第55話 救出
あの後、ローザの部下達が到着し、死体の処理をして貰らい俺はテイガン領を目指すため酒場を出て、今は空を飛んでいる。
「ここがテイガン領か…」
テイガン領に入り、街の上から森の方角を見る。
「あっちか…」
そのまま森の方角の方へ、飛行スキルで飛ぶ。
もっとスピード上げるか、できれば速く着きたいしな。そう言えば帰りはどうしよう、なにも考えてないな。んーまぁなんとかなるか取り敢えず行こう。
そのままスピードを上げ、テイガン領の上空を駆けていく。
「ここか」
1時間ほどかけて南の森の中心についた。
そこにそびえ立っていたのは一つの廃れた屋敷。
俺は屋敷の前まで行き、飛行スキルを解除して地面に足をついた。
「正面からみても完全に廃墟屋敷だな。幽霊とかいそうだな」
そんなことを言いながら歩いて屋敷のドアを開ける。
キィィィバタン
「スキル"暗視"」
中に入ると真っ暗でなにも見えなかったので暗視を使用する。
ん?中は案外綺麗だな、掃除はされているのか…
(〈心眼〉発動)
監禁されている人達の場所がわからないので目を閉じて〈心眼〉を発動させ、人の気配を探る。
(いた、この奥か…)
監禁されている人達は約200人、場所は屋敷の一階、正面にあるドアの先だ。
よし行こう。
俺は透明化の魔法をかけ、ドアを開けて進む。
「よし、寝ているな」
しばらく進んでいくと頑丈そうな鉄の扉とその前に座って寝こけている門番二人がいた。
俺が透明化した理由は門番に気づかれないようにするためだ。そのまま進んでいき、腰から短剣を取り出し門番二人の首を静かに落とす。
そのままドアの前に立つ。
「さて、このドアどうしようか…」
明らかに硬そうな鉄の扉をドア開けるか悩む。
「もういいや力ずくで壊そう。おりゃ!」
ドンッッ!!!
考えるのがめんどくさくなり、蹴破ってドアを壊す。
(音がうるさいのはしょうがないよね。鉄だし)
ドアを壊して中に入ると広々とした空間に檻が何個もある所へでた。その中には監禁されている人達がいた。
取り敢えず灯りをつけるか。
(【ライト】)
光属性魔法の【ライト】を唱える。この魔法簡単に言うと光源だ。その光源をこの部屋の中心の天井あたりに設置する。
「なんだ!?」
「これは」
「なんかされるの…?」
俺の魔法で起こしてしまったか。
監禁されている人達は寝ていたらしく、急に光が入ったことにより皆んな起きてしまった。
(混乱しているのか…しょうがない。ユニークスキル"癒しの風Lv-")
俺が癒しの風を発動させると、領民達は落ち着きを取り戻し、こちらを見る。
「俺は皆さんを助けにきました!ここから出しますので、俺の指示通りに動いてください!まず檻を全部壊しますので壁際によってください!壊れたらこの部屋の中心に集まってください!」
俺は風魔法を使い檻を全て壊す。
領民たちは檻からでて中心に集まった。
「それでは並んでいただいてドアの先を歩いて行ってください!そしたら広い空間に出ますのでそこで待機しておいてください。あとこの中に代表の方はいますか?」
「はい私です」
返事をしたのは30代ぐらいの女性。
「貴女はここに残ってもらえますか?話したいことがあるので」
「わかりました。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます