第34話、花の都に観光ついでに

滅茶苦茶に綺麗すぎるだろうと俺は思いながらゆっくりと進んでいた。本当にいろんな花が咲き誇って絶景になっていた。



ここを選んで正解だったなと思いながらゆっくりと歩いていた。流石にドラゴンの姿に天狗の姿では人間たちもびっくりすると思うから人に化けて進んでいたがあんまり活気はなさそうにも思えた。



俺はその原因は何だろうと思っていると清水宗治が解説をしてくれたのである。全く、俺ってそんなに顔に表情が出てわかりやすいのかなと考えながら説明を聞いていた。



実はこの国で作物が育てている場所に雨が来なくて食糧難になりつつらしいと調べてくれていた。



なるほど確かにそれならばこの先のことを考えると不安になって活気も失ってしまうかと感じていると清水宗治がそれなので若様がその問題を解決したらこの国に大きな恩を売る事ができますと嬉しそうに言っていた。



確かにこの国と繋がりを持てば他の人間の国にも交流ができるようになるかも知れない。それに上手く行けば戦わずに勝てることもできるかもしれないと考えると悪くない提案だし、これからする行動は未来の投資と思えばそんなに苦労は感じない。



しかし、今回は新婚旅行で来ていることを忘れないでほしいと清水宗治に伝えると分かりました、更に情報を集めてきますのでごめんと言ってその場から立ち去った。



そんなことで行ったつもりはないのだけど静かになりそうだから問題はないかなと思っていたがある人物のことを忘れていた。



「ご主人様!見てください、私の髪の毛と同じ色の花がありますよ」



そう、元気そうにしてこちらに向かって手を振っているのがルココのことココちゃんの存在を忘れていた。



俺はアーシャと二人きりでゆっくりとしたかったのだけどまるで子供の世話をお願いされた気分だったけどアーシャが喜んで世話をしていたから良いのかなと思いながらゆっくりとしていた。



そんな時に花が咲き誇っている先に祠らしきものを見つけたので近づいて確認をしようと飛んでみるとその祠のところで小さな女の子が泣いていたのを確認してしまった。



全く、厄介なものを見てしまったな。そんな光景を見せられていは助けに行かないといくらなんでも駄目だからなと仕方がないなと考えながら飛んで近づいた。



「君、大丈夫?そんな所で泣いていて親御さんは近くにいるのかな。いる場所がわかればお兄さんが連れて行ってあげるよ」



他人から見れば絶対に怪しい人物だけどそんなことを考えずにしていると泣いている少女は俺に対して答え始めた。



どうやらこの子は自分の神様らしく最近、力の調整がうまくいかずにみんなに迷惑を掛けているからそれが悲しくて泣いているというのだ。



さてさて、想像以上に厄介なことになったなと本当ならこのまま見なかったことにもできるけどそれをするのは流石にと思いながら力の調整の仕方を教え始めた。



最初はまじめに下手であったけどすぐに感覚が理解したのかみるみる成長して調整ができるようになったと嬉しそうにしていた。



俺はこれで助けたから大丈夫だろうと感じたので飛んでその場から立ち去ろうとした時に神様の少女が俺に対してあることを伝えてきたのであった。



「天狗様、お待ち下さい!私は天狗様をきっと予言に言い伝えられていた天狗様だと思いますのでこの国の王様に出会ってください、きっと天狗様の為になることがありますから」



助けた神様の少女はそう伝えてきて俺は予言と気になる単語もあったので素直に分かったと言ってから俺はアーシャたちの所に戻ってきて先程のことを話した。



すると意外なココちゃんからこの事を知っているらしく実はこの地はかつて元の世界でも最強の神話として語り継がれているフェニックス伝説に出てくる国であったのだ。



俺はマジで!実は言うと俺はそのフェニックス伝説は昔からのファンと言うか大好きと言うべきか色々と調べては考察などして楽しんでいたぐらいなので真面目に嬉しかった。



確かにフェニックス伝説に花の都の話も書かれてあった上にもし神話どおりならばここにフェニックスが作り出した武器が王家たちに管理されているというからこれは見ておきたいと感じて早速、向かい始めることにした。



それに予言とはもしかして英雄フェニックスが夢に見たというやつの事かなとウキウキとしていた。



アーシャも今日はいつもよりも元気そうですねと嬉しそうにして微笑んでいた。まあ、フェニックス伝説は元の世界でも色んなアニメのネタにされて来ていたから元オタクとしてもこれだけの聖地を独り占めに巡ることなど元の世界では出来ないからな。



それだけにこの世界に来た意味があるというものだなと考えながら進んで王城に向かった。そこではそれなりの兵が警備していたので俺はどうすれば良いのかなと思っていると向こうからもしかして天狗様ですかと聞かれた。



この国は天狗に対する認識はかなり良い印象らしいから俺はその通りだけどと本当の事を伝えるとすると兵士たちが嬉しそうにして俺を案内してくれたのであるが本当にここまで信用してもよいのだろうかと他人である俺までが心配になってみていた。



そうして俺達は王様が待っている玉座に案内されてすぐに挨拶をしたのであった。



「急な訪問をしてしまい、誠に申し訳ありません。私はテンガ・ヒノモトと申します。この通りに魔王軍に属していますがこの度は魔王軍の者ではなくただの一人の天狗として参りました次第で御座いますので安心をして下され陛下、そして後ろの二人はエルフの方が妻のアーシャ、そしてこちらの配下である竜人がルココと申します」



そうして俺は臣下の礼をして対応をした、二人もそれに続いて俺と同じようにしたのである。これは一種の仕事だと思って行動をしていると玉座に座っている王様が俺を見てまさしく予言通りと言うべきなのかと驚きながら俺を見つめていた。



だからその予言って何ですかと聞きたかったけど聴けることはできる雰囲気ではないので俺は仕方がなく素直にそうなのですか、それは私として嬉しい限りですと答えた。



すると王様は予言通りならと言って俺たちをあるところに連れて行きたいとお願いをしてきたのだけど俺は受け入れても良いのだろうかと考えたが先程から話している予言が気になるので危険かもしれないが着いていくことにしたのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る