第10話 みんなで海に行こう

今日は水曜日、海に行く約束をしている日だ。

朝食を食べ、水着を用意して、春香に連絡する。

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私は準備できた。今から家でる。


了解。じゃあ私も家でるね。

―――――――――――――――――――――





前回デートするときに待ち合わせた場所に行く。

5分ほど待っていると遠くから私を呼ぶ声が聞こえる。

「凛音ーーー」

こちらへ手を振りながら走ってくる。

「はぁはぁ······待った?」

「いや、私も今来たところだ」

「私の友達はこれからここに来るよ」

「どんな人なんだ?」

「いい人だよ」

「ずいぶんざっくりしてるな」

「お楽しみだよ」





10分後、私の友達がやってきた。

凛音はどんな反応するのかな。


春香の友達がやってきた。

1人は白雪可憐、唯一面識のある春香の友達だ。

あと1人いるがそっちが私の知らない春香の友達なのだろう。

「朝倉先輩、お久しぶりですね」

「初めまして!」

第一声から伝わってくる元気の良さだ。

「こちらこそ初めまして、朝倉凛音です」

「私は竹中陽実たけなかひなみです! あなたが春香の彼女さんですか?」

「はい、6月中旬ごろから付き合ってます」

「凛音は堅苦しいね、陽実とも普通に話したらいいんじゃない?」

「そうか?」

「私もそれがいいと思います」

「じゃあそうさせてもらうよ」








4人で電車に揺られ、海へ向かう。

東京には遊泳できる海水浴場が1つしか無いからそういう面では少し不便だ。




「やっと着いた~」

「やっとって言うほど時間かかってないでしょ」

「でもまあ長く感じたよな」

4人で水着に着替える。

ようやく凛音の水着姿を拝める時が来た。

「先輩、そんな水着着るんですか?」

「結構攻めてますね」

「春香に頼まれたんだ」

凛音がそう言った瞬間2人が私を見つめてきた。

そこには嫉妬の色が混じっているように見えた。

「あはは……」

「いいなー春香は、優しい彼女がいて」

「私も先輩みたいに優しい彼氏が欲しいな~」

「女子校だし彼氏はなかなかできないよね」

「そうなんだよね」

「かっこいい人にナンパとかされたらいいね」

「凛音が一番ナンパされそうだけどね」

「私が?」

「そんなに攻めた水着着てますからね」

「あんまり攻めた攻めたって言わないでくれないか? 私も実は恥ずかしいんだ」

頬を赤く染めながら話す。

「皆割とこれくらいの着てくると思ってたからな……」

「それより、早く海で遊ぼうよ~」



凛音はやはり水着が少し恥ずかしいようだ。

顔を赤くしている凛音はやっぱり可愛い。

もっと可愛いところ見てみたいな。

















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