第9話 終

 俺は、目を覚ました。

眼前には手足がバラバラになった裸のレディが横たわっている。

「おつかれさま……レディ……」

 死んではいない。俺の最上位命令はレディの生命維持に設定している。ただ出力されたばかりの手足が取れているだけだ。

レディの肉体は幼い頃の事故で大半を喪失していた。手足だけではない。臓器の大半も……。レディオリジナルのパーツは少ない。

俺はレディの身体にモジュール製の義手義足を取り付け、自動運転で追ってきたバイクから服を取り出す。

怪我はない、傷もない。しかしレディが、生身のレディが削られていることに俺も気づいていた。


 もう、レディは半分も残っていない。


「…………帰ろう」

 座席に積んでおいた固定具で落ちないようにレディを体に縛り付け、俺はバイクに跨った。









◇ ◇ ◇

読んでいただきありがとうございました。

そのうちゲームを出せることがあれば、気が向いたらよろしくお願いします(これは優先度3本目なので生きてるうちに出せる自信は無いのですが)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

機械の国 ね子だるま @pontaro-san

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ