第11話、やはり偉人たちの行いは凄いよね

それから数年の月日が流れて俺は見事に街を大きくさせることに成功して規模は地方都市ぐらいまでになっていた。



最初は本当に地道なことばかりだったけど軌道に上手く乗り多くの商人が滞在するようになり商品も集まり人も多く流れては役目を与えた。



食べることにも困っている者には農地と食糧を与えて労働力にした。



無論、最初から土地を持っている人に比べたら少しばかり税金を多く貰っているが食い物にも住む場所にも困っていた時代に比べたら遥かにマシになっただろう。



実際にこのやり方は戦乱の時代でやっていた政策で三国志の曹操という魏国の礎を築いた偉人がやっていた事でこれで国力を高めることに成功している。



農業はそうして労働者を増やして更に栄えさせる為に治水にも力を入れた。



水が多く行き過ぎている地域と少ない地域があったのでそれらを均等にするために多摩川にある二ヶ領用水を用いる事にした。



これは江戸時代に作られた施設の為に再現は可能だった、おかげで昨年から豊作で今年も昨年より豊作になって凄いことになった。



本当に俺がやりたい事を独裁的にやっているがどんどん豊かになっているので誰一人として反対するものはなく最高に楽しんでいた。



誰にも見下しされずにやりたい放題って最高ー!



中央に参勤せよと命令もここ数年間、一度もないので上の立場に気を使う必要がないのですばらしい日々であった。



勿論のこと参勤せよと命令がなくても次に言われそうな命令を考えていた。それはエルフの国を征服しろと言われるような気がしていた。



元々、俺は武功で男爵にまで上り詰めた男なのでそのような命令が来てもおかしくないのでそのためにもこれから攻めるかもしれないエルフの国の地形や天候など出来る限りのことを調べていた。



本当にこれから攻めるかもしれないエルフの国は三国志で言う蜀漢みたいな国で天然の要塞で守られておりここから攻めるにはかなり苦労するけど守るだけならかなり楽だ。



あの立ちふさがる山脈を乗り越えてやる兵站なんてそれだけでもかなり苦労する上に向こうは地の利もあるので遠征軍を起こしても勝てない可能性が高い。



少なくてもエルフの都まで攻めるのはいくら俺でも不可能だと感じた。死ぬほど頑張っていけそうなのがこの街の隣の領土ぐらいなら一つの山脈を超えるのみだからそれならなんとかなりそうだなと感じた。



しかし、なんとかなりそうだからと言って簡単とは思っていない。そもそもエルフ自体が他の種族を好んでいない傾向が強く制圧してもすぐに反乱を起こされて勢力維持ができないのだ。



そのために魔王軍四天王など何度も攻めても返り討ちしたりして戦果が上がらずに膠着状態になっているのが現状である。



それを打開するためにも俺がエルフの国に攻めて来いと言われるのはある意味当然なのかもしれない。



だからこそここで戦果でも上げたら更に上の昇進も狙えるという訳だ。悪い事ばかりではない、それにこちらにも数名程度だけどエルフがいるので道案内やエルフの戦い方など教えてもらった。



エルフ語はかなり覚えるのに苦労したけどここ最近になってようやく少しばかりであるけど覚えるようになった。



しかし、ナオのやつは信じられないぐらいにあっという間に覚えて今ではエルフ語を当たり前のように話せるようになった。本当にナオは凄いやつだなと改めてそう感じた。



そんなやつを部下にさせているだけでも更に上に登った感覚になるので本当にナオはありがたい存在と思っている。



それに元盗賊エルフたちも最初の一年はかなり反抗的だったけど今では心服したみたいでなにも催眠など使わなくても従うようになっていた。



エルフは確かに他の種族と仲が悪く、仲良く出来にくいけど一度でも信頼を勝ち取るとかなり仲良くなりしかも言う事を聞いてくれるものになる。



俺は時間はそこそこ使ったけど俺に対して反抗しない俺の言うことを聞くエルフが出来たので正直に嬉しかった。異世界で転生してこのようなプライドが高い種族を屈服させたかったので心から歓喜であった。



無論、民たちも俺のことを悪徳貴族と呼ばわれていると思っていたけどそこまで評判は悪くないらしい。全く、どれだけ鈍臭い民たちだなと考えていた。



でも鈍臭い方が扱いやすいから問題はないのだけどな、税金もかなり取れて楽しく使ってやると意気込んだのは良いけど俺はここであることに気がついてしまったのだ。



そう、俺としたことか重大なミスをしてしまっていたのだ。それは大金の使い方が分からないということだ。



そもそも前世はかなりの社畜でお金はそこそこあったけど使う時間がなく結果的に競馬に使っていたけどこの世界には生憎なことに競馬が存在していないので使い道がなかった。



それとこの世界に転生してからは勉強や修行などそして戦いや内政のことばかりしてきていたので全くと言うほどに遊んでいなかった。いざ、時間が出来てお金も沢山あっても使い道が分からなければ意味がない。



では友達に聞けば良いではないかと考えたけど俺が友と呼べるのはナオしかおらずそのナオも俺と一緒にいたのであんまり参考にならず困っていた。



前に一緒に街を歩いて何かないかなと歩いていたら不正をしているやつを発見して一緒に仲良く血祭りに上げたけどそれはお金など使わずにできる事だからなと思っていた。



でも確かに楽しいよ、不正がバレてその上に不正したやつを地獄に叩き落とすときは最高に楽しい瞬間だけど、あの絶望した顔をして牢獄に入れた時は楽しくて不正をしているやつを探し回っていたけど。



そうじゃない俺がやりたいことは他にもあると願って探している。とりあえず楽しみにしている不正をしている奴を探し回りながら見つけますかと考えて今日も街を見て周るのだった。

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