第35話、俺ってそんなにやばい血筋なの!?

この花の都を治めている国王に言われるままに後をついて行っているがこの先に何があるのかなと考えながら進んでいた。



俺として分かることは古くから建造させていた建物に入り明らかに厳重な警備体制をして守っている事ぐらいは理解できたけどそれが国王を守る兵士よりも多いってどんな物が待ち受けているのかと気になりながらも国王を信じて共に向っていた。



そうしてある部屋に止まったので目的の場所はここかなと感じながら国王は扉を開けて中の様子が見えるようになったがそこには一本の十文字槍が置かれてあったがその十文字槍は明らかに普通とは違う力を感じているとここでルココが驚いた顔をして話したのである。



「あれは間違いありません!今のご主人様のお父さんが作り出した武具ですよ!!その名も雷龍十文字槍です!!!どうしてこんな場所に置かれてあるのですか」



・・・うん?雷龍十文字槍って・・・フェニックス神話に登場する伝説武器じゃないですか。



何でと言うか本物ですか!?済みませんが少しだけでも良いから触っても良いですかと国王に承諾をお願いすると国王はもちろん構わないと言われたので早速、手にとって見てどんな感じかなと確かめる為に雷龍十文字槍を手にとった。



それはまるで鳥の羽を手に持っているかなと思ってしまうほどの重さで軽く振り回してみても何も持っていないように感じるほどに軽かった。これならば誰でも扱うことができるなと思って俺は元にあった場所に戻そうとした時にここで急にルココが泣き出して喜んでいた。



あの・・・最近は泣いて喜ぶ人が多すぎな気がするのですがと考えていたら国王は泣いてはいないが言葉を出して俺に伝えてきたのである。



「言い伝えは・・・伝説は真になった。彼こそが伝説の英雄、フェニックスの子供だ。テンガ殿と申したか、これからは別に無礼な言葉でも構わないぞ」



待て待て待て待て!!??一旦、情報を整理する時間をくれ。何!?俺は元の世界でも存在した伝説の神話の英雄、フェニックスの子供だと言うのか。



そんな妄想は子供の時でもしたことがなかったのに現実だと言いたいのかと俺は混乱していた。



良しまずは一度、俺の血筋関係を整理してみよう。



まずは母さんの方から整理を始めた、清水宗治の話が本当なら母さんは毛利元就の実の娘さんで幼くして無念の死で天狗になり暴れていたがそんな時に松永紅龍またはフェニックスに出会いそこからおとなしくなり後に聖女と呼ばれるまでになった。



まあ、そんな事もあり母さんはフェニックスに対して恋心を懐きその結果、晴れて無事に関係を持つようになったと言うことらしい。



恐ろしすぎるでしょう、何で家系図に一代で中国地方を統一した毛利元就が俺の祖父になってしまうなんて分かるわけ無いだろうが!!



それで終わるならまだ分かるかもしれないけどもう一つの家系図と言うより親父が異なる世界でも伝説とか神話にされているあのフェニックスだと思わないと言うよりフェニックスの子供がいたのと疑問に思うほどであった。



元にいた世界でも子供がいたのかは不明だったのでこれは大きな発見になる・・・だけどそれが俺自身だったなんて想像も出来ないからと誰に対していってはいないがこうしていないとやってやれない気持ちで内心、答えていた。



アーシャがもしかして私って物凄いところに嫁いだのかしらとアーシャが慌てていたけどアーシャ、安心してくれ俺も物凄く慌てているからと考えていた。



とりあえずこの雷龍十文字槍はどうしますかと国王に尋ねるとそれはお主の物になるのが道理であり、持って帰っても構わないと許可を貰ったけど本当にこんなに扱いやすい武器を手放しても良かったのですかと再度に尋ねると国王は俺たちに対して意外なこの武器の秘密を教えてくるたのである。



それは松永紅龍、すなわちフェニックスの子孫しか使えないようにそれ以外の者が手に持つと重すぎて使えないようになっていると言うのだ。



なるほどそれでこれを普通に持っただけで判断できたという訳かと納得した。それにしてもこの雷龍十文字槍を実際に持つことになるとは夢にも思わなかったな。



まあ、俺の実の親が伝説の英雄だった事も夢にも思ってといなかったけどなと考えている時に急に外が騒がしくなったなと思っていたらこちらに清水宗治が慌てた様子でこちらに来たので何かあったなとすぐに理解して何が起きたと言うと清水宗治は信じられない言葉を口にした。



「若様、一大事でござる!!魔王が・・・魔王が殺されたでござる!!」



へえ〜、魔王が殺されたのか・・・魔王様が殺されたーー!!何が起きた詳しく状況を説明しろと俺は慌てて清水宗治に問いただした。



すると清水宗治はすぐに報告を始めたのである。



それによると魔王城で盛大なパーティを開いていた時に刺客が魔王を殺したと既に魔王軍全体に伝わっているらしく。そしてその刺客を操っていたのが俺だと言うのだ。



はぁ!?俺はこの通りに新婚旅行に来ていてそちらのことは何も知らないですけどいい加減な嘘は辞めてほしいですけど誰がそんな事を言い出したと聞くと魔王の妹、アーナスと魔王軍四天王筆頭、ギリワン・ボルケーノ、そして同じく魔王軍四天王、ツナミ・ノマレールの三人が俺を犯人扱いしていると言うのだ。



・・・俺よりも権力を持っているやつ殆どじゃないかー!アイツら一緒に仲良く俺を潰すつもりだな。前世では何も反撃できずにやられたけど今の俺はそう簡単に倒せると思ったら大間違いだと教えてやると意気込んだ。



そう、雷龍十文字槍を手に入れたから早速、使ってやると思いながらしていると清水宗治からの報告だとギリワン・ボルケーノが総大将に俺の領土を攻め滅ぼそうとして軍を進軍させているというのだ。



やってやるよ!俺は数千の戦力差ならいつも通りにこの頭脳で倒してやるといいかけた時に清水宗治から出た言葉に俺は焦りと驚きを見せながらもう一度だけ言ってくれるかと頼むとすぐに清水宗治は話した。



「ギリワン・ボルケーノを総大将に約十万ほどの兵力でこちらに向かって来ているでござる」



・・・はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!???



十万って魔王軍の殆どがこちらに向かってきていると言ってもよいほどの兵力だよなと清水宗治に聞くとそのとおりだと某も思うでござると言い返した。



おいおい、十万って聞いていないから俺は集めても三千程しか集まらないのにそれでどうやって対抗しろというのだ。



籠城戦をしようにも出来ないな、元々籠城戦は味方の援軍が来ることを想定にするものだから今回は魔王軍の殆どが敵になってしまっているので援軍は期待できないけど平地戦でこれだけの戦力差を覆すことなど不可能に近いと言えた。



本当なら逃げるのが一番安全かもしれないがそんなことをしてら俺は一生、皆から見下しをされてしまう。そうなるぐらいなら戦って死んだ方がいくらかマシだと感じて俺はすぐに帰国すると伝えた。



そしてアーシャにせっかくの新婚旅行なのに申し訳ないなと謝るとアーシャは別に貴方が悪いわけではありませんから気にしないでくださいと言ってそれよりもすぐに故郷の皆を助けに戻りましょうと言ってきた。



その言葉に俺もその通りだなと同意してからすぐに帰国の準備を始めた。ルココが再び、ドラゴンの姿になり今度こそはルココに乗っても吹き飛びされないように固定をしてから乗ることにした。



そしてルココに次は全力でこの場所に迎えと言うとルココはわかりましたので皆様、しっかりと掴んでおいてくださいと言ってからルココは信じられない速さで飛び始めて俺達は急遽、領土に帰ることになったのであった。

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