントはソファの上だから床からの冷気はないしヒーターも入ってるし何より猫自体の体温で中はポカポカなんですよ。寒そうな日に湯たんぽを追加すると暑がって出てくる程度には温かい筈なんです。なんなら昼間ヒーターの電源つけてなくても入って寝てるし。今日は何がご不満だったのか、猫の気持ちはわからない。
一人ぽつんと残された私は猫のいるテントを見ながらこのまま眠れるかどうかをぼんやりと考える、そんな夜。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます