第148話
そういえば、ナフがレベルアップしたということは、俺とヒーシャもレベルアップしたということだ。
NAME:ツムラ
LV:32
EXP:26660(NEXT:2020)
HP:170/170
MP:165/165
ATK:160+30
DEF:160+20
MAG:160+30
MID:160+10
AGI:160
SKILL:『ステータス上昇均一化』『火魔法:初級』『治癒魔法:初級』『水魔法:初級』『アイテムボックス』『治癒魔法:中級』『火魔法:中級』
ここまでくればステータスも結構なもんで、治癒魔法バフを込で考えれば、ATKとDEFが200を越える。
一般的な冒険者の約1.5倍。
中々なものだけど、油断してると追いつかれかねないのが怖いところだ。
特にDEFをATKが越えてくる場合。
治癒魔法バフがないと、バフ全部がけしたナフが俺のDEFを越えてくるので注意が必要だ。
まぁ、魔物のATKが俺のDEFを越えることはまずないんだけど。
後気になるのは、レベル35の取得スキルだな。
おそらく、魔法系スキルにはならないと思う。
中級で必要な魔法系スキルは、治癒魔法と火魔法で十分揃ってしまっているんだ。
ここから、敢えて水魔法中級を取得する必要はないだろう。
そもそも最近、水魔法使ってないし。
なんてことを考えつつ、次の日俺はドワーフ工房を訪れていた。
目的は『妖精の宿木』、20万Gが溜まったのである。
「まさか宿木を買ってく奴がいるとはなぁ」
「大事に使わせてもらうよ」
「まぁ、お前さんが、これを渡すのに一番信頼できるのは確かだが」
というわけで、お金を払って宿木を購入。
「わーい」
クロが揺り籠から飛び出すと、すーっと宿木に吸い込まれていった。
なお、クロはすでに店主と知己である。
『すごい。揺り籠より快適』
『そんなにか』
『おやすみー』
あ、寝た。
「そういえば店主、ナフは……」
「しばらくは冒険者に専念する、とさ」
昨日は、あの後ちょうど仕事がオフだったレベッカさんも誘ってお祝いをして。
ナフは店主に報告するといって、結論は口にしなかった。
とはいえ、冒険者を続けること事態はすでにみんな想像がついていたので、敢えてナフも言葉にしなかっただけだろう。
その上で、鍛冶師として少しの間だけど修行をつけてくれた父に報告したわけだな。
「ただ、俺としてはあいつが鍛冶師と冒険者を両立できるなら――冒険をしながら鍛冶をするのもありじゃねぇかとは思ってる」
「そいつはまた、一挙両得だな」
「俺が昔そうだったからな」
なるほど。
店主は、鍛冶スキル以外は戦闘系スキルばかり取得しているという。
冒険者をしていたのも納得のスキル構成だ。
「んで、後はそうだな……そうだ、ナフから聞いてるか?」
「……? 何のことだ?」
「ああ、知らないならいい。あいつから直接聞いてくれ」
ともあれ、俺は妖精の宿木を手に入れ、なにやら意味深な会話を最後に店主と別れるのだった。
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