第2話、この世界について
さて、体も子供になったのでようやく情報収集が出来るようになった。それまでは本当にやることがなくて退屈していた。動けるようになるまでは物心をついてほしくはなかったなと思いながらも手に入れた情報を整理を始めていた。
まずは世界線だけどこの世界線は中世のファンタジーらしく魔王や勇者など存在しており光と闇が長く争いを繰り返している世界だと言うことが理解した。戦いの歴史は長くて既に数千年は経過しているのに文明が進まないのは人類と魔族がお互いに死闘になるまで戦争をしているから発達が出来ないというのだ。
まあ、それは元の世界の歴史でもそうだったからなとそこは理解できた。元の世界の歴史でも意外と海洋国家の方が文明が進みやすい傾向があるから。
例えるならイギリスとか日本が良い例になるな。後、半島になっているイタリアもその部類に入る。外敵に攻められる心配が少ないから文明が育ち発達する事ができた。
そしてそれに当てはまる場所に勢力を持っているのは天狗であり、小さな諸島を統一している種族で天狗の長は魔王から騎士の称号をもらっておりそれで治めている状況だ。
そのために天狗の独自の技術などもあり他のところに比べればきっとここは豊かで平和な場所なのであろうことは理解というか何となくそう感じた。その訳は闘争心を出している者が誰一人もいないのだ。
そしてそのような所で生まれた俺は何処にでもありそうな普通の家系で身分は平民らしい。まあ、俺は必ず貴族になって成り上がってみせるけど。
ついでに俺の地域に魔族の貴族がいないのは辺境な土地であり更に島なので治めたくないとなった結果がなんと騎士の称号でも特別に治めて良い事になった。
そして天狗たちは住む場所があるならと向上心がなく平凡に暮らしていた。馬鹿だな、光と闇が争っている世界で平和などどちらかを倒すか服従させるまで終わらないのに呑気なことを考えてと俺はそう思った。
また、現在の魔王は結構な実力主義で有能であれば爵位も与えると言うのだ。このビックウェーブに乗るしかないよな!
生まれた時代が実力主義の魔王で良かったと考えていたがまずは力をつけないと行けないと感じて俺は村にあった魔導書を見つけては夜遅くまで読んでは昼間は体力や武芸を学んで必死に強くなった。
知識は幸いな事に前世でいろんなことを覚えていたのでそこは無視をしてその2つを中心に頑張っていた。
そして人間で言えば十二歳の頃には天狗の中でも一番強くなった。両親は流石と喜んだが俺はまだまだ足りないと言って更に修行や知識を高めていった。
貴族になるためにはより多くの存在を見下すためにはこんなものでは足りないと必死だった。
すると周りの天狗たちは気味が悪いと感じたのか徐々にいなくなり一人を除いていなくなった。最後の一人は同い年ぐらいの男の子の天狗でかなり俺のことが気に入ったらしく近くで一緒に修行などもしていた。
俺はせっかくだから名前ぐらいは覚えておいてやるかと考えて尋ねてみるとその天狗は紙に書いて伝えてきた。
僕は声が全然小さいから言葉で伝えると書いてから名前はナオと書いてあった。声が小さいからと書いてあったけどどこまで小さいのだと思っているとナオがテンガくんには他のみんなにはない何かを感じるからと書いてあった。
なるほど見る目はありそうだなと感心をしているとだからさ、一緒に付き合ってもいいと書いてきたので俺は邪魔をしなければ構わないと伝えた。
そう言うと嬉しそうにして付き合い出した、俺も一人よりは誰かと一緒に修行していたほうが効率が良いかもしれないからなと感じていた。
そして二人で大陸に向かい名前を上げて歴史に名前を残せるほどの天狗になろうと誓った。
まあ、俺は貴族になって他の者達を見下したいだけだけどそれには名前を上げる必要があるからどちらにせよやる事は変わらない。
俺はどこまで上り詰めることができるのか、今から楽しみであった。目標は侯爵クラスになること公爵は流石に魔王の一族しかなれないだろうから現実味があるのは侯爵になるだろう。
そうすれば見下しができないのは魔王と公爵と同じ身分の侯爵ぐらいで他には見下しができるのでかなり理想に近づいていると思っている。
それに侯爵まで行けば当たり前だけどお金もあるので贅沢な暮らしもでき、女も権力とお金があれば勝手に来るから文句はないと言える。
だから俺はそんな夢の為にも必死に行動に移し始めていた。そんな日々を過ごして生きて俺はそうして旅たちの日を迎えるのだった。
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