第42話、戦後処理と違和感

俺は今まで起きた事をすべて話して説明を終えるとすぐにメロが頭を下げて謝罪をしてきたけどまあ、あれは仕方がないと言うしかないので俺も気にしていないからと伝えた。



その後はこのままだと衛生上に問題があるので死体を集めて火葬して弔った。これで見たこともない疫病が発生したら間違いなく知能的生物が絶滅してしまう可能性など現れるから余計に真剣になって弔った。



その後は後で来るように伝えていた清水宗治が合流して俺の姿を見てまるでフェニックスが蘇ったように見えたと言うらしいけど何か変わったと俺は理解できないまま国に帰還した。



国に帰ると皆が歓迎して迎えてくれたそしてアーシャも嬉しそうにして迎え入れてくれたのでとりあえず良しかなと思いながら戦後処理をしながらアーシャが俺の体の異変を教えてくれたのである。



それは俺の翼が黒色から変化して金色に変わっているのだ。マジで思いで鏡で確認すると確かに変化しており、これでは滅茶苦茶に目立ってしまうじゃないかと少しばかり落ち込んだ。



闇に紛れて行動ができなくなりそれどころか月の光でも当たれば反射して光ってしまうのではないかと考えた。



それはそれで見てみたいけどと思いながらも戦後処理もそうだし、情勢があまりにも大変なことになり過ぎでしょう。



人間たちがほぼ絶滅、そして魔族の方も絶滅してしまって他の種族の殆ども同じ状態になっている。



生き残りが多いのがエルフと天狗と言う2つの種族ぐらいで後は絶滅してもおかしくないぐらいまで減っているのだ。



おいおい、三国志の人口の減少よりも凄いことになっているだけとと思いながらも戦後処理をしている時に俺はここでようやく今まで感じていた違和感がはっきりしたのだ。



あのギリワン・ボルケーノは本当に死んだのかと言う疑問になり俺はアイツとの言葉や言動など思いだして考えていると一つのある言葉を思い出した。



それは俺とギリワン・ボルケーノと戦う前、俺が裏切り者に気がつく前に確かあのようなことを言っていた気がする。



そう、良くも吾の心臓を破壊したと・・・待てよ、もしかしてあいつの心臓は一つだけではないとしたら・・・まだ生きている可能性が出てきたのである。



もし俺の仮説が正しかったらまた大変な事になると俺はそう考えて俺が信用できる者達をすべて集めて緊急会議を開いた。



「急に呼んで済まなかったな、実はあることが気になってみんなの意見を聞きたくなって呼んだのであるが早速で済まないがギリワン・ボルケーノについてだけど」



そうして皆に俺の仮説を説明してみんなの意見を聞いてみると大半がまさかと言ってシビラは万が一に生き残っても若様に勝てないことは理解したはずなので攻めてくるとは思えませんがと言って考え始めた。



清水宗治は不安なことがあるのであれば取り除いておく方が良いでござると意見、そしてアーシャは清水宗治と同じ考えで不安はなくす方が良いと言っていた。



その時にシビラがもしかしてギリワン・ボルケーノは異なる世界に逃げるつもりではと考えを話してきた。



異なる世界・・・もしかしてあの野郎は日本にでも逃げるつもりなのかもしれないと俺が言うと清水宗治が話を始めた。



「若様、そう考える気持ちも分かるでござるが日本には天照大御神よりもやばい島津将希と山城桃花のや二名がいるので安心してほしいでござる。特に島津将希はかつては先代様と覇を競い合った怪物でござるから日本に攻めることはないでござる」



日本にそんなにやばい人物たちがいるのと驚いているとその島津将希に関しての説明をしてくれたのである。



島津将希、今は八咫烏として神をしているけど前世では絶対悪アーリマンだったらしい。なるほどアーリマン・・・ってもしかしてアーリマンってあのアーリマンと清水宗治に問いただすと頷いてそのとおりでござると言われた。



それを聞いた俺は思わずマジですか!?と思いながら情報を整理をした。



あのゾロアスター教にもフェニックス伝説にも登場する最凶の悪神じゃないですか。無論、フェニックス伝説では無数の神々を殺していたりと化け物の中の化け物と言える存在である。その中にはゼウスやサタンなどの者たちも含まれておりどれだけやばい悪神だったか物語っている。



冷静に考えてから待て待てそれはそれで日本が危険じゃないですかと思ったが今は改心をしており大人しくしておりますとその上に全盛期から結構弱体化しておりますのでご安心をと言っていた。



まあ、それなら良いのかなと思っていると次に山城桃花に関しての説明もしてもらったが簡単に言えば彼女の正体はヤマタノオロチだった。



うん!この人かなりやばい存在だったと知ることが出来て確かにこれならば日本は安全だなと感じた。



そしてもしこの二人を同時に倒されたら対抗できるのは先代様と若様だけになりますからなと笑って話していた。



いやいや、笑い事ではないからその二人が倒させることがあれば残りは俺しかいないとか真面目に困る事態なんですけど。



そんなことにならないように願いたいけどどうも嫌な予感がするだよなと感じていた。するとナオがならば向こうの世界と言う場所を調べて見れば良いじゃないかなと紙に書いて提案をしてきた。



確かにそれはそうだけど調べる方法がないからなと思っているとシビラが実は向こうの世界に知り合いが一人だけいるのでその人から状況を聞いて見る事にするというしかし、やはり異世界なので時間は掛かってしまうらしいけど知る事ができるなら別に問題はないと答えた。



とりあえず次の情報が手に入るまでは英気を養うようにとしか言いようがなかったので解散をした。



その為にまた一時的な平和になったので乱れた地域の治安などを改善を始めた。俺が治めているところは特に問題はなかったけど他の領土が軒並み世紀末並みに荒れ始めていたので豊かな土地を奪い取ろくとする奴等が現れて大変である。



まあ、弱いことには変わりはないからそれで捕えた盗賊たちを開拓と言うか誰も治めていない場所に追放して内政など指導させて盗賊行為を止めさせた。



いくら武力行使で止めていても根本的な問題は解決しないから俺はそんな面倒な事はしたくないので捕まえては近くの生き残った魔族の貴族たちに任せていった。



そのおかげで一ヶ月後にはいつも通りの治安に回復したのである。全く、これだから戦争は嫌だなと考えてしまった。



まあ、もう魔族も人間も戦争だと言うほどにお互いに残っていないからひとまずは平和が来るなと確信した。



そこは良いけど国としてはどうなってしまうのであろうか。伯爵よりも上の立場は全員が消えていなくなった事に人口も大幅に減少、どのような体制になるのかそれは俺にも分からない。



でも言えることは唯一、俺よりも上が一気にいなくなったから見下しをされる事はなくなったぜ、ハッハッハッハッハッハ!!



まさかここまで見事に自滅をするなんて想像もできなかったけど頭を下げなくて良いことは何よりも最高だー!



後はギリワン・ボルケーノが確実に死んでいるのかそれとも生きているのか、生きているなら何を企んでいるのかと気になる事はあるがひとまずは落ち着けるようになったな。



この光景をできる事ならばを俺に対して好意を持っていた者たちが全員が生きて見たかったなと虚しく感じながら空を見上げた。



天からリーフのおっさんでも見守ってくれているかも知れないから無様な姿を見せられないなと考えながら今日も復興のために頑張るのだった。

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