第13話 冒険者ギルド
あの戦闘から3日が経過し、俺は新しい街に着いた。
途中魔物を結構倒し、ジョギングしたため3日で着いた。普通なら多分5日くらいはかかるんじゃないだろうか。
(勿論、全力疾走はしてない、ほんとだよ?)
街道が凸凹になってるなんて見たくないしね。
それで今は検問で並んでいるところだ。
おっ、そうこうしてるうちに俺の番が来たようだ。
「身分証を提示してくれ」
ここはテンプレで通すか。
「あれ?すいません途中で落としてしまったみたいで…」
「それじゃこの水晶に手をかざしてくれ犯罪履歴がないかチェックする」
そう促され俺は手をかざすと水晶が白く光る。
「よし、通っていいぞ」
そう言われ俺は門をくぐり抜ける
「おぉ〜」
この街も王都に劣らず賑わっていた。
取り敢えず冒険者ギルドだな
「あの〜すみません」
道を歩いてる人に声をかける
「はいなんでしょうか」
「冒険者ギルドってどこら辺にありますかね?」
「冒険者ギルドならこの道をまっすぐ行って噴水に出て、北側に行けばありますよ」
「ありがとうございます」
「どういたしまして」
俺はいわれた通りに進んで、噴水につき北側を見るとお馴染みの看板が目に入る。
(お、あったあった)
北側をちょっと歩くと冒険者ギルドの目の前まできた。ここの冒険者ギルドは二階建てみたいだ。
カランッ♪
ドアを開けて中に入ると昼間なのにギルド内は賑わっていた。そして俺は左手にある買取カウンターに行く
「すみません買取ってできますか?」
「はい!できますよ!」
「じゃあこれをお願いします」
そう言って俺は〈異空間〉に収納してある素材を取り出す。
ドサッ ドサドサ
カウンターに乗り切らないと思い地面に素材を出す。
「え??」
受付嬢がなぜか固まっている。
「おーい大丈夫ですか?」
声をかけると受付嬢が我に返ったのか対応を始める。
「えぇはい大丈夫です」
「では買取をお願いします」
「あの〜一つよろしいでしょうか?」
「はい大丈夫ですよ」
「今のは空間魔法のアイテムボックスですか?ポーチが見当たらないので…」
「アイテムボックス?えーはいそんな感じです」
「凄いですね!空間魔法を使える人はそんなにいないのに!」
目を輝かせてこちらを見てくる。
「そんなに凄いんですか?」
「えぇそれはもう!この国でも使える人は少なくて空間魔法の使い手は国の財産なんですよ!」
「そうなんですか」
「知らないということは別の国から?」
「えぇまぁそんな感じです」
「それなら是非この街を楽しんでいってくださいね!長話をし過ぎましたね!買取を致しますので一つずつこちらの台に乗っけてください」
地面に置いてある素材を拾い、台に乗っける。
「え!?」
「どうかしましたか?」
「こ、これはタイガーウルフの皮!?それにワイバーンの爪まで!?すみませんこれは何処で拾ったのでしょうか?」
おいおい拾ったって失礼な、ちゃんと倒したよ断じて拾ってないよ。 俺そんなに弱そうに見えるかな。
「いえ、ここにくる途中襲って来たので倒して来ましたが…」
「そうでしたか…申し訳ございま…」
受付嬢が謝ろうとしていると後ろから声がする
「おいおい嘘はいけねーぜ、にいちゃん」
(お!これはテンプレの予感)
振り向くとそこにいたのはスキンヘッドで筋肉むきむきの三人組。
「いえ、嘘はついてませんが」
「いや嘘だろ お前みたいなヒョロッちいガキがタイガーウルフとワイバーンを倒せるわけねーだろ!」
「「そうだそうだ」」
ヒョロッちいか…まぁこいつらみたいな筋肉むきむきからしたらヒョロッちいだろうが。
「やめてください!ギルドカードの討伐証明を見ればわかることなのでダン ゴ ムシ さん達もいちいち突っかからないでください!」
「「「なんだと!!」」」
「…ダン…ゴ…ムシ(笑笑)、もしかしてあんたらのなまえか?いい名前 (ぷぷっ)してるな (ぷぷっ)」
「おいお前何笑ってやがる!」
「いやいやなんでもない(笑) 個性的な名前だと思ってな(ぷぷっ)」
「「兄貴こいつ俺たちのこと馬鹿にして来てますよ!!」」
三人組を無視して俺は振り返り…
「それで受付嬢さん、ギルドカードとはなんでしょうか?」
「え?もしかしてギルドカードを持ってないんですか?」
「えぇ」
「となると冒険者登録をしないでタイガーウルフとワイバーンを倒したんですか!?」
「冒険者登録をしてなくても買取はできますよね」
「おいおい聞いたかお前ら!あいつ冒険者登録すらしてねーんだとよ!それでタイガーウルフとワイバーンを倒したと言い張ってるぜ!これは傑作だな!ワハハハハハッ!!!!」
「「ワハハハハッ!」」
「ますます嘘くせーぞにいちゃん!」クスクス
「おいうるせぇからそのバカみたいな笑い方やめろ、まぁバカだから仕方ねーか」
「「「なんだと!?」」」
「あとそのハマりも辞めた方がいいぞ、盗賊のクソザコ傘下みたいだぞ」
「おい!お前俺たちに喧嘩売ってんのか?」
「いいえ別に」
「さっきも笑ってバカにしやがって!殺してやる!行くぞお前ら!」
ダンゴムシ達が俺の方へ向かって武器を構え出した
その時…
「やめろ!!!」
一人の女性の声がギルド内に響いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます