950 奈緒さんが召喚したもう一人の超特A級危険人物
倉津君が、糞眼鏡事『佐藤さん』のスカウト成功した頃。
眞子の方でもまた、トンデモナイ人物が、今、奈緒さんによって召喚され様としていた!!
***
―――サイド眞子。
……っと。
真琴ちゃんが、なにやら危険な人物をバンドのメンバーに加えていたその頃。
同じ様に、私達の元にも、奈緒ネェが召喚した超特A級の危険な人物が迫って来ていた。
その人物は、公立中学校の校門に堂々と大型リムジンで乗りつけ。
数人のSPを引き連れて、混雑している道を、そのSP達に開かせながら、校庭で待っていた私達の元へ真っ直ぐに向かってやって来る。
けど、私は、この人の事を知っている。
直接面識は無いだけど、この人って……
全米GUILDドラムランク第一位にして、奈緒ネェの【Nao with GREED-LUMP】に匹敵する人気を誇る【Kimera】のマーニャ=ミラーさんじゃないですかぁ!!
直接お逢いするのは、私が脳出血で、全米でのラストライブをキャンセルしちゃったから初めてなんだけど。
奈緒ネェ、これはまた、トンデモナイ人を呼びつけたものですね!!
しかも、この人って……凄い浪費家で、性格破綻者で有名な人なんだよね。
そんな人を名指しで呼んじゃって大丈夫なのかなぁ?
「奈緒、久しいね。アンタが呼び出すから、わざわざ、こんな東洋のちっぽけな国まで来てやったよ。まぁ、日本でのライブの序で来ただけだけど」
「あっ、ミラ、久しぶり。元気してた?」
ブッ!!なにその軽い挨拶?
これだけの大物アーティストを呼び付けといて、そんな軽い挨拶で良いの?
・・・・・・
……あぁそうかぁ。
奈緒ネェも大概壊れてる人だから、それが知れ渡ってるだけに、相手さんも、結構こう言う軽い感じでも平気なんだ。
「……っで、こんな所まで、あたしを呼び出したんだから、それ相応の報酬はあるんだろうね。無かったら、この場で半殺しにするよ」
「そんなの無い訳ないでしょ。アンタにはリベンジを兼ねて『仲居間さん殺し』のチャンスをあげるわよ」
「仲居間さん殺しだって?……へぇ~~~、それはそれは、またお金なんかより、よっぽど面白い報酬じゃない。その称号は悪く無いわね」
えっ……それで良いんですか?
普段なら出演料だけでもとんでもない様な金額に成る筈なのに、その称号だけでもOKって……
崇秀を倒す事って、そんなに価値が高いんだね。
でも……これってさぁ。
崇秀が、GUILDのみんなに狙われてるって事でもあるんだよね。
だったら、早急に私もパワーアップしないと不味そうだね。
「……でしょ。ミラは、前回のシアトルで、仲居間さんには散々な目に遭わされたもんね。だからこの機会、リベンジには絶好のチャンスでしょ」
「フン、上手く言ってくれたもんだ。けど、確かに、あの屈辱は一生忘れない。あの日程、自分の不甲斐無さを噛み締めた日は無いからね。今度こそ、絶対にぶっ殺してやる」
「良いんじゃない、そう言うの」
ヤバイなぁ……
あの日に、なにがあったかは知らないけど、こりゃあ相当な根の深い恨みを持ってる感じだ。
ミラーさんがこの様子だと、少々崇秀が危険そうだから、今からでも寝返ろうかなぁ……
でも、この場でそんな事をしたら、今度は私が、ミラーさんに殺されちゃうかな?
……っと言いつつ。
此処で話はいったん中断して、みなさんと一緒に移動開始。
だってさぁ。
ただでさえ、変装してるとは言え奈緒ネェと、ステラさんが一緒に居るだけでも目立つのに、ミラーさんがド派手に来校しちゃったもんだから、完全に注目の的になっちゃってるんだよね。
流石に、この場で話すのは、限界も良い所だ。
***
……って訳でございまして。
学校中で、唯一開放されていない場所、例の屋上にやってまいりました。
それで、着くや否や、会話が再開される。
あぁ因みにね。
SPの皆さんには、車で待機して貰ってます。
「フン……っで、奈緒。その仲居間さんに楯突く根性のある、あたしのメンバーってのは、どこのドイツなんだい?話にならない様な連中だったら、あたしは速攻で帰るよ」
「大丈夫だって。……って言うか、何所に目を付けてんのよ?まずは、そこに居る全米GUILDギターランク3位ステラ=ヴァイ。……この子なら悪くないでしょ」
「初めましてミラーさん。ステラ=ヴァイです」
「ふ~~~ん、コイツが、仲居間さんが子飼いにしてたステラか。反抗的な嫌な目をした女だねぇ」
「そうですか?ですが、アナタにだけは言われたくないですね。ドブの底で蠢いてる様な鼠みたいな目をされてますからね。その腐った目、アナタも、大概嫌な感じですよ」
ぎゃあ~~!!
話が上手く流れるのかと思ってたら、イキナリ、双方が噛み付いた!!
あぁ~~~ダメだぁ、こりゃあ。
このメンバー協調性が0の臭いがプンプンしてるじゃないですかぁ……
「んだとコラァ?仲居間さんに尻振ってた女が、偉そうな事の賜ってじゃねぇぞ」
「フン。シアトルで、あれ程ボロカスにやられて、無様な生き恥を晒してる様なアナタにだけは言われる筋合いはありませんよ。臆面も無く、良く生きてられますね」
「糞アマァ!!」
「やりますか?キャンキャン吼えるだけの無様な負け犬?」
あぁ、マジでこれはダメだぁ!!
奈緒ネェ、完全に人選を誤ってるよ!!
ステラさんとミラーさんって、相性が最悪を極めてるじゃないですか!!
こんな調子だと、一緒に演奏する以前の問題ですよぉ(´;ω;`)ブワッ
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
ダメだこりゃ(笑)
奈緒さん&眞子チーム。
ボーカルに奈緒さん、ベースに眞子、ギターにステラさん、ドラムにミラーさん、っと言った感じで、奏者的にだけ見れば超豪華なメンバーが揃っているのは良いのですが、その相性があまりにも最悪。
特にミラーさんとステラさんの相性が、どうにもならないぐらい最悪ですね(笑)
さてさて、そんな中。
折角来てくれたのに、このまま終わってしまっては、誰の面子も立たない状態に成ってしまうのですが。
では一体、誰が、この超個性的なメンバーを纏めるのか?
次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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