第13話、俺の軍勢だけでやれってマジですか!?
俺は領土を発展させていたある日にとうとう考えていた通りに魔王様から魔都に上洛してある命を授けると使者から話があった。
そうなるとエルフの国を征服しろと言われるだろうな。でもそれを予感はしていたから準備は万全で兵糧、兵站、武具、地の利など準備をしてきたので何も問題はなさそうであったが一つだけ懸念点があった。
それは俺の軍団の兵士が少ないという点だ。あれから少しばかりであるけど増えたけどそれでも三百人程度しかおらず、これでエルフの国を征服しろと言われても難しい。
なので魔王様から少しばかりで構わないから兵士を貸してくれると助かるなと思いながら俺は魔都に上洛した。本当は上洛などしたくはなかったけどな、その理由は簡単だ。
俺よりも身分が高い存在と出くわす時間が多いのでいやいや来ていた。もちろんこんな目に遭うのが一人なのは嫌なので部下、二百名ぐらい道連れに連れてきた。俺の苦しみをお前たちも味わうが良い、ハッハッハッハッハッハ!!
そうして辿り着いた魔都は相変わらずものすごい繁栄を見せていた。ここを見ると未だに俺の領土は田舎なのだなと思い知る。でもいずれはこれ程までに発展させてみせると思いながら魔王城に入城した。
入城すると嫌な出迎えが待っていた、その人物はツナミ・ノマレールであり、魔王軍四天王の一人であり、魔王軍屈指の絶世の美女である。
俺は確かに魔王軍屈指の絶世の美女なのことは認めるけど性格がかなり悪いけどそれ以上に美貌が凄いので大抵な事は多めに見られるのだ。
狡くないと思いながらも俺は挨拶をするのだった。
「久しぶりです、ツナミ・ノマレール様。相変わらずにその美貌には感服致します、本当なら貴女の美貌でも褒めてあげたいところですが私は魔王様に呼ばれている身なのでそろそろ失礼致します」
「まあ、待ちなさい。貴方は本当に私の下につくつもりはないのかしら、私の下に付けば色々と楽だと思うのだけど。こんなに絶世の美女の誘いを断るなんて貴方は本当に女を見る目がないわね」
「確かにそれに関しては無いかもしれませんが・・・それが仮に無くても魔王様に対して役に立てますから私は気にしておりませんが、それよりもツナミ・ノマレール様。貴女の近頃の活躍を耳にしないので心配しております」
そう言うと何かイライラしている表情になりこちらを見ていた。まあ、実際に貴女は戦いの実績はないですから仕方がないじゃないですか。
少しでも悔しいと思うだったら武功の一つでも作ってくださいと思いながら俺は先に進むと一緒に来ていたナオが興奮しながらあの人は本当に絶世の美女ですよねと書いていた。
全く、長い付き合いをしているナオだってこの有様である。本当に油断ができない女だなと改めてそう感じた。
そんな事をしながらついに魔王様が待ち構えている場所まで辿り着いて扉を開ける前に身だしなみを整えてから扉を叩いて失礼しますと言うと構わんぞと返答が来たのでゆっくりと開けた。
そこにはやはりと言うべきか魔王らしい威圧を出して待ち構えていた。それから俺はテンガ・ヒノモト、到着しましたと声を出して報告するとそこに座るが良いと言われて俺は素直に椅子に座り話を聞き始めた。
「それでは話を始める前にまずはお主の功績を褒めておこう。あの様な発展もさせて治安良い統治はなかなか出来ることでない、素直に素晴らしい手腕だと我はそう思う」
「有難き幸せで御座います、私は私ができる事を精一杯したまで。それに私のことを信じて協力してきた部下たちや民たちのおかげでございます。私、一人の力ではありません」
本当に建前や功績など振り返りなどしなくて良いから早く本題に移ってほしいと願っていた。
こんな絶対に見下しが出来ない存在と一緒にここ空間に留まりたくはないですから早くと思いながらも作り笑みをしながら答えていた。
するとようやく本題に入ったのであった。
「これまでの功績を考えてお主にはエルフの国の攻略をお願いしたい。かなり厳しいのは承知しているがお主の才能でこれまで成し遂げれなかった事を成してくれ」
やはりきたと感じていた、俺の予想通りに来ましたと思いながら俺は分かりましたと答えた後に魔王様に対してあるお願いをしたのだった。
「エルフの国の攻略、承知致しました。それで魔王様にお願いがあります。私の軍勢は300程しかいません。ですので魔王様、少しばかり軍勢を貸して頂けないでしょうか。数は2千もいれば足りますのでお願い致します」
本当は5千ほど兵力がほしいけど数年前の敗戦もあったので控えめでお願いをする事にした。2千ぐらいなら貸してくれると思っていた。
しかし、返ってきた答えは俺の期待を裏切る言葉であった。
「残念ながらお主に貸せる兵力は全くない、お主の手勢のみで攻めるが良い、その代わりに奪い取った領土の統治はお主に任せる。悪い話ではないだろう、テンガ・ヒノモトよ」
無茶苦茶に悪い話に決まっているでしょう!どうやって俺の手勢のみでエルフの国を攻略しろと言うだ。
魔王様も知っているよな、エルフの国の総兵力は十万以上になっているですけどこれをどうやって300の兵力で攻略しろと言うのですか。
しかも向こうには要塞などもあり普通に考えて不可能なのは理解できるはずなのにと俺がそう思っていると部屋の扉からノック音が響いて魔王様が誰だと言うと私ですと声からしてツナミ・ノマレールが来たことが理解できた。
そうしてツナミ・ノマレールは部屋に入ってきてから話を始めたのである。
「魔王様、話は終わりましたか。私が提案通した通りに彼には彼だけの手勢で頑張ってもらいましょう。なんせ彼は優秀な人材のはずですから魔王様は気にしないで吉報を待ちましょう」
あの野郎、俺に逃げ道をなくさせて陥れるつもりか。良くもそこまで見下しをしてくるな、頭にきたぜ。こんなに馬鹿にされたのは前世から数えてもそうそうないことなのによ、この女はそれをやりやがった。
そこまで言うのであれば良いよ、やってやるよ!前世では歴史オタクと呼ばれていた知識を使ってお前たちが言っている通りにエルフの国、攻略してくるよ。
腹を決めたので俺はならすぐにでも最後の準備をしたいとお願いをしてその場から立ち去ろうとした時に背後からクスクスと笑い声をしながらツナミ・ノマレールは俺に対して口に出した。
「ご武運を祈っておりますよ、テンガさん」
俺はあの女に見返したい思いでその場を後にした。俺が戻ってくるとナオがかなり機嫌が悪いけど何かあったのと聞かれた。
悪いよ!あの野郎、何がご武運を祈っておりますよとだよ、明らかに表情からして馬鹿にしやがってあの憎い顔を苦虫でも噛むような顔にさせてやる。
そう言うとナオがでも見た目が良いから仲良くできたらきっと楽しいじゃないか、なんせ絶世の美女の事には変わりはないのだからと書いて俺に対して伝えてきた。
絶対にありえないからあの見た目と男はもちろん女も魅了(チャーム)させる才能以外が全く良きところがない奴なんか付き合いたくない。
それに俺よりも身分が高い女と結婚しても怒った時に見下しなど出来ないから余計に最悪である。
俺はあり得ない上にしたくもないと伝えるとナオは寂しそうにしてそうなのかと文字を書いて伝えたのであった。
まあ、見た目がかなり絶世の美女だけは認めてやるぐらいだよと言うとナオがもし、好みの性格になったらどうすると書いて聞かれた。
そうだな、もし好みの性格になったら・・・色々と調教などして俺に逆らうことがないようにさせるかな。
生憎なことに俺の催眠魔法はそれが可能だからやる気になれば出来るけどあれ程に魔族から人気がある人をやればどうなるかぐらいは理解はしているからやるつもりはないけど、それがなければ今頃はやっているよ。
ともかく今はエルフの国をどうやって攻略するかになった。あまりにも少ない手勢・・・軍勢が通れるような場所ではない間道でも行けるかもしれないと考えるのだった。
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