第7話 これが不夜城か……
ディスクユニオンを巡っている途中で、時間があったのでブックオフへ行ってみようと思いつきました。東口にはないようで、西口側へ行くわけです。
八王子にいた頃、新宿はだいぶうろついたのでなんとなく自信があったのですが、いくら歩いてもたどり着かず、すでに日が落ちて謎のネオンが激しくきらめく通りを彷徨い、そのうちに高島屋の前にたどり着き、さすがにまずいと思った。で、どうしようという感じで地図を見た結果、どうやら高島屋の二階から越境できそうだとわかり、店に入るわけですが、明らかに異物な自分にびびる。冷や汗をかきながらなんとか二階から南口の方へ出て、そこから無事に西口へ行けまいた。
不夜城という言葉は頻繁に目にするけど、僕がさまよった新宿のどこともしれない場所こそ、まさしく不夜城に思えた。真っ暗なはずなのに数え切れない電飾が周囲を明るく照らしていて、大勢の人が自由気ままに歩き回っていて、まったく、恐ろしかった。明るいはずなのに、悪い人に連れ去られるような気がした。
これは今回、初めて感じたことですが、新宿の東口と西口って、雰囲気がだいぶ違いませんか? 西口はちょっと大人な感じで、東口は若い人が多いような印象でした。何度も新宿には足を運んでいるけれど、今回、不意にそんな印象がありました。
ブックオフでは店員がすごくラフで驚いた。地方のブックオフの店員は判を押したように同じような調子で「いらっしゃいませ、こんばんは」みたいに唱えるのですが、新宿西口の店舗では個人差がある。この挨拶一つを取ってもマニュアルがあって厳密に管理されているのかと思っていたけど、意外に自由なのかもな。あるいは都会だから自由なのであって、田舎だからこそ規律が厳しいのかもしれないけど。
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