第13話 神は沈黙しないと言った青年⓹

只野さんに相談した結果、松井とゆう人物は、サタンの使い魔、つまりはサタンに魅入られた人である、と言う事になった。

「松井と言う人が、医学部に入っているのに、暇があるって言うのは、おかしとしか思えないから、詐田てゆう人が、松井と言う人からヒロポンの材料を貰っているのね」

「では、周君は、どういった対処した方が良いですか?」

「T大の医学部に行きたいのね?」

「はい」

「主の祈りをしましょうね」

ここで私は、てっきり周をクリスチャンにしよう、と思っていた。

「周をクリスチャンにはしないのですか?」

「周君が受けたいT大の医学部は筆記試験の他に面接があるの」

つまりは偏った思想の持ち主や危険人物はダメであろう、詳しくは、分からないが、と只野さんは言う。

「W大学の松井は、危険な思の持ち主ではないのですか?」

「そこは上手く誤魔化したのでしょう。医者となる、身体と心が備わっているかを面接官かは見ますからね」

「…クリスチャンであるのはいけないのですか?」

「医者という職業の人には倫理観が必要で、それがクリスチャンであってはいけない、とは思いませんが、、、」

とりあえず、私と只野さんで、主の祈りを捧げた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る