第39歩 コーヒーカップ
プロドライバーMさんから聞いた話。
Mさんが小学生の時、修学旅行で青函連絡船に乗船して津軽海峡を渡っていた。
同級生二十人程が甲板に出て景色を見ていると青森・大間あたりの上空に何か光るものが浮かんでいた。
「おい、アレなんだ?みんな見てみろーっ!UFOだぁー!」
最初は星かと思ったが光は横に『スー』と移動してピタリと止まった。
すると他にも動く光が増えて、それぞれが動き回り、やがて一箇所に光が集まると上昇して見えなくなった。
甲板は、ちょっとした騒ぎになった。
Mさんが24歳の時、大型トラックを運転し札幌から函館に向かって走っていた。
途中、直線道路に入ると後方から
「飛ばすなあー・・」感じていたがライトの光が変に思えた。
よく見ると車では無く赤い火の玉の様なのが追い上げて来た。
「なんだあれ」こちらも少しスピードを上げて見たが、ぐんぐん迫ってくる。
どうなるのか不安になったとき、すぐ後ろまで来てフッと音もなく消えてしまった。
別の日、今度は函館から旭川に向かって走っていた。
夜19時過ぎ市街を抜けて大沼を抜け次の街に向かって飛ばしていると、
前方上空に赤・青・黄色のライトが光る物がゆらゆらと、
まるで遊園地にあるコーヒーカップの施設のように回転しながら斜めになったりして浮かんでいる。
「お、また何か出たな」
空に浮かんでいるものを見るために国道沿いの駐車スペースに入りトラックを停車した。
じっと見ていると、ゆらゆら揺れて浮かんでいる。
「回転する光がきれいだな」思っていたら急にUFOが、こっちに向かってきた。
「あ、
次に気がついたときはトラックの運転席に横たわっていた。
車の時計は23時になろうとしている。
「いつの間にか寝ちまった、やっべぇ」
やっちまったと大急ぎで北に向けトラックを走らせた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます