『白い牢獄』24時間×60日 ～悪いオトナに嵌められブチ込まれた/そこで見たウソみたいな現実と戦慄の恐怖(仮/※下書き連載

精神科入院33日目 ~ユー あなたは「何をして」ここへ？『NGTに行け!』

③-0　👈3人の個性　人柄　外見等を　濃く書く

「ちょっと貸して！私が空ける！」

それから、彼女たち3人に囲まれて毎日3食一緒に食べる。

ツマラナイ話に花を咲かせ、ほぼ四六時中飽きることも尽きる事も無く。

この2階食堂フロアでは、ずっと歳も世代も離れている。

が、目線の高さは殆ど同じ。

3人とも素晴らしい。

僕からその目線まで「降りる」必要も無く、自然にー。

「殆ど」と言うのは、普通に話をしていて何もケチをつける事も非を付ける所も何も無い。

何も無いが、病院と言えども公共の場。

オトナなら「この子達と仲良くなれてしめたもの」。

この関係を持続させる為なら、若者ぶって、彼女たちのツマラナイ事に目をつぶる。

グレーなオトナであれば尚良い。

が、それって、一緒に仲間内でバカ騒ぎをするパリピ程度の「さもしい関係」。

歳の離れたボクがこの若い子たちへ何か下心がある。

隣のテーブルには、パリピにもなれずクラブで遊んでも来ていない30～40代のオバサン達。

早くから老け込み彼女たちが作ったムラで低音の声で年甲斐もなくホントのフツーのアホがするツマラナイ騒ぎ。

好きで興じている。

こんなオバサン達みたいに、机に「出しっぱなし」とか「使いっぱなし」とか。

そういう事は「いけない事」だよ。

『人』として耳の痛いことは伝えた。

それ以外、非のつけ所が何もない。

何故ならクダラナイ普通のオバサン達には「そうなんですね。凄いですね。」ちゃんとオトナに敬語を使い、余所行きの言葉と態度と対応。ちゃんと分別が付いている。

僕にはタメ口。敬語なんて使わない。

内と外。

本当に物事が分かっているのはどっちだ？

なら、僕が相容れる相容れない人やムラは？

ともあれ、かなり変わった共同生活。

ボクとの4人で一緒に過ごすことになる。

「今日もこの時間が来たよー。ドキドキするよー。ちゃんと空けれるかなー」

生まれつき不器用なボクは冷奴代の豆腐のビニールを上手く剥がせない。

3人とも本当に素晴らしいから、歳甲斐も無くボクはワザと良い感じのアホのフリをする。

ツマラナイ事を面白くもないのに、さも面白く言うオトナの前では絶対にボケたりしない。

ケガをするから。寒くて。

そのツマラナイチャンネルに合わせたりもしない。

それなら、いっそ真面目にいた方がマシ。

怪我と「サブい」のは避けないと大事な芽は潰される。

斜め前に座っている「長女」のフミが「貸して！私が開ける！」

いつもそう言いながら、空けてくれる。

「⚫ね」「⚫す」

目の前にいるユーが、僕にキツイツッコミというより、フミとセットで合いの手を入れてくれる。

蓮君は、ボクの隣でモグモグ食べている。

蓮君は、いつも納豆や冷奴を一緒に食べているだけあって、食いっぷりが良い。

ボクは悪いオトナにハメられてここに入院をしてるのだけれど、蓮君はここの常連。

ちょくちょく入院をしている。

何回目だったっけ？20代後半の推しの男性看護師さんがいたとか。

以前退院した後にSNSで彼を見つけたとの事だが、その人はもういないと。

1人だけ他の看護師と一線を画すような人だったと。

フミはこの間の夜中の救急車の張本人。

オーバードーズ。

それで運ばれたと。

「ダメだよ。薬なんかに依存したら。」

⬇長すぎ

入院中、食後全く必要のない薬を飲まされる。不意にフロアに現れた主治医にきずかずに、誰かが忘れて行ったPerfumeのliveDVD。

ボクは彼女達が大好きなので、それを見ながらリズムを取っていた。

「落ち着きがないですね。〇×△というクスリを出しましょう」と難癖を付けて処方をしてくる。

勿論「拒否」

「分かりました。飲まなくてもいいですが、頓服にしますね。」と、元から必要がないのに訳の分からない理由を付けて処方。

コロナで経営に打撃を受けたので、その採算の辻褄を合わせたいがために出しているのは見え見え。医療でもなんでもない。

単なる経営。

理事長は病院の社長。立派な経営者。

看護師やワーカー、外来事務等全てを合わせて何百人いるんだろう？300～500人はいるのだろうから？

毎月奥の売上を出さないといけない立場。

だから、着実に着実に事ある毎に薬を出すことで「売上」を病院という会社に加算をしていく。

「今時出せれる薬の数は決まっているのだ」とかいいそうだが、限界の中までギリギリ出して、「地道にやっている」ということか。

コロナでも商魂たくましい。

「飲んでたまるか。廃人になってたまるか。真面目に薬を飲んだ廃人が目の前にいるのに。」

↑短く

「飲むと落ち着くんだ」

フミはこう返す

「人間は自然の1部だし、工場で生まれた訳では無いから…」

「ケミカルな物が好きなんだよ」

色んな経験や薬を長年、今も飲まされてきたのだから、だからこそ言っているのだけれど、少し彼女をムッとさせてしまった。

彼女は2回目の入院。

■■↑ここで彼ら彼女たちの入院経験や回数を書く。サチも対比させる。↓■■

■■↑ここで彼ら彼女たちの入院経験や回数を書く。サチも対比させる。↓■■

蓮には悪いんだけれど、ちょくちょくここに入院経験がある蓮は常連さん。

以前の入院中の話。

電池を飲んでしまったらしい。

「田上さんに、電池を飲んだと言って、他の病院に連れて行って貰った。そこで胃の洗浄をして…」

夜遅い時間に。

それ以上は聞かなかった。

朝早くにその看護師と一緒に帰ってきたのか。向こうの病院でも少し入院をしたのか。

夜遅くにタクシーで行ったのか。救急車を病院に呼んで病院に向かったのか。

それを聞かされた田上さんはどう思ったのか。夜勤の時間帯ならスタッフは少ない。

上司に報告をして上司に判断を委ねたのか。

この子も面白いし、独創的な発想でプレデター的なロボットのボクに似ている似顔絵を書く子。

この子は天才なのだが、危なっかしい。

その電池を飲んだ話も。

半分はワーッとなって。もう半分は意図的に。そう感じずにはいられなかった。

この子達が来る少し前。

日に日に入院病棟もクーラーを使っても梅雨で段々蒸し暑くなって来ていた。

見ていて、蓮は頭に血がのぼり過ぎ「ワー」ッとなってフラフラ良くどこかに行ってしまっていた。

だから、彼女は塗薬をナースステーションに返さないといけなかった。

「まっつん。ミームって知ってる？ミームはAとBが同じ所で生まれても育つ環境が違うとAとBは全く違うCになる事をミームって言うんだよ。」

消灯後でもまだ深い時間帯ではない6月のある夜。

21時過ぎに、フラフラしながらも彼女はそう言って「私ちょっと…」と言って、廊下を歩きに行っていた。

何の話の脈絡もなく、何か天才の片鱗が袖から思わず零れ落ちた瞬間だった。

ちょっとしたインパクトだった。

その後「この間のミームなんだけど…」と聞いたことはないと言うより、何故かそれを改めて聞けなかった。

それなりの衝撃だった。

そして、血が上りすぎ「部屋に戻るね」と言って部屋に戻ったり、戻らず廊下を歩いたり。

正気でいる為とは大げさだけれど、蓮は蓮で、蓮も毎日ちゃんと頑張っていた。

のぼせた血の気を地に落とす為に。

「NGTに行け！」