第17話 神は沈黙しないと言った青年⓽

「日野さんと同じの会社の人でね、日野さんが宣伝部、峰さんは人事部で事務をしていた人よ。峰さんはね、それはこの教会で1番と言って良いくらいの、奉仕者でね、会社の仕事が終わると、そのまま教会に来て、祈りを捧げてたわ。いつでも教会にいる、来ない日はない、365日祈りと奉仕に活躍していた人よ」

日野さんが教会で座る席の隣には、峰さんが座る席、と言う事で、誰も日野さんの隣には座らない。暗黙の了解と言う。

「愛してやまない人か、、、」

死が2人を別ちたのである。神は沈黙しない、と言う人の愛する人を神は御側に召した。

日野さんは、1人で祈る。その固く組まれた両手は白くて、私は美しい、と思った。

「神は沈黙しない」

私もそう思い、祈った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る