973 甘やかし

 今回のライブでの最大の功労者である崇秀に対して悪口の嵐。

それに我慢出来なくなった眞子はブチギレるのだが、崇秀の『オマエが俺を裏切らないなら、他の事はどうでもいい』って言葉で、アッサリと毒気を抜かれてしまうのだが……(笑)


***


「つぅ訳で、話は終了。眞子、これで納得出来たか?」

「出来る訳ないじゃん!!」

「なら、直ぐにでも聞き分けろ。オマエと、俺は一心同体なんだろ?なら、俺が聞き分けた以上、オマエも聞き分けろ。この話は優先権は、俺に有る筈だしな」

「そんな事を言われたって……崇秀の悪口なんか、絶対に許せないもん。特に真琴ちゃんは許せない。一番付き合いが長いくせに……何年付き合いが有ると思ってるのよ。馬鹿だよ。嫌い」

「すまん。……もぉ言わねぇからよぉ。勘弁してくれよ眞子」

「ヤダ。一生話し掛けるな」


他の人は、所詮は、ただのお馬鹿ちゃんな他人だから別にどうでも良いし、許してあげても良いけど……真琴ちゃんだけは、絶対にダメ。


アンタだけは、もっともっと深く反省しなさい!!


このお馬鹿!!


大体にして、崇秀の恩恵を一番受けてるのって……真琴ちゃんでしょうに。


このバカタレ!!



「眞子。もぉ許してあげてよ。クラだって、十分解ってるんだからさぁ」

「もぉ!!奈緒ネェが、そうやって、直ぐに真琴ちゃんを甘やかすから調子に乗るんだよ。いい加減、甘やかしちゃダメですよ」

「でも、眞子は、そう言うけどさぁ。彼氏が困ってたら、フォローするのが彼女の役目でしょうに。現に今の眞子だって、そうじゃない」

「そうですけど。……真琴ちゃんには、もっと崇秀を理解してあげて欲しいです。男性では一番の理解者になってあげて欲しいです。……現に奈緒ネェや、素直ちゃんは、他の人に混じっても、そんな馬鹿な事を言わなかったじゃないですか」

「オイオイ、眞子、あんまり無茶言ってやるなよ。……ポンコツの倉津の馬鹿に、それを求めるのは、あまりにも酷ってもんだろ。コイツに死ねって言ってるのと同義語だぞ。向井さんやアリスと、コイツとじゃあ、知能指数が根本からして違うんだから、そこは諦めるべきだろ、チンパンジーに物を教えるより難易度が高いぞ」

「もぉ……崇秀まで、またそうやって真琴ちゃんを甘やかすぅ」

「いや、別に甘やかしてねぇし」


誰が見たって、明らかに甘やかしてるじゃない。


何所が甘やかしてないのよ?

……とか、心の中では言ってるんだけどね。

もぉ実際は、さっきの崇秀の言動で、完全に毒気抜かれちゃってるから、頭がドンドン冷静な方向に向って行ってしまい、この馬鹿げたテンション保つだけでも、結構大変なんだけどね。


だから最後に、真琴ちゃんにだけは言って置きたい事だけは言っておくつもり。


勿論、奈緒ネェが怒らない程度にね。

此処重要。



「でもダメ!!……って言うか、ねぇ、真琴ちゃん」

「なっ、なんだ?」

「真琴ちゃんさぁ、本当に、そんなんで良いの?崇秀とは友達なんじゃないの?いつまでも、そんな風に友達に甘やかされてて恥ずかしくないの?私は、そんな真琴ちゃんを見てて、凄く情けないよ」

「・・・・・・」

「ほらぁ。またそうやって、都合が悪くなったら黙るでしょ。ちょっとは進歩したら?体ばっかり大きくなってさぁ」

「眞~~~子。言い過ぎ。そろそろ、いい加減にしなよ」


あっ……本格的にヤバイね、これは。


じゃあ、もぉヤメよ。

思ってた以上に、奈緒ネェの怒りのゲージがこみ上げて来てる。


このお姉さんを怒らせると、本当に怖いですから……



「ぷぅ!!じゃあ、もぉ良いです。真琴ちゃんのせいで、奈緒ネェが嫌な気分になるのは、お門違いですからね。……もぉ止めますよ」

「じゃあ、許してあげてくれるの?」

「ハァ~~~、もぉ、わかりましたよ。奈緒ネェには、色々お世話に成りっ放しだから、此処は私が折れます」

「ふふっ、そんな素直な眞子好き」

「……なんか腑に落ちないですね」

「良い子、良い子」

「まぁ……良いですけど」


奈緒ネェ、頭撫でるのはやめておくれ。


髪形が乱れちゃうんで……



「じゃあ、話が纏まった所で、オマエも、みんなに謝罪しろな。……なにを言ったかまでは知らねぇけど、今の状態を見てたら、感情に任せてモノを言ってたんだろ。全体的に言い過ぎてる筈だからな」


エスパーめ。

なんで、そんな風に私の暴言の数々を予測出来た?

まぁ、愛する者を非難されたら、愛する者が暴言を吐くのは極々当たり前の事だと言えば当たり前の事なので、此処は予想出来てもおかしくはないか。


……なら、あれですよね。

崇秀がそう言う面も踏まえての発言をしてくれてるなら、此処は、特になにも反抗する理由はありませんね。


確かに、言い過ぎてた部分は多々あるしね。


こう言う時こそ、謝るタイミングを見誤ってはイケマセンからね。


こう言う事は、タイミングが命なんですよ。



「えぇっと、あの、その。……皆さん、すみませんでした。ごめんなさい。ライブが終わった後の、折角の良い雰囲気を乱してしまいました。空気も読まずにムキになり過ぎました。どうか、許して下さい」


眞子は、こう言う所だけは素直に出来てるんですよ。


……って言うかですね。

今更、後腐れがある様な状態のままで放置したら、後々面倒臭いから嫌なんですよね。


それを、こんな謝罪程度で済めば儲け物ですしね。


さてさて、皆さんの反応は如何なるものですかね?


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


眞子……崇秀の説得と、奈緒さんの怒りゲージの上昇にビビって、自身の怒りを鎮めましたね(笑)


まぁでも、この辺は眞子なら順当な態度でしょう。


……っとは言え。

此処で、みんなに謝罪をしたからと言って許されるかと言えば、微妙な所。

この眞子の謝罪は上手く受け入れて貰えるものなのでしょうか?


次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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