第4話 本好きの優先順位には脱帽した
地名について詳しくないのですが、神田古本まつりの最終日、靖国通りの一部をひたすら東から西へ歩くことになりました。お茶の水駅で降りて、そこから明大通りを下りていき靖国通りへ出て、今度は専大通りを上がって水道橋駅へ出る、というコースです。
神田古本まつりのことは実は知らなくて、旅行の計画を練る中で、東京で何かイベントがあるのではと思ってXで「11/3 開催」みたいに検索して、それで神田古本まつりにぶつかりました。
さて、混んでいるだろうと思っていたので、特別に混雑に参ったりはしなかったのですが、本好きが世間にはこんなにいるものか、と驚きました。みんな、僕にはよくわからない本を真剣に吟味している。ちょっと感動して、ちょっと呆れた。
というか、歩道のところにいくつもワゴンが並んでいるのですが、大勢がそこで立ち止まるので、おそらく無関係だろう通行者も加わると人の流れが停滞して、まぁ、大変。本好きたちは歩道の混雑などどこ吹く風で本を見ていますから、ちょっと異様な光景でしたね。しかし面白かった。
僕がワゴンで見かけて感動したのは都築道夫さんの文庫本が何冊もある場面でした。都築道夫さんは「未来警察殺人課」で知っていましたし、完全版の文庫を手に入れているのですが、ワゴンには「未来警察殺人課」の元の文庫があって、コレクションとして買うかとも思いましたが、やめてしまいました。代わりに「銀河英雄伝説列伝」の第一巻が安かったので、それをお買い上げ。
それにしても自分が本のことを知っているような気になっているけど、知らない本が無限にありすぎて、もしかして今生きている人間の数より、書籍の数の方が多いのではないか、と考えてしまった。僕も勉強が足りないな、としみじみ感じましたね。
神保町に行ったのは今回が初めてではないのですが、古本屋街としては知っていても、やはり熱心に通わないとわからないな、と感じました。どこにどんな店があって、どんな強み、色があるのか、それを理解した上で、次に店の本棚に何があるかを把握していないと、動きようがないと思った。大昔、「R.O.D.」の小説を読んだり、アニメを見たりして、神保町に住みたいと思った気もしますが、いやはや、すごい場所です。さすがに今回の神田古本まつりを前にしてしまうと、神保町に住みたいと衝動的に思ってしまいますね。
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