第9話、お前たちに違法労働をさせてやるぜ!

俺は食事の支度を終えてから食事を取りながら町の代表者とその周りにいる者たちにもこれから起きることを話し始めた。



「それでこの町を見て分かったことがあるが、これからはただ今食べている玄米も商品として扱う事に決めた。これからは小麦だけではなく玄米も対象にする、そしてこれが一番大切なことであるが労働時間である」



そう言うと町の者たちは息を呑むようにして待っていた。さあ、怯えるが良い、これからの過酷な労働時間にと思いながら俺は伝えるのだった。



「お前たちはこれから朝、6時から夜の6時まで働いてもらう。お昼休憩が一時間のみでそれ以外は働いてもらうからな」



そう、一日の半分も仕事をしてもらうのだ。寝ることも含めると一日の自由時間なんてほとんど存在はしない。恐ろしいだろう、仕事で半分も奪われるなんて想像もしたくはないだろう。



ついでに前世の俺は労働時間は20時間ぐらいしておりそこまでやると明日の仕事に悪影響を与えるのは身を持って知っているのでそんな愚かなことはしない。



流石に睡眠時間が5時間もないのは良くはないから最低でも5時間はないと明日の仕事は無理があると俺はそう考えている。



そう、前世で上の者たちは百しか搾り取ることができていなかったと思うが俺は違う、時間を掛けてでも千を搾り取ってみせる。



そうなれば百で満足している者たちを見下しもできるからな、その程度で満足をしているのかと馬鹿にできるから。



そしてそれを聞いた者たちは体を震えていた。やはり、厳しき労働だろうが俺は決して甘くはしない。俺の下についたのがお前たちの最後だったなと笑ってやるよ、ハッハッハツハッハッハ。



さて、後は町の者たちに振り分ける作業として農業もそうだけど工業にも力を入れてもらわないとこの地だけの特産を作り、それを商人に上手く売りつけて商人など流民など受け入れて町を大きくしなければならない。



なぜならばこれぐらいに寂れている場所からの税金など知れているから俺が入ってくるお金などを増やすためにも今、以上に頑張ってもらわないと困るからな。



ついでに商人を呼ぶ方法として俺が許可をすれば自由に商売ができるようにするつもりだ。



その上に店を出すだけなら無料にさせるつもりだ。他の場所だと店を出すだけでもお金を取る場所は当たり前のようにあるから無料とするだけでも商売たちは飛びついてくるだろう。



ならどこで回収をするかと言うと売上の金額から決まる方針にする。例えば売上が少ない店には税金はなし、売上が高い店にはそれなりの税金を取る。



このやり方を楽市楽座と呼ばれている、正確だと後は座と言う存在が関係あるのだけど今はそこは置いておこう。



そしてこれで経済を豊かにしたのがあの織田信長が出した政策になり有名だけどこの政策の土台を築いたのは斉藤道三という、美濃の蝮である。ついでに斉藤道三と言うのは織田信長の義理の父、つまり織田信長の妻、濃姫のお父さんにあたる人。



元々は商人だったが上手く時代の波に乗り美濃一国を奪った人物であるので優秀なのは見ても当然なことでそんな人が考えた政策がためなはずがないので喜んでパクった。



かなりの確率で成功する政策をしないやつがいますか、それに税収も一気に上がり俺の懐が温かくなるのは歴史が証明している。



無論、過去の見習ってばかりしていると俺みたいに死を招いてしまう事にもなる。



俺は不正を働いたことを確認して出来る限りに味方を増やして対抗して勝てると思っていた。過去にそのようで対応して打ち勝った事例があったのでその通りに動き終えたので油断して政治家などの存在に気が付かずに負けてしまった。



あの教訓を忘れてはいけない今度こそは俺の理想通りに生きてみせると決めた。だからこそ、権力、お金は必須なのだ。それを持てば俺は更に盤石になる。



大変かもしれないけど俺の明るい未来の安定のためだ。俺は食事を終えてからこの地にある男爵邸、すなわちこれから俺が住む場所を確認しに向かうとそこはまるでお化け屋敷みたいにボロボロだった。



これを見た時に思うことは唯一だった・・・滅茶苦茶にこの中を冒険してみたい!!と子供みたいに冒険心が燃え上がっていた。町の者たちがなにか言ってきた気がするけど今は楽しみができたので後回しにしよう、そこまで急ぐものではないだろうからな。



それに何かしらがありそうな感じを出しているので楽しみにして俺は一人で男爵邸を見て回るから部下たちには誰もいない家に滞在することになり部下たちに今日はここまでと言って解散した。



俺は何かありそうな男爵邸をさてさてと楽しみながら入ると明らかに雰囲気がだしており、幽霊でもなにか出るのかなと楽しみながら探索を始めていた。



一階は埃や道具など散乱していて他の部屋を見て回っていると明らかにここだけ異様な感じを出している場所があった。



良し!なにか出るとしたらここだなと思いで入って確かめようとすると急に背後から動くなと言われて首元には刃物があったのだ。



なんだ、幽霊ではなくて盗賊だったのかと軽くショックを受けながら俺は対応を始めるのだった。



・・・数は5人、女性が4人、男性が1人か、行けるなと思いながら背後にいた盗賊たちを一気になぎ倒して制圧した。



するとここでこの盗賊は普通の盗賊とは違うことが判明した、それはエルフだったのだ。



意外すぎる、エルフは普通に森や森などがある山などにいると思っていたのにこのような場所までいるとは少しばかり驚いていた。でも隣国にエルフの国だから来てもおかしくはないかもしれないけど。



しかし、逃げないように魔法で拘束したのは良いけどこの5人ともエルフ語を話すから俺には理解ができないですけどすみませんが魔族語を話してくれませんかと思っていた。



仕方がないなと思いながら俺は天狗のみが扱うことができる魔法を唱えたのであった。



それは催眠魔法で襲ってきた盗賊たちを催眠させた後に魔族語で説明しろと命令をしたけど頭を傾げてきたのでマジで理解していない感じかよと思った。



くそ、どうすれば良いのだと思ったけどひとまずは襲ってきた罰として体で払ってもらう事にした。



そう、邸の掃除をさせることにしたのであった。いきなり襲って来たからこれぐらいは当たり前、その後もエルフ語が分かるやつに聞いてお前たちをブラック企業に入社させてやるから楽しみにしておけよと俺は新たな人材を確保できて喜ぶのだった。

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