第6話 レコードって流行っているんだ

 新宿へ移動しまして、ディスクユニオンをまずチェックしました。ビルが丸ごとひとつディスクユニオンの店舗へ行って、一階がアニソンとゲーソンの売り場なんですが、何故か「アルプスの少女ハイジ」とコラボしていて、爆音でハイジの曲が流れたかと思うと、いかにもレコード店的なBGMに取って代わり、それが消えるとまたハイジになるという謎のループが狭い店内を満たしていた。

 それにしてもレコードが注目されているのはずっと前から知っていましたが、このディスクユニオンのアニソン、ゲーソンのフロアにもかなりな数のレコードが出ていて、驚いた。レコードって、シティポップ的なものの印象が強くて、そうじゃなければジャズとか、そんなあたりのレコードが注目されていると思っていた。実際にはオールジャンルでレコードが再確認されているとは、驚きだった。

 僕の住む地域でレコードを売っている店は、おそらくない。なので状況の認識がだいぶズレてましたが、ブームの本質にガツンと頭を殴られたようなものだった。

 別のディスクユニオンの店舗に併設のブックユニオンへ行ったのですが、この店舗は二階がブックユニオンで、一階が丸ごとレコードの売り場になってて、まぁ一階に人が大勢いること。僕の知らない世界があるのは理解していても、音楽が好きだと自分のことを認識していながらその音楽の中でも知らない世界があるのは、やはりショックだった。

 それはそうと、ディスクユニオンのパンク系の商品を扱うフロアでパーカーを買ったのですが、高い位置にあって手が届かず、そばに踏み台があったのですが明らかに破損していて、かなり迷った末に店員にとってもらった。ぶっ壊れた踏み台がそのままあるのも、無愛想すぎる店員も、何もかもがパンクだった。パンクってこういうことか、と目からウロコだった。この後に行った中古センターの店員はめちゃくちゃ優しい態度だった。接客にも思想が出るのは、非常にいいと思う。最高です、ディスクユニオン。

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