第8話、出世をしたから・・・
俺たちは無事に国に帰還する事に成功した後にやはり、魔王様から戦いの報告をしろと命令が下ったので素直に魔王様の場所に向かった。
魔王様が待っている間に入るとそこには魔王様の妹であり、魔王軍のナンバー2であり、侯爵家ササーラ・ダハーガ様にツチニ・モドール様の以外に残っている四天王も集まっており俺の気持ちは最悪だった。
何で俺よりも上の立場の人物しかいないだよ。これでは誰一人も見下しができないではないか、こんな場所から帰りたいと思いながらも俺は戦局報告をしたのだった。
俺の部隊だけがどうして生き残っているのか、どうして軍規違反を犯すことになったのか、そしてその結果はどの様になったのかと全てを話した。
すると四天王うち、2名ほど俺のことを非難して処罰するべきですと言ってきたのでこの四天王の2名は必ず出世したら見下してやると決意をしながらも今は何もしないでおこうと静かに待っていた。
するとササーラ・ダハーガがでも最大の敗因はどう考えてもツチニのせいだと私は思うだけどねと言ってから俺の事はあくまで騎士と一矢報いる行動もしているので処罰はするべきではない上にこれほどの戦果を上げたのであれば空席になった男爵の座を彼に与えても良いのではないかと話した。
それは嬉しいことだけどそこまではうまく行くことはないだろうし、そこまでは求めてないけど行けたら嬉しいかなと考えていた。
そしてそれに賛同したのが俺の事を処罰するべきだと言わなかったもう一人の四天王であり、これで判断は魔王様に委ねられたと言うべかと思いながら待っていた。
すると魔王様から言われた言葉はなんと昇進させると判断したのだ。あのような状況でも戦い抜いたことに誰一人として部下を失わずに戻ってきたことなど評価されて男爵になることになった。
それを聞いて俺はヤッターーーと嬉しくて飛びそうになったけど抑え込んで冷静に振る舞った時にその代わりにと言われた。
なんだと思いで聞いてみるともらえる領地が人間から奪ったところでその上に貧しい土地だと言うのだ。
なるほど確かにそうなると微妙かもしれないけど出世することには変わりはないから問題はない。それに今は貧しくても俺が豊かにさせれば問題はないと考えた。
そのようにして俺は男爵に正式に任命されたのだった。そうして手に入れた土地はなんと隣国に巨大国が存在していた。その国はエルフたちが作り出した国であり、そんな国力がかなりやばいほどにある国と隣接している前線の土地だった。
エルフは自分たちの国以外は興味がないから多少は助かるけどそれでも貧しくてしかも隣国の存在、これはきっと俺のことを妬んでいる他の貴族のせいだなと感じたので俺は誓うのだった。
絶対に豊かになってアイツらを見返した後に見下しをしてやると心に決めて俺は部下に男爵になった事に新たに土地を貰えたことを伝えた。
すると部下の一人がとても面白い情報を持っていたのだ。そこはテンガ隊長が好物の納豆と一緒に食べる玄米がよく採れると言うのだ。
マジでと俺は嬉しくなった、確かに魔王軍どころか人間でも食べることがない玄米、だけど玄米は滅茶苦茶に栄養価が高い食べ物なのにもったいないと感じている。
確かに苦味もあってとても美味しいとは言えないかもしれないけどその代わりにとても栄養価があり、ビタミンとかも取れて健康に良い食物なのに食べないとは可笑しいだろ。
なのでうちの部隊は強制的に玄米を食べさせている。最初のうちは部下たちもいやいやと食べていたけどある時に疫病が流行った時にうちの部隊だけ玄米も食べていたおかげで病になった者は少なかった。
その上になっても重症化はしなかった。他の部隊は死んでしまったのに何事もなく生き残ったのでそれ以降は部下たちも嫌がらずに食べるようになった。
うんうん、軍の疫病はかなり命取りになるからしっかりとしないといけないからな。なんせ、薬なんてほとんど存在していない世界だからな。
俺が作り出した、薬がこの辺りだと一番効果が良い薬を作り出せるなんて思いもしないだろう。天狗の里で育ったあそこの知識が一番、薬草の知識がある場所だったなんて思いもしないでしょう。
まあ、そんな事で風邪を引かないためにもビタミンは取りたいから玄米は最適でなおかつ手に入れやすかった。
それがこれから治める土地に採れやすいなんて運が良いと思いながら俺たちは魔王様から貰い受けた土地に向かうのだった。
そうして向かった場所はあまりにも寂しいと言うか貧しいことがひと目で理解できるほどに寂れていた。しかし、周りは自然豊かで開拓をすればかなり豊かになる場所になるなと確信をしていた。
その上にこのあたりの植物を見て分かることがこの辺は小麦を育てるのに適していない明らかに雨の量が多いので小麦よりもお米の方が育ちやすい。
この世界はパンが主食だから貧しくても仕方がないかもしれないけど。ついでに天狗がいた場所は逆にお米ばかり食べていて小麦は全然使われなかった。
やはり、島国だと独自に文化が育ちやすいだなと感じた。
まあ、それは置いといて俺は挨拶も含めてまずは炊き出しでもやるかと思いで途中で山ほどできていた玄米を収穫しながら来ていたのですぐに飯の支度を始めた。
後、この辺りで穫れる野菜など魚も料理をしていると町の者たちは何だあれはと顔に書いているように見てきた。馬鹿な住人共、これがお前たちを引き寄せる食事だと気づかないのかな。まあ、簡単に来てくれたのでそれはそれで助かったけど。
そうして俺はこの町で一番偉い人に会いたいけどいるかと尋ねるとその人物がしばらくしてから現れたので俺は部下に残りの飯の支度を任せて話を始めるのだった。
「どうも始めまして俺はこの地の男爵になりました。テンガ・ヒノモトと言います、覚えておいてくださいね。まずはお腹が空いていそうなので食事をしながら俺の方針でも話しましょう」
そう、これから違法労働をさせられる恐怖をそして俺の独裁的な治め方など詳しく、食事をしながらでも話しておいてやるよ。
俺も馬鹿ではないから最初ぐらいは飴を与えておいてやるよ、その後は鞭ばかりかもしれないけどな・・・ハッハッハツハッハッハ!!
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