965 強制乱入させられた3人組を鍛えるには

 倉津君達を強引にステージに上げた崇秀。

その後、眞子の元に行って『倉津君の技量を、この一回のステージで上げたいから、拷問ブーストを全力で掛けてくれ』と頼んだ上に……


***


「お疲れッス」

「おぅ。……ってか、ヒデ坊、オマエは、なに、さっきからサボってる訳?どうやらオマエも目ん玉イラネェらしいな」

「いやいや、サボるもなにも、由佳ニャンと、シゲさんの邪魔をしちゃあ悪いっしょ。俺が居たんじゃ、3B-GUILDのメンバーを、公言通り、均等に盛り上げちまいますからね」

「なにを上手い事言ってんだよ、オマエは?……つぅかよぉ、さっきの技は、一体なんだったんだよ?」

「あぁ、あれッスか。あれは『Brain-vision=脳天映像』の進化系『Virtual=疑似体験』って技ッスね。対象に成ってる相手の心理描写と、体験を同時に脳に送り込み。幻覚を見せるって技ッスね」

「またソッチ系か。オマエって、ホント脳とか聴覚とか好きな」

「まぁ、人体じゃあ、一番楽に刺激を与えられるポイントっすからね。そこを狙わないのは無しっしょ」


シゲさんの所に行った崇秀なんだけど。

あの様子じゃあ、なんか不穏な話をしてる感じだね。


表情から言っても、絶対に良い話じゃない筈ですよ……あれは。



「まぁな。……っで、今後、オマエはどうすんだ?」

「あぁ、サボりッスね。……ちょっと、他にもやっておきたい事が有るんで」

「ったくコイツだけは。そんで、その間、俺になにをしろって言うんだ?」

「いや、ただ単に、今から3Bのセンターを由佳ニャンと、向井さんに交代させるんで、シゲさんには『Spider-net=操り糸』で、この2人を操って欲しいんッスよ。なんせ由佳ニャンは、今までに1度もセンターを取った事が無いから、今回が初めてだし。向井さんは、元々違うバンドだから、パフォーマンスの繰り出し方が正確には解らない。その辺を、シゲさんに上手くフォローしてやって欲しいんッスけど、お願い出来ますかね?」

「あぁ、そう言う話なら当然OKだ。由佳ニャンを、俺が完全プロデュースしてやんよ」

「あの、向井さんも、なんッスけどね」

「はいよぉ~~~。解ってる、解ってる」

「確認しますが、贔屓しちゃダメっすよ」

「はいよぉ~~~。解ってる、解ってる」

「わかってねぇな、こりゃあ」


なんか珍しくも、崇秀が項垂れてる。

……っで、今度は項垂れたまま、ミラーさんの下へ。


なにを企ててるのかは知らないけど。

徹底的に、あの乱入した3人組を鍛え様としてるのだけは間違いなさそうだね。


じゃなきゃ、今、こうやって時間を作ってまで伝えるべき事なんて何もない筈だしね。



「ミラー」

「来んな!!来んな!!」

「オイオイ、来んなはねぇだろ、来んなはよぉ」

「いや、来んな。絶対にロクデモナイ事を頼んで来る筈だから、仲居間さんはコッチ来んな」


うわっ!!

ミラーさん、凄い嫌悪感に満ちた表情で、凄い嫌がり方をしてるね。

ドラムスティクを十字に構えて『悪魔祓い』でもするかの様なポーズになってる。


相当さっきのが堪えてるみたい。


なのに崇秀は、さっきのシゲさんの時とは打って変わって飄々としてるね。


って事は、ミラーさんって、ちょっと怖い感じがあるけど、意外と扱い易い人なのかな?



「まぁまぁ、そう邪険にすんなって。……曲調を、全部パンク調に変更して欲しいだけなんだからよ」

「はぁ?曲調変更?なんだいそりゃあ?そんな真似して、どうするつもりなのさ」

「まぁやってみりゃ解るって。それをするだけでステージ上じゃあオモシレェ事が起こるからよ」


ミラーさんに何かを伝えた後。

顎の先で、クイックイッと真琴ちゃんやカジ&グチ君の方を指してるみたいなんだけど。


やっぱ、さっきの考えであってそうだね。



「はぁ……仲居間さんさぁ……あたしがこう言う事を言うのもなんなんだけどさぁ、そう言う虐めの仕方ってのは格好悪いよ」

「良いの、良いの。これはミラーが思ってる様な虐めじゃなくて、スパルタ教育って言うもんだからよ」

「なになに?スパルタ教育と言う名を借りた、酷い虐めだって?」

「まぁ、そうとも言うな。……つぅ事で、ミラーヨロ」

「ちょ!!あたしはOKした覚えないし!!」

「だから気にすんな、気にすんな。それに、そんなシカメッ面バッカリしてっと、しまいにゃあ眉間の皺が増えるぞ」

「眉間に皺……って、FUCK!!死んじまえ!!」

「まだ死なねぇ~~~……あぁそうだ。後、序にな、グチの教育も宜しくぅ~~」

「マジでFUCK!!……なんであたしが、そんな真似までしなきゃいけないのよ……」

「知らね。その辺は、此処に来たのが運が尽きだったと思って諦めるんだな」

「もぉマジで死ねぇ~~~!!なんなのよぉ!!」


あっ、今度は、終始飄々とした態度のままで、ミラーさんとの話が付いたみたいだね。


ヤッパリ崇秀にとって、ミラーさんは扱い易いみたいだね。


私が思ってた以上に単純なのかな?


……っで、そんなミラーさんを尻目に、今度はその足でステラさんの所へ向って行ってるんだけど……


わたしや、シゲさんや、ミラーさんに、あの3人を鍛える為の何かを頼んだ上で。

ステラさんにまで、なにか頼み事をしちゃって大丈夫なの?


そんな事をしたら、真琴ちゃん達マジで死んじゃわない?


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


倉津君……さようなら( ;∀;)ノ~

眞子、シゲさん、ミラーさんの上に、ステラさんまでそこに加わってしまったら、もぉほぼほぼご臨終確定。


可哀想ですが、どうやら彼の命は此処までの様ですΩ\ζ°)チーン


……っとまぁ、冗談はさておき。

今後の倉津君達の命運を握るステラさんの元に行った崇秀は、果たして、何を彼女に伝えるつもりなのか?


次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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