第10話 アレルギー性鼻炎

 風邪がやっと治りつつあります。今回の風邪は鼻水がメインだったので病院には行かず。鼻炎持ちにとって鼻水は背後霊みたいなものなので、あまり病院行く気にならないんですよね。とはいえ咳も少しあったので毎日安静にして一歩も外にでませんでした。約十日、食欲も減少しちょっとは瘦せたかと思えば1キロも変化なし。まあそんなものよね。

 私がアレルギー性鼻炎と診断されたのは小学生の時です。結構重度だったと思います。下町で周りにも常に鼻水を垂らしているような子どもが数人いる環境でした。なんのアレルギーなのかは未だに知りません。今はアレルゲンを特定し対処するのが当たり前ですが、当時は「そういう子」として処理されてました。

 私は「いつも鼻水を垂らしている汚い子」。傷つかなかったかといえばそうでもないですが、ま、仕方ないとも思ってました。だって下向いただけで鼻水でるし。うちの兄も重度の鼻炎でずっと鼻かんでたし。当時は食事中に鼻をかむな、教室で鼻をかむなみたいなこという人もいましたけどね。知らないって言うのは幸せな事です。今頃花粉症になってればいいのに。

 そんな鼻水まみれの十代を過ごしましたが、実は二十歳ぐらいで劇的に良くなるんですよ。これに気が付いたのはある人が「ピアスやタトゥーを入れることで鼻炎やアトピーが良くなる」という説を唱えてたからなんです。

 あ、信じないで! 早まらないで! 医学的根拠はゼロだから!

 ただ私は高校を卒業した春、18歳の時に耳にピアスの穴を開けたんですよ。当時はピアスと鼻炎を全く結びつけて考えていなかったので詳しいことは覚えていないんですが、20歳ぐらいにはもう朝起きたら取り合えず鼻をかむ、みたいな日々ではなかった気がするんですよね。ただその説を唱えていた人もサンプルは身近な数人だけみたいだったので、今のところ信じるには値しないです。一度私より重症の兄にはピアスを勧めてみましたが普通に断られました。兄は今も日々鼻かんでます。

 ここからは兄自慢になるのですが、うちの兄、鼻水垂らしながら難関大学に入ったんですよ。下向いたら鼻水が出る、集中したいのに鼻水が邪魔をするという状況の中で勉強し続けたんです。今なら眠くなりにくい花粉症の薬もあるみたいですが、昔はそんなもんなかったんです。兄のことはそんなに好きでもないですが、この点において私は兄を尊敬してます。重度の鼻炎持ちが集中し続けるってほんと大変なんだから。私はダメだった(笑)。

 私が十代になんて二度と戻りたくないと思う理由は沢山あるのですが、鼻炎も間違いなく大きな理由の一つです。自意識過剰で人からどう見られるかをものすごく気にしてたのに常に鼻水まみれってねぇ・・・ちなみに今も別に完治はしてません。ただ春と秋の花粉以外はあまり気にならなくなりました。なんのお陰かはわかりませんがありがたいことです。

 最後に今回の鼻風邪で思い出した豆知識を少し。鼻をかみ続けるなら頻繁に鼻のまわりにクリームを塗る事。クリームはニベアとか、油分が多めならなんでもいいです。これで皮が剝けるのを防ぎます。鼻炎持ちにとって硬くて肌あたりが悪くても一杯入ってるのがいいティッシュ。

 鼻の中がただれて痛くなったときは、綿棒に水をつけて中をキレイに洗浄した後、じゅくじゅくした傷口にもぬれる傷薬を綿棒で塗布するといいです。耳鼻科に行かずにすみます。

 アレルギーは一生のお友達。よい鼻炎ライフを。

 

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