第29話、新婚旅行に現れた侍!?

俺とアーシャはまずは四天王が治めている土地に到着しようとしていた。その時にアーシャが誰かの視線を感じると言うのだ。



それを言われて俺も静かになって誰かいるか瞑想して確認してみると確かにこちらを見ている気配が感じ取れたのである。



男性らしいなと思いで声を出してみたのであった。敵かもしれないから強気な声を出して威嚇も含めて相手に放った。



「そこに隠れている、男性!男なら隠れていないで姿を現せ!!」



そう言うと感じ取った方向から一人の男が現れたのである。年齢は三十代後半辺りかなと感じるその男はまるで侍と言える格好しておりそれを見ただけでもこの男は武士なのだなと確信をしたがなんでこの世界に侍がいるのと思いながら話を続けた。



「お主は何者か、それは分からないがもし俺たちに危害を加えるつもりなら倒すが・・・」



「いいえ、某はそのようなことはしないでござるよ。それよりも某は嬉しくて・・・済みません、泣いてしまってけれども某は・・・本当に良かったでござる」



いやいや、何ですかこの者は!?常時不安過ぎるでしょう。俺を見て泣き出してしまったですけど俺はなにか悪い事でもしましたかと思いながらアーシャを見てどうしようと言うとアーシャは少なくても敵では無さそうですねと言ってきた。



確かにそれは言えるかもしれないけどこれはこれで困ったなと思っていると泣いていた侍が自己紹介を始めたのである。



「そうだ、申し遅れました。某は清水宗治(しみずむねはる)と申す、よろしくお願いするでござる」



清水宗治・・・?どこかで聞いたことがある名前だなと感じていた。どこだと思って思い出しているとある事を思い出したので俺はもしかしてあの清水宗治なのですかと思いで話をした。



「もしかして備中高松城の城主としてなった事がありますか。そして毛利家に仕えて秀吉とか戦っていましたか?」



すると向こうはよくぞ某の過去をご存でおられると嬉しそうにして話してきていた。



いやいや、だって清水宗治ってあのお猿さん・・・ではなくて秀吉が武士の中の武士と褒めるほどの武将であるぐらいだからな。



毛利家に仕えて備中高松城で秀吉に水攻めをされても頑張っていた武将で秀吉がどうしても京の都に戻らないといけないことになった事件が起きたのである。



それが有名な本能寺の変であり、清水宗治と秀吉の間で和睦に成功してその条件として城の兵士を助ける条件に切腹をするというものでありそれが見事だった事から秀吉から絶賛されたと言う。



それから切腹は武士の最期として名誉あることになったのはこの出来事があったからと言われている。



だからそのような意味でも清水宗治は歴史に名前を残した人物なのだけどなんでそのような人がここにいるのと疑問に思っていると清水宗治は俺に対してある質問をしてきたのである。



「確認でござるがテンガ殿の母上は姫様・・・いや、彩美様で間違いはないでござるか」



・・・はあ!?なんで清水宗治が前世である生みの母の名前を知っているだ!?しかも今、姫様と言わなかったか。



情報が多すぎて困るだけどとりあえず俺はその通りだけどと伝えると清水宗治が号泣しながら若様ー!よくぞご無事でここまで生きて下さったと言いながら手を掴んでいた。



待て待てと思いながらしているとアーシャがその人は知り合いなのと聞かれて俺は母さんの知り合いみたいだなと言っていると清水宗治がそのエルフの御仁は何者でござるかとアーシャに聞いてきたので俺が代わりに答えた。



「彼女はエルフのアーシャと言って俺の妻であるからできる事ならば仲良くしてくれると助かる」



それを聞いた瞬間に清水宗治は頭を下げてアーシャに挨拶をしたのであった。



「これは無礼な言葉を許して下さい奥方様、某は清水宗治と申します。お好きなように言ってくだされ」



まあ、とりあえずなんで俺の元に来たのかを尋ねてみるとどうやらリーフおっさんが伝えたらしい。



その話を聞いて清水宗治はもちろんの事、リーフおっさんも号泣して嬉しそうにしていたらしい。



嘘!あのリーフおっさんが号泣って想像も出来ないなと伝えると清水宗治はきっと恥ずかしくて人前では泣けないのでしょうが二人でいた時は常に泣いて喜んでいたと言う。



ほう、これは家に帰ったらリーフおっさんをネタにできる事が増えたなと密かに喜んでいた。



ともかく今はどのような現状なのかを伝えると清水宗治は土下座をして二人の楽しい時間を邪魔をして申し訳ありませんでしたと謝ってきた。



まあ、わかってくれたら構わないからそれと他にも清水宗治みたいな人が来る可能性はあるのかと尋ねると数名だけと思いますが来ると思いますと伝えられた。



なるほどとりあえずは二人でいたいから出来る限りに離れてくれると助かるとお願いをすると承知と言ってから先程よりも遠くからこちらを見守るつもりなのであろう。



かなり遠くから見守っていたけど危険があるかもしれないからこれはこれで良かったかもしれないなと考える事にした。



それにしても母さんが毛利家に関わりがあるなんて思いもしなかった・・・うん?なんで戦国時代に生きていた母さんが現代に生きているの?



そもそも俺の親父は誰なのと疑問に思って清水宗治なら何か知っているかもしれないと感じたが今はアーシャとの旅行を楽しみたいから後でにしておこうと決めて再び、目的地に向かって歩き出した。



最初の目的地は火の四天王が治めている火山地帯を向かい始めて遠くから火山の煙が見られ始めてどんな所であろうかと楽しみながら進むのであった。

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