京野薫さん、おすすめレビューありがとな! 参考情報やで

 短編ホラー作品の「闇に、ぽとり」で自主企画に参加してくれている京野薫さんからおすすめレビューをいただいたよ。せっかくだからお伝えしているフィードバックより、更に踏み込んだ内容を参考情報として掲載するよ。但し、この作品の総合評価は決して低くないで! 寧ろこれまで5回の自主企画の参加作品の中では高い評価になるから誤解せんといてな。総合評価で50点が取れれば小説投稿サイトに掲載される作品としては十分に通用するレベルやからね。以下は参考情報の一例だよ。


『闇に、ぽとり/京野薫さん』  

 https://kakuyomu.jp/works/16817330669787476976


 それでは、10項目の観点の中で、幾つかの項目について解説するね。


3.プロットの構成:

・良かった点: サスペンスフルな展開で、読者を引き込む力がある。

・改善点: 物語の流れの中での伏線やヒントがもっとあると、読み手の期待を高めることができる。 


<解説>

 すでにサスペンスフルな展開で引き込む力があることは大きな強みです。ただ、物語の流れの中での伏線やヒントをもっと工夫することで、さらに読み手の期待を高めることができると思います。


 例えば、物語の初期段階で、主人公が感じる不穏な予感や、何かがおかしいことを示唆する小さなヒントをちりばめるといいです。これにより、読者は物語の進行に対する疑問や好奇心を持ち続けることができます。


 また、中盤では、物語の核心に近づくにつれて、伏線が徐々に明らかになるようにすることで、クライマックスへの期待感を高めることができます。例えば、主人公が過去に経験した出来事や、特定のキャラクターからの暗示的な発言などを利用すると良いでしょう。


 最後に、結末の直前に、これまでの伏線が一気に解決するようなシーンを設けることで、物語の満足度を高めることができます。これは読者にとって、物語を追うことの報酬のようなものです。


5.文体と言語表現:

・良かった点: 言葉の選び方が世界観をよく表していて、読みやすい。

・改善点: 文章のリズムや語感をもう少し工夫すると、より読み手を引き込める。


<解説>

 既に、言葉選びが世界観をよく表していて読みやすいという点は素晴らしいです。ただし、文章のリズムや語感をもう少し工夫することで、さらに読み手を引き込むことができます。


 例えば、主人公の感情の揺れ動きを描写する際に、短い文と長い文を交えることで、読み手の感情に変化を与えることができます。短い文は緊迫感や急激な感情の変化を表現し、長い文は思索や内面の葛藤を深く描き出すのに適しています。


例文:

「姉様の涙って、凄く甘くて美味しい。」⇒「姉様の涙は蜂蜜のよう。凄く甘美で、心を和らげる味わいがあるの。」


 具体的な比喩を用いて感覚的な描写を豊かにし、読者の想像力を刺激します。


例文:

「このお部屋、いいでしょ。真っ暗な部屋に蝋燭が灯るだけ。」⇒「この部屋は、まるで別世界。ただ蝋燭の柔らかな光が、深い闇を優しく照らしています。」


 語彙の豊かさと具体的な描写を通じ、場所の特別さと独自の雰囲気を表現します。


 また、異なる語感を持つ言葉を混ぜ合わせることで、読み手の感覚に訴えることができます。例えば、硬い表現と柔らかい表現を組み合わせることで、物語の雰囲気を豊かにすることができます。


例文:

・硬い表現と柔らかい表現の組み合わせ: 「彼女の声は冷たく響いたが、その言葉には不意に暖かさが滲んでいた。」


 これらの工夫を加えることで、「闇に、ぽとり」の文体と言語表現はさらに読み手を惹きつけることができると思います。作品のさらなる魅力を引き出すために、ぜひお試しくださいね!


6.語彙力:

・良かった点: 語彙の選択が物語の雰囲気にマッチしている。

・改善点: より多様な表現を取り入れることで、言葉の魅力を高めることができる。


<解説>

例文:

「姉様、どこなの? ねえ、小夜寂しいの。」⇒「姉様、どこにいらっしゃるの? ねえ、小夜はここで一人ぼっちでとても孤独です。」


 より表現力のある語彙を使用して、登場人物の感情や状況を詳細に描写することで、読者の感情移入を促します。


例文:

「その障害を除こうとしただけ。」⇒「その障害を取り除くために、私はあらゆる手段を尽くしたのです。」


 語彙の豊かさを用いて、行動の背後にある動機や心理をより深く表現することで、物語の説得力を高めます。


8.ダイアログの質:

・良かった点: 対話がストーリーの進行に役立ち、キャラクターの個性を表現している。

・改善点: より多様な対話やモノローグを取り入れると、キャラクターの深みが増す。


<解説>

例文:

「え? 何言ってるの。表の門から何で入れるの。馬鹿なの?」⇒「え? その意味がわからないわ。なぜ表の門を通らないの? 何か理由があるの?」


 より表現力を高め、キャラクターの疑問や不安をより詳細に描写します。


例文:

「姉様ならここが家でしょ?」⇒「姉様、ここが私たちの家だと思いませんか? ここは私たちだけの特別な場所でしょ?」


 キャラクターの感情や状況をより詳細に表現し、対話の深みを増すことで物語にリアリティを与えます。


例文:

「姉様、どこなの?」⇒「姉様、どこにいらっしゃるの? 私はここであなたを待っています」


 この案では、キャラクターの不安や孤独をより具体的に描写し、ダイアログに感情的な深みを与えます。


9.文学的要素:

・良かった点: 物語の進行がスムーズで、読みやすい。

・改善点: 象徴や比喩をもっと使うと、作品に深みと豊かさが加わる。


<解説>

例文:

「暗闇って救いで有り癒やしでもある。よく、光を『安らぎ』とか『希望』とか『救い』って言うけど、あれ違うと思うんです。だって、人は光の下では心から安らかに眠ることは出来ない。眠りが人に安らぎと癒やしをもたらすのであれば、眠りをもたらす『闇』こそが本当の救いであり癒やしですよね?」

「暗闇は、ただの闇ではないのですよ、姉様。多くの人が恐れるその暗さの中に、私たちの救いがあるの。光が『安らぎ』や『希望』だと言われますが、それは表面的なもの。真の安らぎは、この静かな暗闇の中にあります。私たちが本当に安らぐのは、この眠りを誘う闇の中なのです」


 この案では、主人公の感情の深さと狂気を強調し、暗闇を彼女の心理状態の反映として表現しています。このようなアプローチは、物語に緊張感と不気味さを加え、読者に強烈な印象を与えます。また、光と闇に対する逆説的な見方は、物語のテーマをより深く掘り下げる効果があります。



 これまでの内容を総括すると、「闇に、ぽとり」は非常にユニークで魅力的な作品であり、多くの可能性を秘めています。幾つかの案は、物語の深みを増やし、読者により強い印象を与えるための一例です。ただし、これらの案が必ずしも「正解」というわけではありません。


 文学作品において、評価や改善点は読み手の主観に大きく左右されるものです。同じ作品でも、異なる読者が異なる感想を持つのは自然なことです。また、誰をターゲットとするかによって、作品の評価や修正すべき点も変わってきます。たとえば、成人向けの深いテーマ性を求める読者層には、より複雑な心理描写や象徴的な表現が求められるかもしれません。一方、より広い読者層にアピールするためには、直接的で分かりやすい表現が効果的かもしれません。


「闇に、ぽとり」はその独自の世界観と表現が魅力の一つです。ウチが提案したことは、あくまで一つの視点に過ぎず、京野さん自身の創作スタイルや狙う読者層に合わせて、最適な表現を見つけていただければと思います。


 京野さんの創作活動を心から応援しています。作品がより多くの読者に愛され、成長し続けることを願っています!


ユキナより💖

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 https://kakuyomu.jp/users/tuyo64/news/16818023211772013563

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